2026/9/14
道路に穴が開いた。信号が危ない。川の水位が心配だ。同じ越谷市内の問題でも、連絡先が市役所とは限りません。道路には国道、県道、市道があり、信号は県警察、河川も国、県、市などに管理が分かれています。窓口を間違えれば、解決まで余計な時間がかかります。
だからといって、越谷市が国や埼玉県の下部組織というわけではありません。地方自治法第1条の2は、住民に身近な行政をできる限り地方公共団体に委ね、国は全国的に統一すべき仕事などを重点的に担うと定めています。市と県も上下関係ではありません。越谷市は基礎自治体、埼玉県は市町村をまたぐ広域自治体で、担当する範囲が違います。
もっとも、対等とは、何でも自由に決められるという意味ではありません。国は法律で制度の枠を定め、県や市に仕事を割り振ります。国や県が自治体へ助言、勧告、是正要求などを行える場合も、地方自治法が種類と手続きを定めています。権限の根拠が上司の命令ではなく、法律にあるということです。
財政でも同じです。国庫支出金や県支出金を受け取るから従属するのではなく、法律や補助制度に基づき、国、県、市が費用を分担します。国が基準を定め、市が窓口になる福祉制度のように、一つの行政サービスを三者で支える仕事もあります。対等という原則と、財源や事務での緊密な結び付きは両立します。
越谷市の周辺でも、仕事は境界線を越えます。草加市、八潮市、三郷市、吉川市、松伏町とつくる埼玉県東南部都市連絡調整会議は、公共施設の相互利用や広域課題を扱っています。ここでも六自治体に序列はなく、共通する利益のために協議します。
市民から見れば、重要なのは看板の上下ではなく、誰がその仕事を担い、誰が説明責任を負うかです。市道なら越谷市、県道なら埼玉県、国道の一部なら国の機関というように、責任の所在を確かめる必要があります。地方自治を理解する入口は、「県の下に市がある」という組織図ではなく、「地域の仕事をどう分担しているか」という担当表なのです。
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ホーム>政党・政治家>山田 信一 (ヤマダ シンイチ)>【中核市という立ち位置①】 越谷市は埼玉県の部下ではない