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種田 昌克 ブログ

大垣市民プールの今を見て、未来を考える

2026/8/4

先日、大垣市民プールに行ってきました。
今回は泳ぐことが目的ではありません。施設が現在どのような状態にあり、利用者や現場のスタッフの皆さんがどのようなことを感じているのか、自分の目で確かめるためです。
全国的に、市民プールをはじめとする公営プールの廃止や縮小が進んでいます。施設の老朽化が進み、修繕や更新に多額の費用が必要になることが、大きな理由の一つだと考えられます。
大垣市民プールは、私が高校生の頃に開設されました。すでに40年近くが経過しています。
実は私自身、学生時代にこのプールで夏休みのアルバイトをした経験があります。当時はまだ新しく、多くの子どもたちや家族連れでにぎわっていました。あれから35年以上が過ぎ、かつて出来たばかりだったプールも、さまざまな問題を抱える時期を迎えています。

◯2本あるウォータースライダーの1本が休止
現地を確認すると、2本あるウォータースライダーのうち、1本は使用できない状態になっていました。
それでもウォータースライダーは人気が高く、稼働している1本には多くの人が並んでいました。子どもたちにとって、ウォータースライダーは市民プールの大きな魅力の一つです。早期に修繕できるのか、そもそも修繕が可能なのか、今後の見通しを確認する必要があります。
また、子ども用の滑り台は、老朽化のため2年ほど前に撤去されたとのことでした。
私が視察している際にも、若いお母さんがスタッフの方に、
「ホームページに子ども用の滑り台が載っていたので来たのですが、どこにあるのですか」
と尋ねていました。
施設が撤去されているのであれば、ホームページの写真や案内も速やかに更新しなければなりません。せっかく楽しみにして来場された方を落胆させることのないよう、正確な情報発信が必要です。

◯目に見えない設備の老朽化も心配
プールの安全を支えているのは、滑り台やスライダーなど、目に見える設備だけではありません。
水を循環させるろ過装置、配管、ポンプ、排水設備など、利用者からは見えない設備も重要です。40年近く使用している施設ですから、これらの設備が現在どのような状態にあるのか、更新や修繕の計画はどうなっているのか、しっかりと確認しなければなりません。
全国では、プールにおける事故も報告されています。
大垣市民プールでは決して重大な事故を起こさない。そのためにも、施設の安全点検や監視体制、設備の維持管理について、改めて検証する必要があります。

◯市民だけでなく、市外からも多くの来場者
受付のスタッフの方にお話を伺うと、利用者は大垣市民と市外の方が、おおむね半々とのことでした。
東海道新幹線の車内から市民プールが見えることから、その存在を知り、わざわざ訪れる方もおられるそうです。
私が訪れたのは日曜日でしたが、流れるプールなどは大変混雑しており、大盛況でした。施設が古くなったとはいえ、今なお多くの方から必要とされ、愛されている施設であることを実感しました。
また、今年から市民会館跡地が駐車場として利用できるようになり、駐車スペースが広がりました。車で来場する家族連れにとって、以前より利用しやすくなったのではないでしょうか。

◯現場からは料金についての声も
スタッフの方からは、
「利用料金は昔からほとんど変わっていない。プールを維持していくためにも、もう少し料金を上げてもよいのではないか」
という声も聞きました。
もちろん、公共施設である以上、子どもたちや子育て世帯が気軽に利用できる料金設定は大切です。
一方で、施設を安全に維持し続けるためには費用がかかります。利用者負担と公費負担をどのように組み合わせるのか、減免制度を含めて議論する時期に来ているのかもしれません。
単に値上げをするのではなく、施設の維持に必要な費用や、料金を改定した場合の効果を市民に丁寧に説明することが必要です。

◯プールの利用をめぐる新しい課題
子どもは小学4年生以上であれば、1人でも利用できるとのことでした。
数年前には、子どもだけで来ている利用者が、中学生や高校生などから水中に沈められるといった行為もあったそうです。今年は今のところ、そのような問題は起きていないとのことでしたが、子どもだけで安心して利用できる環境づくりは欠かせません。
最近の課題として、ネイルを付けたままプールを利用する方が増えているという話も伺いました。
ごくまれに、長いネイルが他の利用者の浮き輪に引っかかり、浮き輪を破損させてしまうことがあるそうです。また、外れたネイルが水中やプールサイドに落ちていることもあるとのことでした。
時代とともに、施設側が想定していなかった新しい問題も生じます。利用者への注意喚起やルールの周知など、柔軟に対応していく必要があります。

◯壊れたところを直すだけでよいのか
現在の市民プールは、壊れた部分をその都度修繕しながら、何とか使い続けている面もあるのではないかと思います。
もちろん、使える施設を大切に長く使用することは重要です。しかし、対症療法的な修繕を繰り返すだけで、この先もずっと使用し続けることには限界があります。
すぐに閉館するという話ではありません。
しかし、それほど遠くない将来に、大規模改修をするのか、現在の施設を廃止するのか、新しい施設を建設するのかという判断を迫られる可能性があります。
問題が差し迫ってから考えるのではなく、今から市民プールの将来像について議論を始めるべきです。

◯温水プールを備えた新しい市民プールという選択肢
一つの案として、温水プールを備えた新しい市民プールを建設することが考えられます。
温水プールであれば、夏だけでなく年間を通して利用できます。水泳や水中歩行は、子どもから高齢者まで取り組むことができ、市民の健康づくりや介護予防にも役立ちます。
市民が健康で過ごせる期間が長くなれば、長期的には医療費や介護費の抑制につながることも期待できます。
また、小中学校の水泳授業を年間を通して行うことも可能になります。
今後、学校ごとにプールを維持することが難しくなる中で、学校プールを縮小し、拠点となる温水プールを複数の学校で利用する方法も検討に値します。天候に左右されず、専門的な指導を受けられる環境を整えることもできるでしょう。
さらに、クリーンセンターや浄化センターで発生する熱を、温水プールの加温にどの程度活用できるのかについても研究する必要があります。
建設場所、整備費、維持管理費、交通手段、学校利用との調整など、検討すべき課題は数多くあります。しかし、将来の市民の健康や子どもたちの水泳教育を考えれば、十分に研究する価値のあるテーマだと思います。

◯市民とともに将来を考える
今回、市民プールを訪れ、施設を見て、スタッフの方の話を聞き、改めて感じたことがあります。
それは、大垣市民プールが現在も多くの方に愛されている一方で、施設の老朽化という大きな課題に直面しているということです。
利用者の皆さんから、施設の将来について直接意見を聞く機会は、意外に多くありません。だからこそ、現場に足を運び、生の声を聞くことが大切です。
現在の施設をどこまで使い続けるのか。
大規模な改修を行うのか。
新たな温水プールを整備するのか。
学校プールとの役割分担をどうするのか。
いずれも、市役所だけで決められる問題ではありません。整備費や維持費を含めた正確な情報を示し、市民の皆さんと丁寧に合意形成を進めていく必要があります。
学生時代にアルバイトをした思い出のある大垣市民プールが、これからも市民に愛され、安全に利用できる施設であり続けるために、まずは現在の設備状況と今後必要となる費用をしっかりと確認したいと思います。
そして、目の前の修繕だけでなく、10年後、20年後を見据えた大垣市の水泳施設のあり方について、議論を進めていきたいと思います。

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種田 昌克

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