長田 たくや ブログ

【9月議会】 公営企業会計決算審査① 上水道事業:現金残高50億円も将来は楽観できず

2025/9/22

こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
9月17日、公営企業会計の決算審査が行われました。

川西市では上水道・下水道・病院の3事業が地方公営企業法の対象です。
今回は上水道事業について、副委員長として審査に参加した内容を報告します。
現金残高は約50億円と一見安定していますが、人口減少や老朽化など将来的な課題も見えています。

川西市は、上水道事業、下水道事業、病院事業を公営企業としています。
そのため地方公営企業法の対象で、会計方式が企業と同じように複式簿記となります。議員は認定・不認定を判断しますが、その前に会計監査の専門家による「意見書」が提示され、それを参考に議論が進みます。
参照:川西市決算審査・基金運用状況審査/公営企業会計決算審査意見書

今日は上水道事業について書きます。


■ 上水道事業
ざっくり言いますと、今期は黒字で現金は50億円。ただし貯金(基金)は2億円切り崩しました。要因は以下の組み合わせです。
・利用人数減➡収入↓
・物価高騰➡支出↑
・県から購入する水価格減➡支出↓
・物流センターの新規水道契約➡収入↑
・退職金の準備金減➡支出↓
しかし、人口減少が続くことが予想され、経営としては決して安泰ではないけども、すぐに料金値上げをする状況もないそうです。

一方で世帯数は増加しており、1世帯あたりの使用量は減少傾向です。川西市は南北に細長く高低差も大きいため、給水コストがかさむのも実情です。

そのため類似団体と比べても水道料金が高いのですが、職員配置が非効率なわけではなく、むしろ効率的に運営できていることが比較で確認できます。

■ 業務状況と有収率
同僚議員からは、滞納状況や減免について質疑がありました。

これらは「有収率(=料金を取れた水)」に関わる部分です。

例えば、水道管の破裂や機器不具合による漏水は不可抗力とされ、水道料金が免除される制度があります。これが大きくなると有収率が低下します。
令和6年度の減免件数は653件、金額は約1,740万円。内訳は以下のとおりです。
個人:674万円(上位は147万、16万、15万)
法人:1066万円(上位は378万、208万、99万)

確かに金額は小さくありませんが、有収率は全国平均よりかなり優秀で、しっかりと対応できていると判断しました。

引用:水道事業の現状等(最新追加資料)

■ 有収水量と無収水量
聞きなれない言葉ですから、少しまとめました。

有収水量
➡料金を徴収できた水量。実際に収入につながった部分。

無収水量
➡水を作ったけど料金収入にならなかった部分。
ここに「良い」と「悪い」があります。

有効無収水量(正当な使用なので「悪くない」やつ)
➡正常な業務で使ったけど請求しない水。今回は物流センターができた新しい水道管の洗浄に使用。そのため昨年よりも増加。
例:水道管の洗浄・フラッシング、新規工事の通水試験、消防訓練など。

無効無収水量(抑制しないと損失になる「悪い」やつ)
➡本来は収入になるはずなのに失われた水。先ほどの減免はこちらになります。
例:漏水、盗水、メーター誤差、誤検針など。

【質疑】
無効無収水量は、排水管の老朽化などが影響すると思うが、やはり偶発的な要素も大きいかと考えられます。そこで、この数値が最大値で抑えられているのか、もっと抑えることは現実的に可能なのかを確認しました。
➡最近だと人工衛星や飛行機からレーダーを当てるリモートセンシング技術などもあるが、コストパフォーマンス的に難しく精度もまだ低い。現状は検針や日常チェックで抑制している。

将来的にはドローン技術などで機械化できそうな分野でもあります。広範囲に他市間協力が必須ですね。

引用:リモートセンシング技術センター

■ 毎年の除草
福西議員が質疑にて開示してくださった情報を見ていまして、気になることがあったので聞いてみました。

【質疑】
業務委託料7600万円のうち、約1000万円も除草使ってるんかと。おそらく毎年だし、減免だけでも年間1700万円の規模だから小さくないよなぁと。防草シートなどで費用を抑えられたらその方がいいんじゃない?と質問。
➡久代浄水場を除草している。防草シートはしていない。どんなものが良いかなど検討が必要と。

委託しちゃえば楽だろうけど、上手く道路整備などの理由を活用して、一般会計から予算を出し、防草シートを設置すればよいのではないかと提案。資金もあるのだから、実施を検討しても良いのではないでしょうか。

■ キャッシュ残高について
現金50億円のうち、どの程度を維持すべきか質問しました。
➡ だいたい1年分の水を無料で供給できる規模(30億円)が必要との回答。

ただし残高は徐々に目減りしており、安心はできません。

同僚議員から広報や、PFASの話題などもあり1時間半程度で審議は終了し、採決では全員一致で認定となりました。


水道局としては将来的に料金改定も視野に入れており、基本料金か従量料金かで検討中。世帯数が増えていることから、基本料金がキーポイントかもしれません。ただ、現状すぐの値上げは不要とのことです。

川西市の水供給は一庫ダム経由(兵庫県水)8割+久代浄水場(地下水)2割。この二本立てが本当に必要かどうか、人口減少と街のダウンサイジングを考えると統合も検討課題になりますね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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長田 たくや

長田 たくや

選挙 川西市議会議員選挙 (2022/10/16) [当選] 1,680 票
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肩書 参政党の市議会議員で薬剤師でもあります
党派・会派 参政党

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