2025/9/26
以前、「養育費780万円の現実」という記事を書きました。
そこでは、養育費が「親のためのお金」ではなく、子どもの生活資源であり、子どもの権利であるということを訴えました。
月5万円の養育費が13年間(5歳〜18歳)支払われれば、総額は780万円。
これは、時給1,000円の仕事であれば約4年分のフルタイム労働に相当します。
この金額を得られるかどうかで、子どもに与えられる機会や選択肢は大きく変わります。
けれど現実には、全国でも養育費の取り決め率は4割程度、実際に支払われているのはその半分ほどです。
沖縄では更に低い状況にあると推察されます。
9月議会でこの問題を取り上げるにあたり、あらためて調査を進めていく中で、私は新たな視点に気づかされました。
それは、「払いたくても払えない」という当事者の存在です。
決して無責任で払っていないわけではなく、払う意思があっても払える状態にない方が一定数いる。
この事実に、制度を考える側として向き合わなければいけないと思いました。
千葉市では、養育費の履行を支援するために、支払う側の就労支援や履行フォローを行っています。
「支払え」と一方的に命じるのではなく、“支払えるように支える”というアプローチです。
これはまさに、「誰かを責める支援」ではなく、「誰もを見捨てない支援」の形だと思います。
私たちが今、目指すべきなのは、子どもを真ん中に置きながら、支払う側・受け取る側の両方を支える“共育(トモイク)支援”です。
夫婦は、離婚すれば他人になります。でも、親と子の関係は、離婚しても終わりません。子どもが一方の親を「いないもの」とされ、経済的な理由で親との関係が断たれ、「捨てられた」と感じてしまうことのないようにしたい。
そう願わずにはいられません。
だから私は、制度の目的を「お金を取ること」だけにせず、子どもが親を嫌いにならずに済むように、感情の橋渡しを含めた支援が必要だと考えます。
今回の9月定例会では、この「共育支援」の制度設計について、要望という形で提起しました。制度化には、今後も行政との対話と具体的な設計の詰めが必要です。しかし、どれだけ良い提案をしても、議会の場で届け続ける立場がなければ、制度として成立するかのチャック機能が働きません。
11月には、市議会議員選挙があります。
私は、この制度を“育てる”責任を、これからも担いたいと考えています。
制度を“作る”のは仕組みかもしれません。でも、制度を“育てる”のは、そこに関わる人たちの思いです。養育費について支払う側も、受け取る側も、そして何より、子どもたちが、「自分は見捨てられていない」と思える社会を目指して。
これからも私は、“子どもを置き去りにしない支援”を軸に、制度づくりに取り組んでいきたいと思います。
制度のことは難しく感じるかもしれません。でも、大切なのは、私たち一人ひとりが「どんな社会を選ぶか」という問いに向き合うことです。
私は、
選びたい。
この声を、これを読んでいるあなたにも届けられたなら嬉しいです。
そして、11月以降も、議会の場でこの声を届け続けられるよう、私自身も挑みます。
参照サイト
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クロシマ アラタ/42歳/男
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