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稲森 洋樹 ブログ

【令和8年度】八尾市防犯灯が市管理へ 町会負担見直しと安全対策強化へ

2026/3/4

防犯灯は「町会の設備」から「市域の安全インフラ」へ―令和4年の議論から、令和8年度市政重点項目化―

防犯灯は、夜道を照らす生活インフラでありながら、八尾市では長らく町会が主体となって維持管理を担ってきましたが、令和8年度市政運営方針において、「防犯灯の維持管理手法の抜本的な見直し」が重点取り組みとして明記されました。

過去、令和4年3月議会において、私は防犯灯について、次の3点を軸に議論を行いました。

第一に、防犯灯は地域の任意設備ではなく、「市域全体の安全基盤である」という位置づけの確認です。町会加入の有無によって管理負担や設置状況に差が生じることは、公平性の観点から課題があるのではないか、と提起しました。

第二に、町会負担の軽減です。
現状の制度では、設置補助や電気料金補助はあるものの、実際の維持管理事務や調整は町会が担っています。約2万灯という規模を前提に、補助制度の在り方や財源規模についても具体的に確認し、「いきなり行政への全面移管は難しいとしても、どこから着手できるのか」を問いかけました。

第三に、町会未結成エリアや新設基準の整理です。
暗がりが残るエリアをどう解消するのか、統一的な設置基準をどう考えるのか、制度の再設計の必要性を訴えました。

当時の議会答弁では、行政側も不公平感の存在を認めつつ、財源や権原整理などの課題を挙げ、「今後の検討課題」として整理されました。

防犯灯は「補助制度の微修正」ではなく、「管理主体そのものの再設計」が必要なテーマである、という論点が明確になりました。

令和8年度の八尾市防犯灯維持管理方針の変更について

今回の八尾市防犯灯維持管理方針の変更の内容は明確です。
これまで地域・町会が維持管理してきた防犯灯について、市への移管を行い、「市が直接維持管理を実施する手法」へと全面転換を進める、というものです。

僭越ながら、令和4年に私が提起した「町会負担の軽減」「不公平感の解消」「市域全体の安全基盤としての再設計」という問題意識が、政策として結実したものと受け止めています。

折に触れて市長とも意見交換を行う中で、この取り組みに対して市民の皆様から非常に前向きな声が寄せられているという話も伺っています。私の周囲でも、「これはありがたい」「ようやく動いた」との声を多く頂いており、市民の実感とも重なるものがあります。

防犯灯の設置は決して派手な政策ではありません。
しかし、夜道の安心は、最も日常に近い公共サービスです。
それを市の責任で再設計することは、住みよいまちづくりや、都市経営の基礎を整える取り組みでもあります。

先日の本会議質問と市長答弁(議会報告)

過日、八尾市議会本会議において、当会派よりこの防犯灯政策について、質問を行いました。

質問の主な内容は、次の3点です。

1.今回の見直しによって期待される具体的効果について
 コストの平準化、LED化による電力削減、故障対応の迅速化、防犯効果の向上などについて、数値目標や成果指標を設定しているのか。

2.行政DXとの関係について
 遠隔監視、故障通報のデジタル化、点灯データの蓄積・分析など、データ活用を視野に入れた運用を検討しているのか。

3.防犯カメラや通学路対策等と統合した「市域安全インフラ」の一体的管理構想はあるのか。

これに対し、市長からは次の答弁がありました。

まず、数値目標や成果指標については現時点では具体的に設定はしていないが、一方で、今回の維持管理手法も見直しにより、地域負担の軽減、不公平感の解消、町会未結成エリアの暗がり解消による安全・安心の確保が期待される効果があるとの見解が示されました。

次に、行政DXとの関係については、市内すべての防犯灯を台帳システムでデータ管理し、機器更新や市民要望対応に効率的に取り組めるよう検討している、との答弁を頂戴しました。

さらに、「市域安全インフラ」の一体的管理については、他市事例の調査・研究に努める、との前向きな回答でした。

総じて、防犯灯を市が直接管理する方向性が明確に示され、台帳システムによる一元管理も打ち出されましたが、成果指標の設定や統合管理の具体像については、今後の検討段階にあることが確認された形です。

ここから期待されること

今回の答弁により、八尾市における「防犯灯の行政管理への全面転換」という大きな方向性は確定しました。

この施策が本格的に動き出すことで、まず期待されるのは、市民生活に直結する安心・安全の向上です。

これまで防犯灯は町会主体で維持管理されてきたため、設置や更新のタイミングは地域の事情に左右される面がありました。
今回の見直しにより、市が責任を持って一元的に管理・整備を行うことになるため、市域全体の安全基盤として計画的な整備が進むことが期待されます。

また、今回の制度見直しに伴い、防犯灯の新設・増設についても柔軟な対応が可能になると見込まれます。
私自身、事前の確認の中で、防犯灯の新設や増設に対応するための令和8年度予算がこれまでよりも多く計上されていることを確認しています。

これまでの仕組みでは、町会の負担や地域の合意形成のハードルから、新設が進みにくいケースも少なくありませんでした。
市が主体となることで、暗がりの解消や通学路・生活道路の照度確保など、地域の実情に応じた整備がより進みやすくなると考えられます。

さらに、防犯灯整備は単独の施策としてではなく、市の防犯対策全体の中で位置づけることが重要です。

八尾市ではこれまで、防犯カメラの整備を段階的に進めてきました。
その結果、街頭犯罪の抑止効果が着実に現れており、特にひったくり事件については近年、市内での発生件数がほぼゼロに近い状況となっています。

防犯灯は、いわば「犯罪が起きにくい環境をつくる基礎インフラ」です。
街路の明るさは、人通りの可視性を高め、犯罪機会そのものを減らす効果があるとされています。

今回の質問でも触れたように、今後は防犯灯の管理を台帳システムなどでデータ化し、効率的な管理を進める方向性が示されています。
こうしたデータ基盤が整備されれば、防犯灯の設置状況や更新状況を可視化しながら、地域の安全対策をより効果的に進めることも可能になるでしょう。

防犯灯、防犯カメラ、通学路の安全対策――
これらを個別の事業としてではなく、市域全体の安全インフラとしてどう管理していくのか。

今回の制度見直しは、その第一歩と言える取り組みです。

日々の生活の中で「夜道が明るくなった」「安心して歩ける」と感じてもらえること。
それこそが、この施策の最も分かりやすい成果になるのではないかと考えています。

令和4年議会で提起した議論が、令和8年度の市政重点項目として形になり、いま実行段階に入ろうとしています。次は、その運用をどう高度化し、市民が実感できる成果へと結びつけるか。

少なくとも今回の制度見直しにより、防犯灯の管理のあり方は大きく転換することになります。
今後は、その運用がどのように進み、市民生活の安心・安全の向上につながっていくのかを、引き続き議会の立場から注視していきたいと思います。

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著者

稲森 洋樹

稲森 洋樹

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