2026/2/27
第1回定例会初日、
我が会派として議長不信任決議案を提出し、私は賛成の立場で討論を行いました。
今回の判断について、経緯と趣旨を整理します。
まず前提として、「撤去要請行動」とは、
港区内にある在日米軍施設である赤坂プレスセンターについて、長年にわたりその撤去を国等に求めてきた経緯があり、
港区議会として継続的に行ってきた対外的な要請行動です。
議会の名を用いて行われる公式な意思表示であり、
通常の議案以上に、議会内の意思形成や合意のあり方が問われるものです。
今回、我が会派はこの要請行動に対して、
事前の幹事長懇談会(非公式の調整の場)においても反対の立場を示してきました。
そのうえで、反対を前提としつつ、
当該行動の対外的な説明のあり方について一定の調整案を提示しましたが、
これは当該行動そのものへの賛成を意味するものではありません。
幹事長懇談会はあくまで非公式の場であり、意思決定を行う場ではなく、
最終的な意思は、議事として記録される公式の場において確定されるべきものです。
そのため、撤去要請行動直前に開催された
幹事長会(公式の場)において、改めて明確に反対の意思を表明しました。
その中で、
「反対しているのに行くのか」
という問いに対し、議長は「行く」と明言しています。
つまり今回の行動は、
議会内に明確な反対が存在することを認識した上で実施されたものです。
議長の本来の役割は、
多様な意見を踏まえ、調整を図ることにあります。
しかし本件では、
・再協議は行われず
・見送りの判断もなされず
・議長の判断として「行く」と決定された
この時点で議長は、
中立的な調整者ではなく、意思決定の当事者となった
と言わざるを得ません。
また今回、我が会派が当該行動に参加していないことが対外的に明示された点については、一定の前進と受け止めています。
しかしながら、
反対の存在を認識しながら議会として行動を行ったという事実は変わりません。
むしろこれは、反対意見があったことを認識していたことの裏付けでもあります。
さらに重要なのは、「全会一致の原則」の扱いです。
議会においてこの原則は、
単に形式を整えるためのものではなく、
少数意見を尊重し、議会としての意思形成を丁寧に行うための一つの運用として用いられてきました。
一方で、すべての案件において全会一致を求めることが、議論や意思決定の足かせとなる側面があることも事実であり、
実際には案件の性質に応じて、多数決による判断と使い分けがなされてきました。
その中で、国等に対して提出する意見書や、
議会として対外的に意思を示す行動、
さらには議会として海外視察を実施するかどうかといった判断については、
議会としての意思の重さに鑑み、より慎重な議論が重ねられてきた経緯があります。
つまり、撤去要請行動を行うか否か自体も、
本来はこうした性質を踏まえ、丁寧な意思形成が求められるものです。
しかし今回、議長は
非公式の場でのやり取りをもって、我が会派が賛成したかのような解釈を示しています。
仮に少数意見を尊重する観点から全会一致の運用を重視するのであれば、
公式の場で明確に示された反対意見を実質的に反映しないこと自体が整合しません。
また、非公式の調整の場における発言をもって、
最終的な賛否を固定化すること自体、議会運営として適切とは言えません。
本会議 議長不信任案採決で港区保守系議員5名のみ賛成本件は、政策の賛否を問うものではありません。
反対意見が明確に存在する中で、
議会としてどのように意思決定を行うのか。
そして議長が、その過程でどのような役割を果たすのか。
これは議会運営の根幹に関わる問題です。
だからこそ我が会派は、本不信任決議案を提出しました。
これは誰かを否定するためではなく、
議会のあり方を問い直すための判断です。
今回の判断は、今後の議会運営の前例となり得るものでもあります。
今後も、議会が多様な意見を尊重しながら意思決定を行う場であり続けるために、取り組んでまいります。
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ホーム>政党・政治家>根本 ゆう (ネモト ユウ)>議長不信任決議を提出・賛成した理由――議会の意思決定はどうあるべきか