長田 たくや ブログ

【視察報告】 伊丹空港① 【騒音問題について勉強しました】

2025/2/7

こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
先日、今期に所属する飛行場対策周辺整備調査特別委員会の管外視察で、伊丹空港(大阪国際空港)を訪れました。

長くなったため、2回に分けて報告します。
歴史(本記事)
補償


■ 空港の概要と立地
ご覧のとおり、街のど真ん中にある空港で、伊丹市・豊中市・池田市に隣接。
2023年度は発着13.8万回/旅客1,480万人。
正式名称は「大阪国際空港」ですが、現在は国内線のみです。路線は羽田が圧倒的に多く、次いで仙台・鹿児島。
2025年1月30日に英語表記が 「Osaka International Airport」から「Osaka Itami Airport」 へ変更(観光客が関空と混同するため)。

■ 騒音と川西市の関係
着陸ルートが川西市南部(久代くしろ地域)にあたり、飛行機騒音と住民との闘いの歴史がありました。
その歴史と現状を視察を通じて学びました。

引用:伊丹空港ホームページより

ちなみに、滑走路32/14という数字は、北を0度として右回りに320度の向きを32、140度を14と呼ぶそうです。

ジェット機の性能が向上により、騒音レベルは大幅に低減してきました。
伊丹・関西・神戸空港の近郊で、リアルタイムに騒音チェックができるサイトがあります。
参照:飛行場周知のリアルタイム騒音チェック

久代地域の住民は、飛行機騒音防止推進対策協議会(のち川西市南部地区飛行場対策協議会=南部協)を組織し、空港廃止や夜間飛行の禁止などを訴えてきました。航空騒音指標のWECPNL(うるささの指数)でも当時の厳しさが読み取れます。

引用:4.他空港における航空機騒音の曝露状況 

■ 伊丹空港と騒音の歴史(時系列)
1939年:開港(大阪第二飛行場)※”第一”は木津川飛行場。
1945年:米軍接収「イタミ・エアベース」
1959年:大阪国際空港に改称

1964年:ジェット機就航(24時間営業)➡騒音激化
1965年:国が23時~6時のジェット機を禁止とする
1969年:夜間飛行差止(21時~7時)訴訟の提起
1972年:夜間発着の自主規制(22時~7時)
1974年:大阪地裁「21~22時は経済を理由に離着陸可➡原告(住民)控訴
1975年:大阪高裁「夜間規制(21時~7時禁止)」原告勝訴(夜間規制、損害賠償が生じる)
しかし…
1981年:最高裁「夜間規制請求の却下」
最高裁「このようなインフラに関する訴訟は、民事請求にそぐわない」との理由で「法的に夜間規制はなし」となる。
これ以降、夜間規制はあくまで運用となる。

1990年:地元自治体(11市協)と住民団体で存続協定
(当初は関空開港で廃止方針→継続へ)
1994年:国際線の廃止。名ばかりの”国際空港”へ
2006年:3発以上のジェット機は出禁となる
夜間規制は継続。営業時間を24h→14hに短縮(保安は24h継続)

2012年:関空・伊丹経営統合
2016年:関空エアポートが運営を開始する。
2025年:長田、視察へ

■ 低騒音化のカギ
エンジンの口(ファン径)を大型化。これが低騒音化・省エネ化のカギとなります。
このように比べると昔のエンジンよりもだいぶ大型化しています。この理屈がなかなかおもしろい。

引用:飛行機のジェットエンジンはどこまで巨大化するのか?

昔(小さい口径エンジン):
吸い込んだ空気を一気にパワーに変えていました。その分、熱と音にエネルギーが分散。
例えるならば、全力バタ足だけで泳ぐイメージ。

今(大きな口径エンジン):
空気を燃焼ルートとバイパス(ファンで押すだけ)ルートに分けるターボファン方式で、噴流騒音と熱損失を抑制。
例えるならば、バタ足に加えて、手で水を大きくかいて泳ぐイメージ。
ただし大きすぎると空気抵抗が増すため、最適径の探求が続いてきました。

引用:最近の飛行機のエンジンはなぜ燃費が良いのか?その理由を解説。

■新たな課題:遅延便の増加
悪天候由来の遅延が増加傾向しているとのこと(2016年:76便 → 2023年:116便)。
「晴れているのに何故遅れるか!!」という地元の声もありますが、出発地の悪天候が原因で到着が遅れるケースが多いとのこと。
なお、約9割は21:15までに到着していました。

やたら気候変動と関連付けていたので、あえて質問しました。
「悪天候は不可抗力でしょ。遅延が増えるならダイヤ見直しや営業時間の短縮という選択肢は?」
相手側は、「ちょっとわかってへんな…」的な感じで、「ダイヤを変えたりするのは現実的ではない」みたいな言い方をしてきました。

いや、そんなんわかっているねん。ほんなら悪天候とか気候変動とか言い訳せんとさ、住民に対して「15分程度の遅延は勘弁してください」という説明とスタンスで済む話じゃないか。あくまで自主規制なのに、ことさら「問題化」しているように感じてしまいました。

なお、伊丹空港は定時運航率No.1(2022年)にも選ばれたとのことで、遅延抑制への努力は強く意識されています。

長くなったので一旦ここまで。
次は、騒音被害地域の補償措置について書きます。


(豆知識:振替とダイバートの違い)
振替便:目的地が初めから変更となった便
ダイバート:飛んでる途中で着陸地が変更となった便
伊丹空港は大幅な遅延が許されないので、遅れそうな飛行機は関空に連れていかれます。
神戸空港は荷物処理システム等の違いで利用ができないそうです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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著者

長田 たくや

長田 たくや

選挙 川西市議会議員選挙 (2022/10/16) [当選] 1,680 票
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肩書 参政党の市議会議員で薬剤師でもあります
党派・会派 参政党

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