2026/7/28
7月25日に開催された『憲法審査会の状況と今後の展望』に、中村たかゆきも参加しました。
その内容についてまとめてみましたので、ご覧ください。
憲法改正をめぐる国会内の議論が活発化する中、弁護士の大江氏が25日、都内で講演し、憲法審査会の現状と改憲動向について解説しました。大江氏は、衆議院憲法審査会で改憲派が「9割」に達するとされる状況に触れつつ、「数の力だけで改憲が進むわけではない」と述べ、市民の働きかけが依然として重要であると強調しました。
■ 平和主義の原点に立ち返る必要性を指摘
講演ではまず、日本国憲法の平和主義について説明しました。全文の一節「公正と信念に信頼して、我らの安全と生存保持を解決した」を引用し、国家や軍事力ではなく「世界の市民の公正と真理」を安全保障の基盤に据える思想が示されていると述べました。
さらに、平和は理念ではなく「平和的生存権」という基本的人権であり、憲法12条が求める不断の努力によって守られるべきものだと指摘しました。
■ 9条の意義を再評価 「自由と人権を下支えする条文」
大江氏は、憲法9条について「戦争放棄を定めるだけの条文ではない」と述べました。戦争を禁止することで個人の尊厳と自由を守る「自由保障機能」を持つと説明し、9条がアジア太平洋戦争の反省に基づく「国際公約」である点にも触れました。
「国内事情だけで変更してよい性質のものではない」として、慎重な議論を求めました。
■ 改憲情勢:10年間の“3分の2”状態を市民が阻止
2016年以降、国会では改憲勢力が発議に必要な3分の2をほぼ維持してきました。
それでも改憲原案が提出されなかった背景について、大江氏は「立憲野党と市民の共闘が大きな役割を果たした」と評価。
しかし、今年の総選挙で自民党が大勝し、高市政権が誕生したことで、改憲論議は再び勢いを増していると述べました。
■ 焦点は「国会議員の任期延長」 緊急事態条項の一部として推進
現在、改憲派が一致して推進しているのは、緊急事態条項の一部である「国会議員の任期延長」です。
内容は以下の通りです。
大江氏はこれを「選挙を行わず政権が居座り続けることを可能にする改憲」と批判しました。
最高裁判例(2005年)では、選挙権制限は「事実上不能な場合のみ」認められるとされており、立法事実は存在しないと指摘しました。
■ 改憲理由が「災害」から「戦争」へ転換
自民党は従来、任期延長の理由を「大規模災害」と説明していましたが、近年は「武力攻撃事態」を前面に掲げています。
大江氏は「戦争を想定して憲法を変えるという発想は本末転倒です」と述べ、危機感を示しました。
■ 自衛隊明記改憲は「国防強化」へと目的が変質
自衛隊明記をめぐる議論についても触れ、2018年の自民党Q&Aでは「違憲論の解消」が目的とされていたものの、現在は「抑止力強化」「国防の欠陥補完」など、軍事力増強を目的とする説明に変わっていると指摘しました。
■ 安保三文書の再改定で軍拡が加速
高市政権は年内に安保三文書の再改定を予定しており、防衛費のさらなる増額や無人兵器・AI兵器の導入、武器輸出の拡大などが検討されています。
大江氏は「日本を戦場にする準備が進んでいる」と警鐘を鳴らしました。
■ 「市民が路上から声を上げて政治を変えるしかない」
講演の締めくくりで大江氏は、「市民が路上から声を上げて政治を変えるしかない」と市民の役割を強調。
国会内では改憲派が多数を占めるものの、発議を阻止してきたのは市民の力であると述べ、ペンライト行動など新しい市民運動の広がりに期待を示しました。
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