2026/6/18




先日に引き続き、以下、主要な答弁の要旨と私の見解を簡単に記します。分割して投稿します。
説明が長いのですが、ぜひお読みください。
3.施設一体型義務教育学校について
〈前提としての私の考え〉
義務教育学校というのは、全国の小学校の1.4%、中学校の2.7%しか存在しません。(R7.5月時点)
施設一体型の数は、そこからさらに絞られます。
効果課題の検証が十分でない状態での市内全校義務教育学校化は性急であり、いったん立ち止まる必要があると考えています。
〈小項目①(抜粋、要旨)〉
佐野市は、義務教育学校のメリットを説明する際に「『中1ギャップ』の解消」を挙げています。
約10年前、国立教育政策研究所の調査の結果、
♦「中 1 ギャップ」という語に明確な定義はなく、その前提となっている事実認識(いじめ・不登校の急増)も客観的事実とは言い切れない。
♦「中 1 ギャップ」に限らず、便利な用語を安易に用いることで思考を停止し、根拠を確認しないままの議論を進めたり広めたりしてはならない。
と結論付けられました。
それにも関わらず、その後も「『中1ギャップ』の解消」を義務教育学校のメリットとして挙げ続けてきたことに対する佐野市の認識を伺いました。
《答弁(抜粋、要旨)》
・国立教育政策研究所の資料内容については承知しています。
・佐野市が小中一貫校を進める中で使ってきた「中1ギャップ」という表現は、小学校から中学校への進学に際し、学習環境や生活環境、人間関係、指導体制等の変化に対して、児童生徒が不安や戸惑いを抱える場合があるという教育現場における課題認識を示すものとして使用してきた。
・小学校から中学校への円滑な接続を図る必要性について説明する際の1つの表現として用いてきている。
・小中一貫教育の推進や義務教育学校の整備については、中1ギャップへの対応のみを目的としているものではなく、9年間を見通した系統的な学習活動や生活指導、異学年交流の充実、教職員間の連携強化、子どもたちの発達段階に応じた切れ目のない支援など、多面的な教育効果を総合的に勘案し、推進しているものである。
という趣旨の答弁を頂きました。
《私の見解》
私は、「中1ギャップ」という用語の定義の有無を聞きたかったわけではなく、子どもの不安感が中学校での不適応に直結するのだと印象付けることが問題だと考えているのですが、その点についての答弁がなされず、再質問してもお答えいただけませんでした。
国立教育政策研究所の資料では、
中学進学時の不安感が中学校での不登校に繋がるという見解には科学的根拠が無いと、検証に基づいた結論が出されています。
また、いじめ経験率は中学生よりも小学生の方が高いという実態も報告されています。
過剰な不安が心身に悪影響を与えることは確かですが、適度なストレスは精神発達や学習のパフォーマンスに良い影響を与えるとされています。
小中の差を無くそうという動きは、むしろ、中学校進学という成長のための適度な緊張感すらも除去してしまう恐れすらあると私は考えています。
ちなみに、施設一体型義務教育学校の先進事例であるつくば市の報告書では、(留意点がありますが、)施設一体校の小学校段階における精神面への悪影響が示唆されています。
本来はことさら問題視すべきでないことですが、施設一体型義務教育学校推進にはうってつけのワードになっている気がしてなりません。
次の投稿に続きます。
なお、一般質問の様子は佐野市議会のスマート中継でご覧いただけますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
https://smart.discussvision.net/smart/tenant/sano/WebView/rd/speech.html?year=2026&council_id=64&schedule_id=3&playlist_id=1&speaker_id=0
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