2025/5/31
こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
「川西市の財政表を読み解こう」シリーズ第3弾です。
①基本的な収支の見方
②財政の分析指標
③経常収支比率(本記事)
令和5年度の川西市財政での、経常収支比率は100%でした。これが何を意味するのかを一緒に見ていきましょう。
■ 経常経費
経常経費とは、人件費、扶助費(生活保護、児童手当など)、公債費(借金の返済)など、毎年必ず発生し、簡単には削減できない費用のことを指します。その経費がどれくらいの財源を圧迫しているのかを把握することができます。
以下の計算式になります。

例えるなら、毎月の「食費 ÷ 給料」のようなもので、生活費が収入に対してどれほどの割合を占めているかを見る感覚です。実際の財政状況資料集を使って計算してみましょう。

分子の経常経費充当一般財源等とは、経常経費に一般財源からいくら使われたかを示します(338.3億円)
分母の経常一般財源等(336.7億)、減収補填債(0)、臨時財政対策債(1.6億)
計算すると、338.3÷(336.7+1.6)=100%
■ より詳しくいきますよぉ
経常一般財源というのは、安定的にかつ使い道が自由な一般財源を指します。川西市令和5年度の一般財源の歳入合計は619.4億円でした。このうち経常一般財源は338.3億円。残りは、国や県からの補助金など「使い道が決められているお金」が占めています。
なぜ減収補填債を足すのか?
減収補填債は、例えば国の政策で減税をし、市の税収入が極端に減った場合に国から許可をもらってできる借金です。これは将来、地方交付税を通じて返してもらえるシステム(交付税措置と言う)になっていますので、実質的な国の補助とみなします。そのため、自治体が自由に使える財源として扱われます。
なぜ臨時財政対策債を足すのか?
臨時財政対策債とは、国が「地方に配ろうとしたけどお金がない!」ということがあるそうです。その時に、市が借金してとりあえずお金を用意して、あとで国が必ず返すからね、というお金になります。借金ではありますが、その分、国から返ってくるのが前提なので、自由に使えるお金と見なされます。
■ さらに深くみていきましょう
分子の経常経費充当一般財源について、より詳細な金額は以下のようになっています。

細かいですが、しっかり計算できますね。次に分母の経常一般財源等(歳入項目)を見てみましょう

特別交付金や、国庫支出金や都道府県支出金などは自由に使えるお金でなく、目的が決まっているものなので、経常一般財源からは省かれているのがわかりますね。そうやって決算から余計なものが省かれると、約54%しか残りませんでした。
令和5年度の経常収支比率は100%でした。これは、使い道の自由な財源がすべて、経常経費の支払いに充てられている状態であり、新たな事業に使える余裕がほとんどないことを意味します。硬直化しているとも表現します。
■ マインドの硬直化
さて、一般的に”削ることが難しいとされる経常経費”ですが、ワクチン費用も含まれています。新型コロナワクチンの定期接種に対して、市の補助金を投入しなければ、この経常経費収支比率の分子を抑えることができます。インフルエンザワクチンも効果の面からすれば疑問視が残ります。これらは毎年のように千万単位の税金を使用します。
つまり、医療に関しては考えが”硬直”しているのです。財政が圧迫しているからと、他の分野では見直しや削減が進む中、医療費や衛生費は“聖域化”していて、その結果として膨張を続けていくのです。
踏み込むべきは過剰医療。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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