2026/6/29
兵庫県 川西市議会議員(薬剤師) #長田たくや です。
鳥獣対策の現状を知るために、川西市の一庫公園に朝から向かいました。
兵庫県は、鳥獣対策、とりわけ「個体数調査」と「総量規制」をしっかりやっているとのこと。
そのため、クマ被害が東北などより低いのだそうです。
■ 鹿の被害
この森の写真をご覧ください。
何か感じますでしょうか?

そう、木の下に草がありません。
森林の樹冠の下に自生する草本や低木、シダ植物などのいわゆる「下層植生」がありません。
下層植生は、そこに住む虫や鳥などの生物多様性を維持したり、根が張ることで土砂崩れを抑えることができます。
鹿は増えすぎたり、山のふもとまで降りてきてしまうと、このように草が食べられてしまい、土壌が弱くなり、土砂が流出しやすくなるのです。
■ 見回りと罠
森林ボランティアの方々が、鹿を捕獲するために罠を張っています。
鹿の数を適正にすることと、人間が常にいるぞという圧力をかけることで、山のふもとにまで降りることなく下層植生が復活の兆しを見せています。

すごいのが、罠の監視・整備を365日休まずに行っているというのです。
これは動物が罠にかかっても苦しむ時間を減らすためであり、また、毎日人間が来るという圧力を動物に与えるためだと言います。
でも、これは属人的であり、持続的は活動には相当の覚悟が必要じゃないかと感じました。
山の斜面もすごかったですよ。私もよく転げ落ちませんでした…。
下層植生でも一見、緑が生えているところもあるのですが、それは鹿が食べない植物だそうでして、そのような植物だけが残ってしまうのも生物多様性にはマイナスになると言います。
■ クマの被害
日本全体で問題となっているクマ問題ですが、兵庫県は20年前から個体数調査と総量規制を行ってきました。総量規制とは、ある頭数になるまでは捕殺することができるということです。

動物愛護の観点、特に一個体の観点からはかわいそうという感情もわかりますが、総量を制限することはある意味重要だと考えています。例えばオオカミが全滅したため、捕食側の勢力が非常に弱くなり、バランスを欠いてしまっているのもあります。
ドングリの不作や植生の変化なども考えられるのではないか?と質問したのですが、ドングリを実らせる木々は増加しており、むしろ、人間の食べ物が安易に食べられると学んでしまったことが問題とのこと。

例えば凶作(ドングリなど)だった時、やはり目撃報告数も増加する傾向にはありますが、平成29年から総量規制を開始してから、その傾向は鈍りつつありますね。

やはり総量規制とゾーン規制が重要だなと感じました。
兵庫県はそのあたりが非常に優秀なため、東北のようにクマ被害というのが起こりにくいとのこと。

【参照リンク】
兵庫県でのツキノワグマの取組と現状
兵庫県森林動物研究センター
(兵庫県)第13次鳥獣保護管理事業計画及び第二種特定鳥獣管理計画の策定
一般社団法人里山いきもの研究所
生物多様性ひょうご戦略
生物多様性ふるさと川西戦略
テレ朝Newsでも本件が取り上げられていました。
参照:【図解】“全国で唯一”個体数管理のクマ対策先進県 兵庫県の「3つの対策」とは
環境保全、生物多様性の維持、人と動物の共存…言うは易しですが、行うは非常にコストと人手がかかりますね。
人類は自然を破壊することで発展した側面もあるのだから、可能な限り管理できるものは適切に管理をした方が良さそうですね。極端に害獣を全部殺せ!と、中国の四害駆除運動のように、農作物を守るためスズメを全滅させたら、今度は人類が餓死したという歴史もあるくらい。
当ブログ参照:【歴史】 スズメを駆除したら大変なことになった 【中国】
生き物は、まさに「環境」の“環”の中で、まわりまわって、巡り巡ってつながっているということなのでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な一日でありますように。
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ホーム>政党・政治家>長田 たくや (ナガタ タクヤ)>シカで森が消える?一庫公園で見た鳥獣対策の現場