2026/9/11
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9月使用分の電気・ガス料金が全国で上昇する。東京電力の標準家庭では前月比432円増の8275円、東京ガスでは307円増の5744円となる見通しだ。中東情勢を背景とするLNGなどの価格上昇に加え、政府の補助金が8月使用分より減らされることが響く。政府は2026年7~9月使用分について電気・ガス料金への支援を実施している。家庭向け低圧電力の補助単価は7月と9月が1キロワット時当たり3.5円、需要が最も増える8月は4.5円であるしたがって9月の補助は、8月より1円、率にして約22%減る。高圧電力は2.3円から1.8円へ0.5円減、都市ガスは1立方メートル当たり18円から14円へ4円減る。経済産業省によると夏の3カ月間で標準家庭の電気・ガス料金を計約5000円軽減する設計だ。月300キロワット時を使う家庭なら、電気の補助縮小による負担増は約300円となる。東京電力の値上げ幅432円のうち、残りは燃料価格の変動などによるものとみられる。つまり今回は補助の減額と燃料高が同時に料金を押し上げたのである。問題はその先だ。現在公表されている支援は9月使用分までであり、延長されなければ10月使用分から補助はゼロになる。月300キロワット時の家庭なら、9月に残っていた3.5円の補助がなくなるだけで、単純計算ではさらに約1050円の負担増となる。400キロワット時なら約1400円だ。ただし、実際の請求額は補助金だけで決まらない。日本の燃料費調整制度では数カ月前の原油、LNG、石炭の輸入価格と為替相場が後の電気料金に反映される。このため中東情勢の緊張や円安が続けば秋から冬にかけても上昇圧力が残る。反対に資源価格の下落や円高が進めば負担は軽くなる。東京電力管内では柏崎刈羽原発6号機が2026年4月に営業運転を開始した。火力発電の燃料消費を減らす効果は期待できるが、料金全体を直ちに大幅に下げるほど単純ではない。安全対策費や送配電網の更新費用も重い。一方、再生可能エネルギー賦課金は2026年度に1キロワット時当たり4.18円となり、前年度の3.98円から上昇した。400キロワット時の家庭では月約80円の負担増である。したがって今後の料金は、「秋に補助終了で上昇しやすい」「冬は燃料価格と為替次第でさらに変動する」というのが基本シナリオだ。政府が再び支援を延長すれば請求額は抑えられるが、それは料金そのものが下がったのではなく、国民が税金で別払いしているにすぎない。
政府の中長期的な方向性は第7次エネルギー基本計画に示されている。2040年度の電源構成について、再生可能エネルギーを4~5割、原子力を2割、火力を3~4割程度とする見通しだ。背景には脱炭素だけでなく電力需要の再増加がある。データセンターや半導体工場の新設により、全国の電力需要は2025~2035年度に年平均約0.5%増えると予測されている。人口減少で需要も減るという従来の前提は崩れつつある。政府が取り組むべき政策は明確だ。安全性を大前提に既存原発の再稼働を着実に進めること、太陽光や風力に蓄電池を組み合わせ、地域間連系線を増強すること、長期的なLNG調達契約によって国際価格の急騰に備えることが必要である。省エネ住宅や高効率エアコンへの支援も一度限りの料金補助より持続的な効果を持つ。同時に、補助を行うなら全使用量を一律に値引きする方式も改めた方がよい。現在の制度では電気を多く使う世帯ほど補助額も大きくなる。生活に必要な一定量までを厚く支援し、それを超える分は通常料金とする方が省エネを促しながら低所得者や子育て世帯を守れる。
電気は暮らしと産業を支える基盤である。緊急時の補助を全面的に否定する必要はない。しかし、価格が上がるたびに補助金を投入し、期限が来れば縮小して家計を揺さぶる政策は持続しない。政府に求められるのは、「いくら補助するか」だけの議論から脱し、燃料輸入への過度な依存を減らし、電気料金が国際情勢に振り回されにくい供給構造を築くことである。
#電気料金上昇 #電力補助金 #税金による補助金投入
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ホーム>政党・政治家>坂本 雅彦 (サカモト マサヒコ)>補助金減額による電気代の再上昇