長田 たくや ブログ

火災対策の本質は「混入防止」。川西市よ。アルカリ乾電池にまで絶縁テープ、本当に必要か?

2026/6/11

兵庫県 川西市議会議員(薬剤師) #長田たくや です。
私は合理的ではないことが嫌いです。他人に強制するならなおさらです。
だからこそ、合理性が明確ではない市行政には、どんなに小さいことでも追及していきたいと思っています。

4月からリチウムイオン電池など、充電可能な電池が回収されるようになり、住民サービスとして向上しました。電極部には絶縁テープを貼りましょうというルールも、排出頻度から考えても問題視しませんでした。

一方、通常の電池(アルカリ乾電池、マンガン乾電池)にまで絶縁処理を義務付けたのです。これは理解ができません。調べれば調べるほど、不要であると考えます。そう思う背景と根拠について書きたいと思います。


充電型電池を行政が回収するようになった背景
全国的に、行政が充電型電池を回収する流れができており、前ブログでも書いたように約8割の自治体が実施しています。川西市と同様に4月から始める自治体も多いです。

川西市では行政が回収するのではなく、一般社団法人のJBRCが設置している回収箱に入れてもらうこととなっていました。しかし、まぁ、普通に面倒だったのでしょう。可燃ごみ等に混ぜられて廃棄されることが多くなるのは十分に想定されることです。

これには、2025年12月に政府から発表されたリチウムイオン電池総合対策パッケージが関係していると考えられます。近年、リチウムイオン電池(モバイルバッテリーやハンディファンなどの製品)の普及に伴い、ごみ処理場や運搬車の火災事故の増加が全国的な問題となっていました。

そこで国は「リチウムイオン電池起因の重大火災事故ゼロを目指すとともに、国内に十分なリサイクル体制を構築する (2030年まで)」を目標に掲げました。


問題の本質を探る
火災の原因として、明らかに多いものがモバイルバッテリーでした。小型でパワーがあり、また、廃棄するうえで可燃ごみや不燃ごみに混入しやすいということです。

リチウムイオン電池はパワフルですが、熱を持ちやすく、可燃性のガスを発生することが知られています。そのため、夏季での発火が多いのが特徴です。

では、どこで火災が発生しているのでしょうか。

自治体の不燃系廃棄物処理施設および小型家電リサイクル施設における リチウムイオン電池に起因した発火・火災対策に関する技術資料(国立環境研究所)によれば、不燃ごみで発生しているのが最も多く、粗大ごみ、可燃ごみに続きます。

つまり、モバイルバッテリー等が不燃ごみなどに「混入していること」が主問題と言えます。

では、どの段階で火災が発生しているのでしょうか。

ざっくり破砕をして、次の破砕場に運搬する段階が発生のほとんどです。
つまり、住民が排出する段階そのものが火災の主な要因ではなく、分別できずに混入していること、破砕時などの衝撃が原因となっていることが、主な問題であることがわかります。

火災対策を念頭に置くならば、混入を避けることが重要なのです。
研究報告書でも、『リチウムイオン電池による発火・火災事故については、頻度と影響の大きさを考えると、やはり破砕を中心に対策を考えるのが妥当です。』と書かれているのです。

問題に則した自治体の例
登別市では、乾電池の分別区分が、「燃やせないごみ」から「有害ごみ」へ変更されました。

この対応は、非常に合理的です。
ボタン電池や、充電式電池は「有害ごみ」として排出、通常の乾電池は「燃やせないごみ」として排出されていました。研究報告と照らし合わせてみれば、不燃ごみへの混入を避けるために、乾電池の分別区分自体を有害ごみに変更したことには整合性があります。


対策パッケージの方針
リチウムイオン電池総合対策パッケージ(個別施策集)には、リチウム蓄電池等の適正処理に関する方針に重要なことが書かれています。

それは、「分別収集区分が分かりやすく排出しやすいなど、住民にとって利便性が高い収集方法とすることです。

川西市には、この方針が見えているのでしょうか。
前述した登別市の対応は、まさにその方針に合致しているわけです。

埼玉県坂戸市の例
坂戸市は、環境省のモデル事業として令和3年よりリチウムイオン電池等を回収していました。
当時は、川西市のように、それぞれの袋に「分けて」回収していました。

しかし、発火件数は減るどころか、増加したのです。議事録を見ると、「出し方がわかりづらい」ことが原因と判断され、次のような変更に至ったことがわかります。

住民にとって分かりやすく、「住民の利便性」を考えた運用であり、環境省の方針とも整合します。

「まとめて集めたら発火するのではないか」と感じる方もいると思いますが、研究報告書によれば、発火頻度が最も高いのが破砕時であり、不燃ごみ等に混ぜてしまうことが一番の原因ではありません。なるべく混入が起きないよう、分別ルールはシンプルにすべきだということです。


「電池ぐらい、テープを貼って出したらええやんか」

そう考えるのもわかりますが、合理性が不十分なことまで強制されてしまったのが、まさに「コロナ禍」でした。

「マスクぐらいつけてたらええやんか」
「手指の消毒ぐらいやったらええやんか」
「ソーシャルディスタンスくらい、ええやんか」

発達段階や人によっては有害となり得ることまで、ほぼ強制的に実施されていたわけです。しかし、ウイルス感染という観点からは、根拠も薄く、そこには合理性が不十分でした。私には、その構造が同じに見えて仕方がないのです。

【参照リンク】
【川西市】 リチウム電池回収、4月よりついに開始へ。新ルールができました。
【川西市】 『すべての電池に絶縁テープ』は本当に合理的な安全対策なのか
全国自治体を調べてみた!アルカリ・マンガン乾電池の絶縁処理ルール 【住民にどこまで負担を課すのか】

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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長田 たくや

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選挙 川西市議会議員選挙 (2022/10/16) [当選] 1,680 票
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肩書 参政党の市議会議員で薬剤師でもあります
党派・会派 参政党

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