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【道路の植え込み】 ムクドリを追い払い続けるだけでよいのか 越谷の鳥害を源流から考える [越谷市]

2026/8/22

越谷市では、ムクドリによる騒音やふん害が長年の問題になっています。特にせんげん台駅周辺では、夕方になると多数のムクドリが樹木や電線へ集まり、鳴き声、悪臭、歩道の汚損などを引き起こしてきました。

越谷市の環境白書によると、せんげん台駅周辺では平成14年頃から、夏から秋にかけてムクドリの群れが飛来するようになりました。ムクドリは繁殖期が終わると集団で夜を過ごす「集団ねぐら」を形成します。本来は広葉樹林や竹やぶを利用していましたが、市街地の街路樹や駅前広場にも集まるようになったと説明されています。

市は、樹木の剪定や追い払いによって対応してきました。令和4年度には、せんげん台駅周辺、レイクタウン北口広場、越谷駅西口広場を合わせ、75本の樹木を剪定しています。被害が特に多いせんげん台駅西口などには、忌避音による防除装置14台を設置し、追い払いを実施しました。越谷市環境白書・生物多様性の保全と回復

令和8年の越谷市議会だよりでも、市道1020号線の未整備区間に樹木や電柱が残ることから、住民説明会でムクドリ被害を心配する声が出たと報告されています。ムクドリ被害は過去の問題ではなく、現在の道路整備にも関係する課題です。越谷市議会だより第233号

被害が起きている以上、追い払いや清掃は必要です。しかし、追い払いだけでは根本的な解決にならないことがあります。ある場所からムクドリを追い払っても、近隣の別の樹木や電線へ移動する可能性があるからです。被害を市内の別の場所へ移すだけでは、市全体として解決したとはいえません。

また、市が街路樹を植え、その樹木が集団ねぐらとなり、剪定費、追い払い費、防除装置費、清掃費を支出し続ける構造にも目を向ける必要があります。市民生活を守るための鳥害対策は必要ですが、同じ場所で被害と対策を繰り返すなら、樹木そのものの配置や必要性まで検証すべきです。

駅前広場や人通りの多い歩道では、木陰や景観の効果と、騒音、ふん害、衛生面、清掃費を比較します。集団ねぐらになりやすく、被害が繰り返される樹木は、強剪定を永久に続けるのではなく、更新時に撤去することも選択肢です。どうしても緑が必要なら、樹種、樹形、植える間隔、照明や周辺構造まで含め、鳥が長時間滞在しにくい設計を検討します。

一方、ムクドリは自然界の生き物であり、存在自体を敵視する話ではありません。農作物の害虫を食べる面もあります。問題は、鳥と人の生活空間が駅前や市街地で衝突していることです。人が集中する場所では生活環境を優先し、公園や河川敷など、生き物と共存しやすい場所とは管理方針を分けるべきです。

被害が起きてから音を鳴らして追い払うのは対症療法です。なぜその場所に集まるのか、どの樹木がねぐらになっているのか、追い払った後にどこへ移動したのかまで調べる。原因を源流までたどり、鳥害が繰り返されにくい駅前・道路空間へ改める必要があります。

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山田 信一

山田 信一

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