2026/4/24
| 小森さだゆき | 参政党 / 高槻市議会議員
経済学といえば、「いかに効率よく利益を上げるか」という冷徹な学問だと思われがちです。しかし、近代経済学の基礎を築いたアルフレッド・マーシャルは、全く異なる理想を掲げていました。それが「経済騎士道(Economic Chivalry)」という言葉です。企業家はただの蓄財家ではなく、高潔な精神を持つ「騎士」であるべきだという、情熱的なメッセージです。

中世の騎士は、武勇を誇るだけでなく、弱者を守り、名誉を重んじる道徳的な義務(ノブレス・オブリージュ)を負っていました。マーシャルは、産業社会を動かす資本家や企業家もまた、同様の誇りを持つべきだと考えました。
「社会を良くするために、自分の能力を使う」という自己犠牲と献身の精神こそが、経済を健全に発展させるエンジンだと説いたのです。
19世紀のイギリスは、産業革命によって莫大な富が生まれた一方で、深刻な貧困や労働問題が噴出していました。これに対しマルクスは「資本主義を壊せ」と説きましたが、マーシャルは別の道を提案しました。
「資本家が倫理観(騎士道)を持てば、システムを壊さずとも社会は良くなる」
法律で縛るのではなく、経営者自らが「社会の指導者」としての自覚を持つ。この倫理的資本主義こそが、社会主義への傾倒を防ぎ、自由で豊かな社会を守る唯一の道だと信じたのです。
このマーシャルの思想は、100年以上の時を超えて現代に蘇っています。昨今、ビジネス界で当たり前となった以下の考え方は、すべて「経済騎士道」の系譜にあります。
| 現代の概念 | 経済騎士道との共通点 |
|---|---|
| CSR(企業の社会的責任) | 利益だけでなく、社会の一員としての責任を果たす。 |
| ESG投資 | 環境、社会、ガバナンスを重視する企業を評価する。 |
| 三方よし | 買い手よし、売り手よし、世間よし(日本伝統の精神)。 |
私が参政党の議員として、また一人の日本人として大切にしたいのは、まさにこの「公(おおやけ)」を思う精神です。日本の先人たちも、渋沢栄一の「論語と算盤」に代表されるように、商売の中に高い道徳心を見出していました。
「金銭的な成功だけでなく、いかに社会に尽くしたかという名誉を誇りにする」。
マーシャルの説いた経済騎士道は、効率第一の冷たいグローバリズムに対する、強力なカウンターパンチとなります。高槻の街でも、こうした誇り高い経営者の方々と共に、温かい血の通った経済を再生させていきたい。そう強く願っています。
| 小森さだゆき | 参政党 / 高槻市議会議員
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