2026/5/17
釧路市議会議員の木村はやとです。
大阪の事業者・日本エコロジーは、釧路市内の複数箇所でメガソーラー建設を計画しています。
北斗・昭和・阿寒町大正・大楽毛・北園・貝塚・新野
この7つのエリアです。
令和7年9月、市教育委員会は日本エコロジーが提出した調査報告書について、7か所が不十分で影響を評価できないと判断し再調査を求めました。しかし事業者は「適切に調査した・おかしい」と真っ向から反論しました。
市が指導しても、事業者は従わない。従わなくても、市には止める手段がない。この不毛な繰り返しが今も続いています。

このループがどこまで続いても、市が言えるのは
「文化財保護条例に抵触している可能性がある」
という言葉までです。「第9条第1項違反に該当すると判断する」には踏み込めない。
なぜか。
罰則がない。強制手段がない。原因者が特定できない。認識の対立が解消されない。そして判断すれば対応義務が生じる。
この壁が「可能性」を「該当すると判断する」に変えることを阻んできました。
新野には事業地と、それに隣接する国有地があります。事業地はループの中にあります。しかし国有地だけは全く別の話です。
| 条件 | 状況 |
|---|---|
| 原因者の特定 | 財務省及び北海道財務局が日本エコロジーと特定済み |
| 無許可の事実 | 事業者自身が「コミュニケーションミス」と認めた |
| 生息地の証明 | 専門家が産卵水路・生息地と確認済み |
| 現地確認 | 財務省政務官が自ら現地視察 |
| 国会の裏付け | 三省庁の答弁が揃っている |
| 釧路市の約束 | 「原因者特定後に条例に基づき指導する」と明言 |
釧路市文化財保護条例第9条第1項
「所有者等その他関係者がその保存に影響を及ぼす行為をしようとするときは、あらかじめ教育委員会の許可を受けなければならない。」
そして文化財保護法第2条第1項第4号は
「動物(生息地、繁殖地及び渡来地を含む)で我が国にとって学術上価値の高いもの」
を文化財と定義しています。釧路市条例第2条はこの定義を直接引用しています。
つまりキタサンショウウオの産卵水路は文化財そのものです。
その文化財に対して、無許可で土砂を流入させ、産卵環境を破壊した。これは第9条第1項違反以外の何ものでもありません。
令和8年5月12日、国会環境委員会における梅村みずほ参議院議員の質疑に対し、以下の答弁が行われています。
文化庁審議官
「文化財保護法においては学術上の価値の高い動物についてはその生息地・繁殖地も保護の対象として規定されております」
文部科学副大臣
「釧路市の対応は文化財保護条例を踏まえて適切であり、問題はないと考えております」
財務大臣政務官
「当該土地を使用した事業者に対し事実関係を確認している」 「国有財産が不法に使用された事実が確認された場合には関係省庁とも連携しつつ厳正に対処してまいります」
国会の三省庁が、この事案を正面から認識しています。
令和8年2月釧路市議会・3月10日の私の質問に対し、生涯学習部長は答弁されました。
「原因者が特定された場合には文化財保護条例に基づいた手続きをするよう指導する」
財務省及び北海道財務局は原因者を特定しました。
答弁の条件はすでに成就しています。
釧路市教育委員会、教育長に対し、要望書を提出します。
求めることはシンプルです。
1.今回の新野国有地における無許可行為について、文化財保護条例第9条第1項違反に該当すると判断すること。
2.第9条第1項違反に該当すると判断した後、速やかに北海道知事及び北海道教育庁及び文化庁に報告・共有すること。
罰則がないからこそ、行政の姿勢そのものが条例の力になります。
違反を確認しながら認定しないならば、条例は飾りになります。釧路市が自ら定めた条例を自ら形骸化させることになります。
新野国有地案件での違反認定は、一か所だけの問題ではありません。
釧路市内全ての案件における 「対立構造のループ」を断ち切る 突破口になります。
行政が毅然と「これは違反だ」と言い切ること。それが条例を生きたものにする唯一の方法です。
要望書を添付します。ご一読ください。


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キムラ ハヤト/43歳/男
ホーム>政党・政治家>木村 はやと (キムラ ハヤト)>釧路市新野国有地だけは違う―文化財保護条例第9条第1項違反に該当すると判断すべき理由