長田 たくや ブログ

【9月議会】 公営企業会計決算審査③ 病院事業 :市の負担軽減とPFI運営の実態をチェック

2025/9/24

こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
9月17日、公営企業会計(上水道・下水道・病院)の決算審査が行われ、私は副委員長として審査に臨みました。
川西市立総合医療センターは、市が整備し協和会に運営を委託するPFI方式の基幹病院です。経営の健全化が進む一方で、医療の質と地域貢献のバランス、そして未だにマスク着用という“時代遅れ”な現場対応にも課題を感じました。

川西市は、上水道事業、下水道事業、病院事業を公営企業としています。
上水道事業(リンク)、下水道事業(リンク)に引き続き、今日は病院事業について書きます。


■ 川西市立総合医療センター
2022年9月、協和会協立病院」と「市立川西病院」が統合して誕生した病院です。

市が建物や設備を整備し、協和会に包括的に運営を委託する形を取っています。市が責任を持ちつつ、日々の診療や病院経営は協和会に任せる方式です。かつて北部にあった市立川西病院は解体され、中心部に移転。全室個室が特徴の基幹病院となりました。

引用:川西市立総合医療センター

■ 実際にお世話になりました
私自身、先月に眼科で受診する機会がありました。スタッフや医師の対応はとても丁寧でした。
角膜上皮が剥がれていたのですが、1週間程度でしっかり回復しました。助かった…

気になったのは、この規模の病院でマイナ保険証の読み取り機が2台しか設置されていないこと。ちなみに、私のカードは読み取ってくれなかった(笑)。カルテ番号でデータ連携はできましたが、ここはしっかりしてほしい、と市にも伝えました。

眼帯の効果を身をもって知り、勉強になった。

■ 患者数と経営のカギ
急性期疾患を主体とする病院では、ベッドの回転率が経営上のカギを握ります。
元は私立病院だったこともありノウハウはしっかりしていると思いますが、患者からすると「すぐ退院させられる」という感覚を持つかもしれませんね。ただし経営の観点ではどうしてもシビアな判断が必要です。

また「断らない病院」として救急応需率も高く、しっかり対応している様子でした。

■ 財源は一般会計
下図は市が「税金(一般会計)」から医療センターへ繰り出している金額です。年々減少しており、市の負担は小さくなっています。

ただし、ここに示されているのは市からの繰り出し分だけ。病院の運営費そのものは、患者の診療費(健康保険や自己負担分)が大部分を占めます。このため、グラフだけの比較で「経営が楽になった」とは言えず、あくまで市の負担の推移を示す参考データとしてみるべきでしょう。

令和4年度からは、協和会に包括委託するPFI方式へと移行しました。市が直接人件費や運営費を負担しなくなり、会計処理はスリム化し、市の財政運営にとっても効率的な形となりました。

■ 経営状態はチェック
委託しているとはいえ、市は経営状態をしっかり確認しています。

入院を主体とする病院では「加算」が重要です。たとえば「急性期充実体制加算1」の取得。これは入院実績や看護師体制など条件を満たし、国に申請して認められるもので、医療センターはバッチリ取得されていました。ここで経営に大きな差が出ます。

引用:今日の臨床サポート

1点=10円で換算され、入院期間が短いほど病院側には有利。国の政策が色濃く反映された仕組みですが、体制整備に向けた病院側の努力はしっかり認める必要があります。このように診療報酬の改訂をもって、病院を動かしていくのが医療行政というものです。

入院時が一番大変なので、初期の点数が高くなるのは論理的に正しいと考えます。

■ 薬剤師の視点から
ジェネリック医薬品を多く採用していれば、入院加算として「後発医薬品使用体制加算」が得られます。事前調査では分からなかったので委員会で確認したら、「加算1」をしっかり取得していました。

これは採用割合を高めるだけで自動的に得られる点数であり、必ず取るべきだと思っていたので安心しました。

医療は本来「市民が病院に行かなくなること」が健康の証明であり、「地域に貢献している」と評価される真の医療政策だとは思います。しかし、病院や薬局の収入が上がることで最新機器の導入やサービス向上につながるという面もあります。このジレンマは常に存在し、働く以上・経営する以上、避けられないのが現実です。

■ 選定療養費
基幹病院はクリニックのように気軽に受診する場ではありません。そこで設けられているのが「選定療養費」です。紹介状なしで受診する場合に発生する追加料金で、受診の適正化を促しています。いわゆる抑止力ですね。

共産党市議団の資料請求により件数が開示されました。以下の数字が明らかとなっています(いつも参考にしています)。

質疑では、病院対応や市民の声などの意見が交わされて、全会一致で決算認定となりました。


■ 余談
アンケートでは「売店・コンビニを作ってほしい」という要望が寄せられていました。院内には、「カフェ・売店」とありましたので、受診終わりに寄ってみたのです。

棚じゃん(笑)

確かに要望が出ても仕方がない…。現状できる最大限の努力というのは分かりますが。
近隣には、コンビニや阪急オアシスなどもあり、フルサイズのコンビニは経営的に難しいようですね。少し病院経営が落ち着いたら、出張販売などの工夫を検討してほしいところですね。

しかし、病院に対して一番気に入らなかったのは、売店でも待ち時間ではありません。

時代遅れの「マスクの強制」です

大阪大学医学部附属病院ではすでに不要とされているのに、(リンク)のに、川西市立総合医療センターでは依然として義務付け。エビデンスを踏まえれば不要なのは当然のことですが、職員の方に尋ねると「コロナが流行っているので…ここは病院なので…」との返答。

現場の方々に罪はありませんが、たった3年間の出来事で「当たり前の判断が通じない社会」になっていることに恐怖すら覚えました。

カフェで、ラテをいただきました。美味しかったです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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著者

長田 たくや

長田 たくや

選挙 川西市議会議員選挙 (2022/10/16) [当選] 1,680 票
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肩書 参政党の市議会議員で薬剤師でもあります
党派・会派 参政党

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