2025/5/30
こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
「川西市の財政表を読み解こう」シリーズ第2弾です。
①基本的な収支の見方
②財政の分析指標(本記事)
③経常収支比率
今回は、②分析指標について(素人の私レベルで)書きます。
前回は左側の、歳入や歳出から計算される収支について書きました。今回は右側について、いきなり見知らぬ単語がありますよね。

■ 地方交付税(普通交付税)
【基準財政需要額】A
理論上の数字(約280億円)。標準的な行政サービス(教育、福祉、ごみ処理、消防など)を行うのに必要な一般財源の額。総務省が毎年7月頃に算定し、公表する。
【基準財政収入額】B
計算上の数字(約180億円)。標準的な徴収が見込まれる税収入。住民税・固定資産税などの法定税収が主で、住民の数に依存します。
AーB=地方交付税(普通交付税)
実際の決算でも以下のとおり計算されています。各自治体であまりに格差が広がらないようにする、国からのお小遣いのようなお金になります。大都市では収入が上回るためもらえません。東京や名古屋市などは「不交付団体」です。

■ 標準財政規模
計算上の数字(約330億円)。人口や面積、消防署の数などさまざまな構成要素のデータから財政の規模感を表します。
基準財政収入額、交付税、臨時財政対策債などを合算してバーチャルに計算したもので、市が自由に使えるお金の大きさを示します。このように一定の基準で市町の規模を数値化することで、他市との比較・分析が計算上できるようになるのです。
■ 財政力指数
基準財政収入額(入るお金)÷基準財政需要額(使うお金)=財政力指数
金額が同じならば1となります。1以下だと、地方交付税をもらえます。1以上だともらえません(不交付団体)。

180億 ÷ 280億≒0.64…単年度だとこう計算されますが、財政力指数は過去3年間の収入額と需要額を足して計算するので、今回は0.65となっています。
他市(伊丹市や宝塚市)に比べるとやや低めですが、全国の都市平均よりは上。高齢化や人口減少の影響が考えられます。

■ 実質収支比率
実質収支とは、年度末に残ったお金のうち、来年度に使用するお金分を差し引いた残金になります。それを標準財政規模で除して比率を出します。
実質収支÷標準財政規模=実質収支比率(%)で計算され、自治体の1年間の儲けは、町の規模に対してどの程度なのかを知ることができます。2~3%ならば安定黒字、それを超えると「税の貯めすぎ・取りすぎ」と評価されることもあります。川西市の実質収支比率は0.95%で、かろうじて黒字だけど余裕は少ない という水準です。

■ 公債費負担比率
一般財源(自由に使えるお金)のうち、借金返済にはどの程度使っているかを示す。
公債費充当一般財源÷一般財源総額=公債費負担比率(%)。公債費充当一般財源は、決算書にある公債費とはイコールになりません。同じ借金でも国から帰ってくるお金を除き、あくまで一般財源(自由に使えるお金)を借金返済にどれだけ充当しているのかを知る指標になります。
例:
借金返済(公債費):20億円
うち、5億円 → 国からの補助金をそのまま返済
うち、15億円 → 地方税・交付税などの一般財源
決算書での公債費は20億ですが、公債費負担比率を計算する時は15億となります。
20~25%が警戒ラインとされていますが、年度により一時的に公債費が増えることもあるため、近年ではあくまで参考程度の指標とされています。
■ 実質公債費比率
標準的な町として借金の程度がどれくらいなのかを示します。各自治体で比較検討するために標準財政規模で割り算をします。
(実質的な)公債費 ÷ 標準財政規模 3年間平均で計算されます。
自治体は国・県からのお金が入ってくるため、それらを除いてから純粋なる市の負担率を計算します。

市の借金返済額(84.3億)から国・県が返済するお金(19.9億)と地方交付税に含まれる借金返済額分(39.3億)を差し引けば、市単独で頑張って返す借金(実質的な公債費:25.1億円)となります。
そのお金が市の標準財政規模(331.1億)に対してどれくらいなのかを計算するのですが、地方交付税に含まれる借金返済額分(39.3億)を引いて純粋な市の財政規模(291.8億)にしてあげた上で、分母として計算します。25.1 ÷ 291.8 = 8.6%
川西市では、3年間の平均が7.9%でした。
割合に応じて国から以下のような介入が発生します。
18%以上:起債許可団体(国の許可が必要)
25%以上:早期健全化団体
35%以上:起債自体が制限される
■ 将来負担比率
自治体の借金など現在抱えている負債の大きさを見る指標です。各自治体で比較検討のために標準財政規模で割り算をします。
健全化団体になる基準は、
都道府県 400%
市町村 350%(年収の3.5倍の借金ということ)
将来負担比率=(借金 - 将来補填される分)÷標準財政規模 × 100

市の借金総額(1008.5億)から将来的に返せる当てが確実なお金(794.3億)を差し引けば将来にわたって稼いで返さないといけない借金(214.2億円)となります。
そのお金が市の標準財政規模(331.1億)に対してどれくらいなのかを計算するのですが、地方交付税に含まれる借金返済額分(39.3億)を引いて純粋な市の財政規模(291.8億)にした上で分母とします。214.2÷291.8=73.4%
このように計算されます。
忘れてしまうので、自分でも見返すために作っています。なかなか頭に入らないので苦労します><
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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