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細井 藤夫 ブログ

令和5年議案第84号「学校設置条例の一部を改正する条例」について

2023/12/12

白岡市議会議員 細井藤夫です。

 

令和5年第5回定例会(12月定例会)に提出された議案第84号「学校設置条例の一部を改正する条例」について、今現在の私の態度を書き連ねます。

まとまりのない長文になりますが、おつきあいください。

 

 

4月の市議選、終盤に、大山のみなさまの前で、「大山は関東の中心」と主張し、大山小学校についても「地域の大切な学校」とお話しさせていただきながら、廃校に賛成する…、たった半年で「裏切り」と言われれば、その御批判は当然受けなければなりません。

本当に、大山地区、また、他地区も含めた白岡市内のみなさまに申し訳ないことをしている、という自責の念にかられています。

 

「政治家の言葉は信用できない」と怒り続けてきた自分が、半年前の言動を反故にする。

「ミイラ取りがミイラになってしまった」ようで、自分自身を許せません。

ここ数か月、自己嫌悪の感情で、本当に苦しんでいます。

 

でも…

「公教育としての小学校の存在と、そこで学ぶ子の利益、中学校進学への影響」を考えたら、廃校に関しては、賛同しなくてはならない、と考えました。

 

白岡市内には、大山小学校のほか、菁莪小学校、南小学校、篠津小学校、西小学校、白岡東小学校と全部で6つの市立の小学校があります。

それぞれ、子どもたちが元気に通っている、大事な学校です。

でも…、大山とほかの小学校では決定的な違いがあります。

 

大山小学校は、令和5年度の全校児童が54名。

今後、下記の表のように推移すると見込まれます。

この見込みの根拠は、大山小学校学区内に住所がある世帯に当該年度の児童が何人いるか、なので、大山地区に流入しない限り、増える可能性は低いものです。

年度 1年生 2年生 3年生 4年生 5年生 6年生 児童数 複式学級数
令和5年度 6 6 12 10 7 8 54 1
令和6年度 4 6 6 12 10 7 48 1
令和7年度 5 4 6 6 12 10 45 1
令和8年度 4 5 4 6 6 12 39 2
令和9年度 0 4 5 4 6 6 25 2
令和10年度 2 0 4 5 4 6 21 2
令和11年度 2 2 0 4 5 4 17 2

青字と赤字の部分は、それぞれ「青の2学年」「赤の2学年」でひとつのクラスになる、複式学級です。

※複式学級は、「2つ以上の学年を足して16名以下になる場合にひとつのクラスにする」「1年生を含む場合は8名以下の場合にひとつのクラスにする」というルールです。

 

表を見ていただければおわかりのとおり…

今年の5年生・6年生は2学年で15名なので、複式学級になっていて…、6年生は中学校進学を控える時期に5年生と合同クラスで過ごすことになります。

今年の1年生・2年生は、来年度以降、卒業までずっと複式学級です。

令和11年度の1年生は、入学からずっと卒業まで(今のところ、5年生までは確実)複式学級になると思われます。

 

他校ではこんなことにはなっていませんので、「同じ白岡市内に住みながら、大山だけは公教育で同じ水準のものが受けられない」という状態です。

もちろん、小人数学校は小人数にしかない良さがあります。大山らしさは大事です。

でも、それは、「私立」であれば特長として認められても、「市立」の姿ではありません。

白岡市民である以上、出来る限り同じ水準の教育を受けて、中学校に進学してほしいのです。

 

人数が少ないということは、当然ながら様々な教育上の制約を受けます。

複式学級である以上、片方の学年に指導している時間、もう片方の学年は授業にならない(自習をするなど、教師に教えを受けられない)時間が続くことになります。

人数が少ないために、運動会でリレーできなかったり、鼓笛隊が既に廃止になったり…、他校で体験できることが、出来ないケースも増えています。

(逆に、人数が少ないことで、「代表参加」のところにほぼ全員参加できる、というのはありますが…)

何より、「1年生の最初の運動会の50m走で、学年内の序列が決まってしまう」過酷さ。

 

私もそうでしたが、運動苦手な子は、成長と同時に動けるようになっても、周囲も成長するので追い抜くことは困難です。

毎年負け続けることは、子どもの精神の成長において、大きなダメージになりかねません。

 

他校であれば、たとえビリでも、「他のレースの子にもビリがいる」という、なんとなくの逃げ道がありますし、教育的配慮で「遅い子同士のレース」を組むことも可能です。

苦手意識を鮮烈に植え付けることが教育として好ましいかどうか…、考えてしまいます。

人数が少なければ、クラス替えもできず、クラスメイトも固定化します。

濃厚な人間関係を形成するには良い…としても、子どもの世界での人間関係(いじめ等)を考えれば、公教育としては望ましくありません。

 

西小学校は白岡中学校に、白岡東小学校は篠津中学校に、篠津小学校は篠津中学校と白岡中学校(白岡、白岡東)に、南・菁莪はそれぞれ同名の中学校に、進学する子がほとんどです。

今現在、大山小学校と西小学校で交流の時間を設けてはいますが…、6年間ほぼ同じ時間を過ごした学友と、たまにしか来ない児童では、中学校入学時にやはり一緒になりにくいのではないかと…。

もちろん、本人の努力や、周囲の環境で、仲良くなる子もいますが、たった2,3人で、バラバラのクラスで中学校の百人越えの世界に入っていくのは、やはり過酷です。

 

ほかの小学校の児童が、百人近い世界で6年間成長してきた、そこのラインに、いきなり入れるためには、特に小学校高学年、「そろそろ中学校の準備」という時期の過ごし方、指導の仕方がカギになりますが…、小学校6年生を単独で過ごせるのが令和6年度~8年度の3学年だけ。その後は、複式学級世代だけ…、という状態で、その指導が十分にできるかどうか。

 

小規模特認校という手法で存続を図っても、令和3年度、4年度、5年度で2名しか他学区から越境してこなかった…、という事実も、当然だと思います。

公立小学校である以上、「学習指導要領」には当然準拠しなければなりません。

その「足枷」がある以上、「特色ある教育」を取り入れられる余地は、あまり多くないのです。

 

他地区からみれば、大山小学校は、「白岡の西の端っこ」。

(個人的に大山地域は、「西の端っこ」ではなくインター中心に「関東の真ん中」にしたいと思っていますが…)

小学校6年間、駅と反対側に車で10分、朝晩往復すれば40分、送り迎えを保護者がするほどの「特色ある教育」ができない以上、他地区からの流入など、望めるはずもない、というのがこの3年の結論です。

 

公教育の均質化を考えた際、「大山小学校を残す」という選択肢は現実ではありません。

 

公教育である以上、「市内の小学生が同じ水準である」ことが理想になるわけですが…

児童数750名規模の小学校を、どうしたら「大山小学校と同じ水準」にできるのか、という視点で考えた場合、少子化がすすむなか、用地買収とハコモノ行政で14校つくって、50名規模の小学校に揃えて…という非現実にしかなりません。

 

一方、「大山小学校を廃校にする」場合であれば、他の小学校が(1校だけ規模が小さいですが…)学習指導要領等に従った公教育を展開し、人数等の規模もさほど偏りがないことから、「子どもたちは白岡市内の小学校の一般的水準の教育を受けられる」ことは明白であり、これは現実として成り立ちます。

 

現時点で、「大山小学校が廃校になったら、どの学校に行くか」は決まっていません。

私もこの点が不安材料です。

しかし、「西小学校であれ、篠津小学校であれ、今の大山小学校より、『白岡市の公教育』としてふさわしい学校」と、私は考えていますので、その点は判断材料として不可欠とは思いません。

 

大山小学校の学区から、「行かせたくないから」と、子育て世代が他地区へ流出してしまったら、それこそ、大山地区そのものの将来に影響してしまいます。

大山地区が、このまま衰退するか、衰退を食い止めるかのカギは、小学校の存続ではない、と考えます。

若い方がいなくなったら、地域は絶えます。

 

「小学校が地域の核」という発想から脱却し、「おとな社会の地域の核」を作っていく努力も必要です。

幸い、大山には、柴山沼があります。自然豊かな環境があります。

「自然豊かな環境」という恵みを求める、セカンドライフ世帯の流入や、柴山沼を(環境を守りつつ)有効に利用した観光資源としての活用方法の模索、といった方法も、まだ残されています。

インター至近なのに、全然利便性を活かしていない現状を、うまく考えてつなげていく努力もできます。

 

私は、大山小学校の廃校に賛同します。

でも、大山地域を見殺しにはしません。

蘇る方法を、一生懸命模索します。

 

大山のみなさまからは、「あいつが学校を潰した」と、死ぬまで、いや、墓場の前でも言われ続けるでしょう。

でも、それを決めるのが、責任をとるのが、議員です。

その覚悟がなければ、議員をやるべきではないと考えます。

 

過去の市政は、問題を先送りにすることで、責任をとらないまますすんできました。

その時の市政の判断ですから、今の現職はそれを批判すべきではありません。

しかし、私は、今、この議案が現実に出された状況で、「無意味な」先送りは無責任だと考えます。

御批判をいただいても、何があっても、議員の職責において、しっかりと判断すべきだと考えます。

 

 

12月12日に開催された文教厚生常任委員会で、今回の議案第84号について「継続審議」という委員会判断がなされました。

「大山地区の住民、執行部、教育委員会のそれぞれから文教厚生常任委員会で意見聴取を行う」

という、議論の成熟のための時間をとる、ということです。

 

20日の定例会最終日。文教厚生常任委員長の報告後、「継続審査」をめぐっての議決があるかと思います。

まずは、「継続審査」に賛成します。

 

この議案を成熟した議論を行って結論を出すには、正直時間が足りないと思っていました。

議員に「令和7年3月廃校」と言われたのは10月末の全員協議会。

そこからたった1か月半で簡単には決められないと思っていました。

 

文教厚生常任委員会の「継続審議」がなければ、今回「議案には反対」するつもりでした。

文教厚生常任委員会での継続審査は、委員でない私は発言できませんが、この3月までの継続で、出来ることがあったからです。

 

1月25日の全員協議会。議案が継続審査になれば、当然全員協議会でも大山小学校についての議論ができるはずです。

1月28日の議会報告会(市議会主催)。私も産業建設常任委員会の委員として出席します。ここでは市民のみなさまと意見交換する時間をいただけます。

 

3月定例会まで継続審議とすることで、「議員全員で話し合って、市民のみなさまのご意見をお聞きして」最後の判断ができるのです。

 

今現在の、私の態度は、長く書き連ねたとおりです。

 

恐らくいただけるであろう「3月までの時間」、議員同士で立場を超えて話し合い、市民のみなさまにも大山小学校の行く末を話し、聞き、しっかりとした信念のもとで賛成の行動をとります。

自らの議員としての責任と、信念にもとづいて、覚悟を持って動きます。

 

ほんとうに重い、つらい判断を迫られる立場になり、「いま、議員でいること」の苦しさを感じていますが、私なりに苦悩の末の決断です。

 

 

(追記)

12月定例会の最中ですが、3月定例会での一般質問の準備を並行しておこなっています。

(今の段階では)大山地区について、2つ質問をするつもりで、近々、素案をまとめて交渉します。

 

ひとつは、「放置自転車をレンタサイクル化して観光施策につなげる」提案。

レンタサイクルが機能すれば、大山地区への観光の足の問題は、ある程度改善されるはずです。

特に土日の観光需要を喚起できれば、大山の観光資源をうまく使えれば、活性化につながると考えて、質問を出します。

 

もうひとつは、「柴山沼の自然環境を、学校教育に活用する」提案。

大山小学校が廃校になれば、あの自然を学習に取り入れる学校がなくなってしまいます。

1時間ずつ、クラス単位で、バスでピストン輸送すれば、市内の生徒全員が大山の恩恵を受けられるようになる…はずです。

学年全員の旅行スタイルでは大人数になって自然破壊の恐れがありますが、クラス単位30人程度の交代制なら、自然への影響もおさえられます。

何より、中学校までの間に「大山地区のすばらしさ」を感じてもらえば、市民全員で「大山はよいところ」と認識できる時代がくるはずです。

 

産業建設常任委員会でも、都市計画審議会でも、大山がプラスになる提案を、考えて出していきます。

 

(訂正)

小中学校の学区割に一部誤記がありましたので、訂正しました。

 

正しくは、白岡市立小・中学校通学区域に関する規則をご参照ください。

https://www1.g-reiki.net/shiraoka/reiki_honbun/e387RG00001087.html

 

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著者

細井 藤夫

細井 藤夫

選挙 白岡市議会議員選挙 (2023/04/23) [当選] 550 票
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肩書 白岡市議会議員(会派WAKABA代表) 産業建設常任委員+広聴広報常任委員+議会運営委員 白岡市都市計画審議会委員 埼葛斎場組合議会議員(白岡市議会代表)
党派・会派 無所属
その他

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