2025/9/17
こんにちは、糸満市議会議員の黒島新です。
11月の選挙を控え、周囲がにわかに活気づいてまいりました。
私も、焦る気持ちを抑えながら、この9月議会が今の任期で最後になるかもしれないという思いを胸に、市民の皆さんにとって有益な提言を糸満市に対して最後まで全力で行いたいと考えています。
さて、突然ですが、「注射をしないインフルエンザワクチン」があるのをご存知でしょうか?
昨年、日本でもついに承認された「フルミスト」という、鼻にスプレーするタイプのワクチンです。これが、特にお子さんを持つご家庭や、大事な時期を控えた受験生にとって、非常に画期的な選択肢となります。今回は、このフルミストについて、詳しくご紹介させてください。
まず、フルミストの基本的な情報です。
・ワクチンの種類: 弱毒生ワクチン(毒性を弱めたウイルスで免疫を作る)
・接種可能年齢: 2歳~18歳
・接種回数: シーズン中に1回
・接種方法: 両方の鼻の穴にスプレーで噴霧
・有効期間: 約1年間持続するという報告もあります。公式的には生ワクチンと同等です。
なんといっても最大の魅力は「痛くない‼️」こと。注射が苦手なお子さんにとって、泣いたり暴れたりすることなく、あっという間に終わります。
さらに、接種回数が1回で済むという点も大きなメリットです。
従来の注射ワクチンは13歳未満だと2回の接種が必要ですが、フルミストは年齢にかかわらず1回です。子育てをしている共働き世帯にとって、お子さんの接種に付き添うための仕事の調整が1回で済むのは、本当に助かりますよね。保護者の方の負担も、お子さんのストレスも、注射に比べて格段に軽くなるはずです。

では、従来の注射タイプのワクチンとは具体的に何が違うのでしょうか。それぞれの特徴を表にまとめてみました。
| 項目 | フルミスト(経鼻生ワクチン) | 注射(不活化ワクチン) |
| 接種方法 | 鼻の中にスプレーで噴霧 | 腕などに注射 |
| 痛み | ほとんどない | 注射針による痛みがある |
| 種類 | 生ワクチン | 不活化ワクチン |
| 免疫の仕組み | ウイルスが侵入する鼻や喉の粘膜で免疫を作る(局所免疫) | 血液中の抗体で免疫を作る(全身免疫) |
| 対象年齢 | 2歳~18歳 | 生後6ヶ月以上 |
| 接種回数 | シーズン中1回 | 13歳未満は原則2回 |
| 効果持続 | 公式では生ワクチンと同等。他方、約1年間との報告あり。 | 約5ヶ月 |
| 主な副反応 | 鼻水、鼻づまり、喉の痛みなど(数日で軽快) | 接種部位の腫れ、痛み、発熱など |
フルミストは、インフルエンザウイルスが実際に体内に侵入してくる「鼻や喉」で免疫の最前線を作るため、感染そのものを防ぐ効果が高いとされています。
「こんなに良いものなら、なぜもっと早く日本で使えなかったの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
フルミストは、アメリカでは2003年、ヨーロッパでは2011年には承認され、すでに広く使われていました。日本で導入が遅れた背景には、「生ワクチン」に対する慎重な姿勢があったとされています。日本では過去に、他の生ワクチンで副反応が問題となった経緯があり、新しい医薬品の承認、特に子どもたちが対象となるものについては、極めて慎重な審査が行われる傾向にあります。
しかし、長年の海外での使用実績と安全性が確認され、昨年ついに日本でも承認されるに至りました。
実は、沖縄県のインフルエンザの流行には、本土とは異なる特徴があります。通常、インフルエンザは冬に流行しますが、沖縄では夏場にも流行のピークが見られることがあり、ほぼ一年を通して注意が必要な感染症です。
まさに今月(9月)、全国のインフルエンザ患者報告数は沖縄県が突出して多く、すでに流行が始まっています。先週には、私たちの沖縄県のトップである玉城デニー知事がインフルエンザに感染し、公務を休むという事態も起きました。これは、いかにインフルエンザが私たちの身近に迫っており、誰にとっても他人事ではないかを象徴する出来事です。
多くの観光客が国内外から訪れる地域性もあり、常に感染リスクに備える必要があります。効果の持続期間が比較的長いフルミストは、こうした通年性の流行リスクを持つ沖縄の状況に適したワクチンと言えるかもしれません。
冬に大事な受験を控える学生さんにとって、インフルエンザは絶対に避けたいもの。フルミストは、そんな受験生にとって心強い味方になります。
・高い感染予防効果: 鼻の粘膜でブロックするため、そもそもウイルスに感染しにくくなります。体調を崩すリスクそのものを減らせるのは大きなメリットです。
・副反応が軽い: 注射による腕の腫れや痛み、だるさが出にくいため、接種後も勉強に集中しやすいです。
・効果の持続性: 早い時期(8月~9月)に接種しても、春先まで効果が持続する可能性があり、受験シーズンをまるごとカバーできます。
万全の体調で本番に臨むための一つの選択肢として、非常に有効だと考えます。
糸満市内でフルミストの接種が確認できている医療機関です。(2025年9月時点)
※注意: フルミストは自由診療であり、ワクチンは在庫に限りがあります。接種を希望される方は、必ず事前に各医療機関へ電話等で問い合わせ、予約をしてください。(随時更新される可能性があります)
・かみや母と子のクリニック
・たまき耳鼻咽喉科
・かおる耳鼻咽喉科
今回、議会でこの問題を取り上げるにあたり、公開されている情報や論文だけでなく、私自身でフルミストを販売しているメーカー担当者と直接やり取りをしました。
そこで確認したのは、
✅ 沖縄県内での具体的な使用実績
✅ 安定した供給が可能かという供給体制
✅ 改めて効能・効果の確認
✅ 国内での有害な副反応事例の有無
といった点です。
メーカーからの回答では、すでに沖縄県内でも多くの接種実績があり、供給体制も問題ないとのことでした。そして何より、副反応リスクについては国外と大きく変わらないという点でした。
これらの直接情報を踏まえ、フルミストは糸満市の子どもたちにとって、自信を持って推奨できる、低リスクで有効な選択肢であると最終的に判断いたしました。
現在、フルミストは保険適用外の「自由診療」のため、費用は全額自己負担となり、医療機関によって異なりますが8000円〜1万円前後かかるのが一般的です。もし、行政がこの接種費用の一部を助成することができれば、市民の皆さんにはどのようなメリットがあるでしょうか。
・子育て世帯の経済的負担の軽減:子どもたちの健康を守るための選択肢が広がります。
・学級閉鎖・学年閉鎖の減少:感染が広がりにくくなることで、子どもたちの学びの機会を守り、共働き世帯が仕事を休むといった事態も減らせます。
・社会全体の医療費の抑制:インフルエンザにかかる人が減れば、結果的に市全体の医療費を抑えることにも繋がります。
これは、単なる個人への助成ではなく、地域社会全体への「未来への投資」と言えるのではないでしょうか。
今回ご紹介した「フルミスト」。これは、子どもたちの健康を守り、保護者の負担を減らし、さらには社会全体の利益にも繋がる、非常に優れた選択肢であると思います。
そのため、このフルミストの重要性、特に子育て支援と社会の活性化という観点から、接種費用の一部を行政で助成できないか、9月の定例議会における一般質問で取り上げる理由になります。
最後まで、糸満市に住む人の暮らしをより良くするために、全力で走り抜きます!
参照
海外での論文報告
Live Attenuated versus Inactivated Influenza Vaccine in Infants and Young Children
この研究は、幼児および小児におけるフルミスト(LAIV)と不活化ワクチン(IIV)の有効性を直接比較した、非常に影響力の大きい臨床試験の結果です。特に幼児において、フルミストが不活化ワクチンよりも培養で確認されたインフルエンザの発症を著しく減少させたことを報告しています。
この研究は、実際の流行シーズンにおけるワクチンの有効性を比較した大規模な観察研究です。その年のワクチン株と流行したウイルス株が少しずれてしまったシーズンにおいて、フルミストが不活化ワクチンよりも高い有効性を維持したことが示されています。これは、フルミストによって誘導される「細胞性免疫」が、ウイルスの表面にある変異しやすい部分だけでなく、変異しにくい内部のタンパク質にも反応するため、多少のウイルスの変異にも対応できる広い防御能(交差防御能)を持つことを示唆しています。
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クロシマ アラタ/41歳/男
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