2026/4/16
市川市で始まったペットボトルの別回収に、「手間が増えた」「面倒だ」「そこまでお金をかける必要があるのか」といった批判が出ています。そう感じる市民が多いのは自然です。市は令和8年度予算で、ペットボトル分別収集事業として3億1,756万円を計上しています。
しかも今は市長選の最中です。だからこそ、この問題は単なる分別ルールの話で終わりません。
問うべきなのは、「ペットボトル回収が面倒かどうか」だけではなく、市川市がこれからどんなごみ行政を目指すのかです。
ただ、この問題を「また無駄な制度が増えた」で片づけてしまうと、本当の論点を見失います。
今回の施策の出発点は、市川市がプラスチック製容器包装の品質を上げるため、ペットボトルを混ぜないでほしいと考えたことにあります。市の案内でも、2026年4月からペットボトルをプラスチック製容器包装と分け、同じ収集日にネット袋へ出す方式に変わったと説明されています。
しかも、これは単なる思いつきではありません。日本容器包装リサイクル協会は、市川市のプラスチック製容器包装について、品質上の問題を理由に2026年1月1日から引取りを留保し、その後、市川市の改善対策により品質向上が確認されたため、2026年2月16日付で解除しています。つまり、市の側には、実際に品質問題へ対処しなければならない事情がありました。
流れはシンプルです。
プラごみにペットボトルを混ぜないでほしい。
では、市民はどう出せばいいのか。
その答えとして、市が「別途回収します」と動いた。
まず、この構図を押さえることが大切です。
ここを知らずにペットボトル回収批判だけを聞いていると、市民には「また面倒なことを始めた」としか見えません。ですが背景を知れば、少なくとも「なぜ市がここに踏み込んだのか」は見えてきます。批判ばかり聞いていた市民が、一度立ち止まって考え直す材料にはなるはずです。
もちろん、だからといって市の進め方が十分だったとは言えません。問題は、その必要性を市民に分かる形で先に説明し切れていないことです。本来なら、「ネット袋を置きます」と言う前に、「このままではプラごみの資源回収そのものに支障が出る」という現実を、もっと丁寧に伝えるべきでした。説明が弱ければ、市民の目に「負担だけ増えた」と映るのは当然です。
そして、ここからが本当に大事な次の論点です。
今回の別回収は、あくまでプラごみ品質を上げるための対策です。では、その先に市川市はどんなごみ処理の将来像を描いているのでしょうか。プラスチックは今後も細かく分別していくのか。それとも、新しいクリーンセンターの性能を踏まえ、燃やすごみとして処理する部分との役割分担を見直していくのか。そこがまだ十分に見えていません。
市川市は、田中甲市長の下でクリーンセンターの建て替えを進めており、次期施設は2031年1月から運営開始予定、焼却処理能力は423トン/日とされています。だからこそ今、市民が問うべきなのは、目先のペットボトル回収だけではありません。新しいクリーンセンターで、市川市はプラごみをどう扱うのか。分別と焼却のバランスをどう考えるのか。 そこです。
市長選の時期に大切なのは、目の前の不満をぶつけることだけではありません。
なぜこの施策が始まったのか。
その説明は十分だったのか。
そして新しいクリーンセンターの時代に、市川市はどんなごみ行政を目指すのか。
そこまで問うことです。
ペットボトル回収批判には理由があります。
しかし、背景にはプラごみ品質の問題がありました。
だからこそ本当に問うべきなのは、田中甲市長が進める新しいクリーンセンターの時代に、市川市がどんなごみ処理政策を目指すのかということです。
市民に必要なのは、批判だけで終わることではありません。背景を知ったうえで、**「では将来はどうするのか」**を問うことです。今回のペットボトル回収問題は、その入口にすぎません。
ペットボトル回収批判をきっかけに、市民が背景を理解し、その先にある新クリーンセンター時代のごみ政策を問う。そこまで進んで初めて、この議論は意味を持ちます。
この記事をシェアする
ホーム>政党・政治家>たか さん (タカ サン)>【市川市】ペットボトル回収開始批判、その先に問うべきこと