長田 たくや ブログ

なぜ生活道路は30km/hなのか―データから見える限界と課題—

2026/4/22

兵庫県 川西市議会議員(薬剤師) #長田たくや です。
前回前々回と生活道路の時速30km制限について取り上げました。そもそも、なぜ一律30キロなのでしょうか。

データを紹介しますので、みなさんもぜひ考えてほしいです。


生活道路の安全対策
平成30年の資料によれば、生活道路の安全対策に力を入れていることがわかります。
資料を見ていきましょう。
参照:生活道路対策について

前提として、交通事故自体はとっても減っています。
マスメディアによって、あたかも安全ではないかのような印象を受けますが、車の頑丈さ向上、自動ブレーキなどのシステム面の進化も貢献しています。一方、生活道路での事故件数の減り具合が少ないと資料では指摘しています。

とはいえ、50%も低下しているのだから大したものだと思いますが…。
もし生活道路が安全になりましたと主張する場合は、おそらく幹線道路のデータは消してY軸の起点をずらし、ものすごく減ったように見せかけるでしょうね。


こんな感じで「生活道路でも事故が減っているので規制はそのままで良いです!」と主張できそう。
まぁ、これはこれとして…

歩行者と自転車を合わせて50%が死者数となっており、家から500mと近い場所で事故が起こっているとのことです。
車に乗った方はどうでしょうか。意外と多いなと感じました。

お得意の海外のデータが示されるのですが、歩行者の被害が多いことがわかります。
欧州は、歩車分離の建築形式が進んでいるのも特徴かと思います。

おそらくですが戦争によりたびたび破壊されたため、計画的に都市を再構築できたのかなと感じます。

そして時速30kmを越えると致死率が上がるというデータがあります。これをベースに制限30キロという発想に至ったと思われます。
ただ、これはちょっと30キロにゴリ押しするための恣意的なデータ表示に感じます。

もう少し速度で区切ったデータを確認してみましょう。

引用:生活道路における交通安全対策

利便性と致死率を考慮する場合、一律に設定するのであれば40キロとする選択肢もありなのではないでしょうか。


道路幅員の問題
交通事故の性質は、道路の幅員によって大きく異なるというデータです。
特に自転車の事故割合が急増しています。

結局、道路幅をしっかり取らなければ歩行者・自転車の交通事故は起こり得るということです。
ただし、幅員が5.5m以上の道は、そもそも自転車が通るような道ではないかもしれないですね。

幅員の違いによる交通事故の推移があります。

交通事故件数はしっかり減っていますが、幅員による割合は変わっていません。
つまり幅員による交通事故リスクは、数年間変わっていないということです。つまり対策されていない。

交通事故件数が減っているのは、自動車保有台数が減っているのではないか?と思いましたが、実態はむしろ増加傾向でした。

引用:自動車保有台数の推移

一方、あまり車を利用しなくなっている傾向があります。
ただ、走行距離が半分になるまで減少してはいませんので、やはり自動ブレーキなど性能アップが事故減少に寄与していると考えられます。

引用:変化するモビリティの質と量


まとめて考える
交通事故が減ったのは、警察による取り締まりが強化されたから?
いやいや、取締件数もずっと減っているのです。ドライバーの遵法精神が向上したとも言えます。

これまでのデータを踏まえると、以下のような構造となっています。

事故件数:大幅減少
違反件数:大幅減少
車両保有:横ばい
走行距離:やや減少
軽自動車の走行距離:増加

シートベルトや自動ブレーキなど、これまでの対策が効果を示してきたと考えられます。
すると、残っている課題は、以下のように分類できるかなと思います。

道路構造:コストが膨大
高齢者ドライバー:地方での脆弱な公共インフラ
生活道路の事故:制限速度で対応→ココ

やや冷徹な見方かもしれませんが、今の安全対策効果も頭打ちなのではないかと感じてしまいますね。
道路構造の問題を改善しない限り、本質的な安全性向上には限界があるのではないでしょうか。速度規制のみで対応することが、結果として(点数稼ぎのための)違反者増につながらないか、慎重な検討が必要と感じます。


ストレスなく運転できる環境にしてほしいですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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選挙 川西市議会議員選挙 (2022/10/16) [当選] 1,680 票
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肩書 薬剤師で市議会議員
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