2026/6/19
こんにちは、練馬区議会議員高橋しんごです。
令和8年6月3日、台風第6号の接近に伴う区立小・中学校および幼稚園の登校・登園判断をめぐり、多くの保護者、児童・生徒、学校現場に不安と混乱が生じました。
特に、当日朝7時時点での判断となったこと、また保護者への連絡手段である「sigfy」にアクセスが集中し、必要な情報をすぐに確認できない状況となったことは、非常に大きな課題でした。
この事態を受け、練馬区議会自由民主党として、翌日の令和8年6月4日に、吉田健一区長および三浦康彰教育長に対し、
「台風等の気象災害時における区立学校等の臨時休校判断及び保護者への連絡体制改善を求める要望書」
を即座に提出いたしました。
要望書では、主に以下の点を求めました。
・当日午前7時判断だけに依存しない、前日判断も含めた柔軟な基準の見直し
・sigfyだけに頼らない複線的な連絡手段の確保
・sigfy障害の原因調査と再発防止策の公表
・教育委員会の主体的判断による学校間対応の統一
・保護者、PTA、学校現場からのヒアリング
・改善方針と工程の議会報告
・臨時休校時に保育を必要とする家庭への対応
そして本日、その要望書に対する回答が区教育委員会から届きました。
回答では、まず今回の対応により、児童生徒、保護者の皆様に多大な迷惑と負担をかけたことについて、区教育委員会としてお詫びが示されました。
また、今回の問題点として、
「台風の進路や影響について一定の予測が可能であった中、前日に判断する等の柔軟な対応を取らなかったこと」
「sigfyという特定の手段に情報発信を依存し、不具合発生後、直ちに区SNS等の代替手段による発信ができなかったこと」
が挙げられました。
これは、私たちが要望書で指摘した課題と方向性を同じくするものであり、区教育委員会が今回の混乱を単なる一時的なシステム障害ではなく、判断基準と情報発信体制の問題として受け止めた点は、重要だと考えます。
既に対応した内容としては、sigfyについて、6月3日午前7時から7時10分の間に練馬区のユーザーから約14万4千件のアクセスがあり、処理が間に合わなかったことが報告されました。
これを受け、6月4日にデータベースの処理能力を「1分あたり1万アクセス」から「1分あたり6万アクセス」へ、6倍に増強したとのことです。
さらに、台風接近など事前に予測できる場合には、区からの事前要請により、暫定的に「1分あたり12万アクセス」まで増強するとの回答もありました。
あわせて、学校ホームページについても、アクセス集中時でも必要な情報の閲覧・更新が可能となるよう改善したとのことです。
一方で、重要なのはここからです。
システムの処理能力を上げることは当然必要ですが、それだけで十分とは言えません。
災害時に必要なのは、「どの時点で、誰が、何を判断し、どの手段で、どの順番で保護者へ伝えるのか」という、実効性ある運用ルールです。
今回の回答では、現行の当日午前7時時点の警報のみを基準とする運用について、事前予測や当日の状況変化を踏まえ、柔軟に対応する方向で見直すとしています。
また、sigfyに加え、障害発生時の代替連絡手段や運用手順を整理すること、教育委員会が主体的に判断し、学校間で対応に乖離が生じないよう検討することも示されました。
さらに、保護者、PTA、学校等の意見を伺った上で、7月上旬を目途に具体的な改善案を取りまとめ、改めて報告するとのことです。
臨時休校等の際に保育を必要とする家庭への対応についても、学童クラブの対応を改めて検討し、家庭での保育が困難な児童生徒について、学校の教室等を活用したスペース確保が可能か、校長会等と連携して検討するとの回答がありました。
今回、大きな事故に至らなかったことは幸いでした。
しかし、だからこそ「次も大丈夫だったらよい」では済まされません。
台風や線状降水帯など、近年の気象災害は予測が難しく、また激甚化しています。子どもたちの安全を守るためには、従来の前例踏襲ではなく、保護者の生活実態、学校現場の負担、情報発信の確実性を踏まえた制度設計が必要です。
練馬区議会自由民主党として、今回の要望書を提出して終わりではありません。
7月上旬に示される改善案が、実際に保護者や学校現場の不安を解消するものになっているのか。
前日判断の基準は具体化されるのか。
sigfyに障害が起きた場合、区ホームページ、学校ホームページ、SNS等をどのように連動させるのか。
学校ごとに対応が分かれないよう、教育委員会が責任を持って判断する体制が整うのか。
保育を必要とする家庭への対応が現実的なものになるのか。
これらを引き続き厳しく確認してまいります。
子どもたちの安全を守ること、保護者の不安を減らすこと、そして学校現場に過度な負担をかけないこと。
この3点を軸に、今後も練馬区および練馬区教育委員会の対応をしっかりチェックし、必要な改善を求めてまいります。
回答文全文
今回の台風第6号における対応により、児童生徒、保護者の皆様に多大なご迷惑とご負担をおかけしたことについて、お詫び申し上げます。
今回の対応の問題点は、台風の進路や影響について一定の予測が可能であった中、原則通り一斉休校の可否の判断を当日の朝7時に行い、前日に判断する等の柔軟な対応を取らなかったこと、情報発言をシグフィーという特定の手段に依存し、不具合が発生後、直ちに区 SNS等の代替手段による発言ができなかったことにあると考えています。
頂いた各ご要望について、下記の通り、現時点での区教育委員会の考え方を回答いたします。
なお、具体的な改善案については、多くの保護者の皆様から寄せられたご意見や、PTA、学校等のご意見を伺った上で速やかに検討し、7月上旬を目途にとりまとめ、あらためて回答させていただきます。
記
1 現時点で既に対応した内容 シグフィーの運営事業者の報告によると、令和8年6月3日午前7時から7時10分の間で、練馬区のユーザーから、約14万4千件のアクセスがあり、処理が間に合わず、シグフィーが利用できない状況となった、とのことでした。
これを受け、6月4日にデータベースの処理能力を「1分あたり1万アクセス」から「1分あたり6万アクセス」の6倍に増強し、練馬区のアカウント数である約 6万人が同時にアクセスした場合でも処理可能な規模を確保しました。
これにより、今回と同規模の事象への対応は可能となりましたが、さらに万全を期すため、台風接近などのある程度予想ができる場合には、区からの事前要請に基づき、暫定的に「1分あたり 12万アクセス」まで増強します。
なお、地震等の突発的な災害発生時においては、事業者が状況を検知次第、自主的にサーバー増強を実施することを確認しています。
今後は、短時間のうちに再読み込みが繰り返された場合でも、その都度サーバーへの負荷が増大しない仕組みや、他自治体への影響を回避する仕組みの導入を予定しているとのことです。
学校ホームページについては、アクセス集中時でも必要な情報の閲覧・更新が可能となるよう改善しました。
引き続き、システム強化に向けた検討を進めます。
2 各ご要望への現時点での回答
(1)基準の見直し 現行の当日午前7時時点の普報のみを基準とする運用を見直し、事前の予測や当日の状況の変化等を踏まえ、柔軟に対応する運用に見直す方向で検討していきます。
(2)代替連絡手段の確保 シグフィーに加え、障害が発生した場合の代替の連絡手段や、運用の手順等を 整理していきます。
(3)シグフィー障害の原因調査及び再発防止策の公表 上記「1 現時点で既に対応した内容」に記載の通りです。なお、本内容につ いては、6月16日に区ホームページ等で公表いたしました。
(4)教育委員会の主体的判断による対応の統一化 教育委員会が主体的に判断し、学校間で対応状況に乖離が生じないよう、対応策を検討していきます。
(5)保護者・各学校等からのヒアリングの実施及び(6)改善方針および工程の 議会報告 多くの保護者の皆様から寄せられたご意見や、PTA、学校等のご意見を伺った上で速やかに検討し、7月上旬を目途に改善案をとりまとめ、報告いたします。
(7)臨時休校等の保育を必要とする家庭の対応 教育委員会の判断を踏まえた学童クラブの対応について改めて検討します。また、家庭での保育が困難な児童生徒についても、学校の教室等を活用したスペースの確保が可能か、校長会等と連携し検討していきます。

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