2025/9/28
| 小森さだゆき|参政党所属
高槻市議会議員(大阪府高槻市)
全国的に、自治体が保有する基金運用債券に含み損が生じています。
岐阜県関市では約123億円、新潟県では146億円、大阪府でも66億円に達し、熊本県や福岡県福津市など各地で影響が広がっています。
背景には、日銀の利上げにより債券価格が下落したことがあり、「売るに売れない」状況が自治体財政にリスクをもたらしています。
自治体の多くは、災害や将来の借金返済に備えて基金を積み立て、国債や地方債などで運用しています。
しかし、低金利期に購入した超長期債の価格下落により、含み損を抱えるケースが増加。
新潟県は保有する債券140件のうち139件が含み損、大阪府は財政調整基金の運用で流動性不足の懸念が指摘されています。
「満期まで保有すれば元本は戻る」とされますが、実際にはその間に緊急資金を取り崩せないという問題があります。
つまり、評価損は「帳簿上の数字」にとどまらず、災害時や有事の即応性を削ぐ現実的リスクにつながるのです。
私は2025年6月の高槻市議会において、以下の観点から基金運用について質問しました。
答弁では、一定割合で国債・地方債・政府保証債といった安全性の高い公社債を保有し、普通預金と組み合わせたバランス運用を行っていることが明らかになりました。
堅実な方針は評価できますが、金利上昇局面においては過去に購入した債券との利回り格差が大きくなっており、運用方針の再考が必要です。
例えば、2014年に取得した20年国債の利率は1.2%でした。
10億円を20年間運用した場合の最終額は約12億4,000万円です。
一方、現在の20年国債利回り(約2.4%)で同額を運用すると、約14億8,000万円となり、差額は20年間で2億4,000万円に上ります。
さらに、債券や定期預金で得た利息は地方交付税の算定対象外であり、自治体にとって「純増の一般財源」となります。
利回りをわずか0.1%上げるだけでも、基金積立や事業財源への大きなインセンティブとなるのです。
高槻市は健全財政を誇りますが、今後も少子高齢化による扶助費の増加や施設更新費の増大が待ち受けています。
単に「ためる」だけでなく、守りながら増やす運用戦略が不可欠です。
全国で自治体基金の含み損が顕在化しています。
高槻市が今後も健全財政を維持するためには、堅実な運用を続けるだけでなく、利回り改善と透明性の向上を同時に追求する必要があります。
私は今後も、市民の皆さまの大切な基金が「守りながら増やす」仕組みとなるよう、議会で提案を続けてまいります。
小森さだゆき|参政党所属
高槻市議会議員(大阪府高槻市)
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