2026/6/19
令和元年9月定例会では、公園トイレ、未来型コンパクトシティー、空き家・空き店舗対策、さくらの湯設備について一般質問を行いました。
一見すると別々のテーマに見えますが、共通しているのは、古くなった公共施設やまちの仕組みを、令和時代の暮らしに合わせて整え直すという視点です。
トイレ、住まい、公共施設、健康づくり、まちの未来像。
どれも市民の暮らしに直結する身近なテーマです。
まず取り上げたのは、公園トイレ・公衆トイレについてです。
近年、公共施設や商業施設のトイレ環境は大きく改善されてきました。市役所や公民館など、屋内施設のトイレはきれいで快適になってきています。
一方で、公園や屋外の公衆トイレについては、まだ和式トイレしかない場所や、利用しづらい場所も残っているのではないかと感じていました。
公園トイレは、子ども、高齢者、観光客、仕事中の休憩利用者、地域イベントの参加者など、幅広い人が利用する公共性の高い施設です。
また、災害時には避難場所や生活支援の一部として使われる可能性もあります。
そこで、公園トイレの洋式化、多機能化、そして観光・防災の両面から見た整備の必要性について質問しました。
次に、未来型コンパクトシティー構想について質問しました。
AI、5G、自動運転、キャッシュレス、ブロックチェーンなど、社会の仕組みは大きく変化し始めています。
働き方、移動、買い物、医療、娯楽のあり方も、今後さらに変わっていくことが予想されます。
そのような時代に、東温市として、住宅、商業施設、医療施設、宿泊施設、オフィス、イベント施設などを含めた、未来型の複合的なまちづくりをどう考えるのかを問いました。
また、市民の方からも要望のある、大型コンサートホールやアリーナのような施設についても、市としての考えを確認しました。
3つ目は、空き家・空き店舗対策です。
東温市は住みやすいまちとして評価されている一方で、実際には「住みたいのに住める家がない」という課題があります。
空き家はある。けれども、すぐ住める状態ではない。
所有者の事情、仏壇やお墓参りの関係、貸したくないという意向、リフォーム費用の高さ、老朽化、解体費用など、さまざまな理由で活用が進みにくい空き家があります。
そこで、老朽化した空き家を解体し、更地化するための補助制度や支援策について質問しました。
4つ目は、さくらの湯の設備についてです。
さくらの湯の館内にあるトレーニング設備は、老朽化が進んでいるように感じていました。
古い設備をそのまま残すことが、本当に施設の魅力向上につながるのか。あるいは、思い切って撤去し、ストレッチルーム、体操スペース、子どもの遊び場などに転換するほうがよいのではないか。
一方で、設備を更新すれば、温泉と健康づくりを組み合わせた施設として、市民の健康増進や集客にもつながる可能性があります。
あわせて、スラックラインのような新しいスポーツ・体験型コンテンツの活用についても提案しました。
答弁では、市の公園施設のトイレは32カ所あり、そのうち19カ所、約59%に洋式トイレが設置されていることが示されました。
また、合併後に新築・改築された公園トイレでは、洋式トイレの設置に加え、車椅子利用者、高齢者、子ども連れなどを想定した多機能トイレの整備も進められているとのことでした。
特に総合公園のトイレでは、温水洗浄便座、オストメイト対応トイレ、子ども用洋式トイレ、子ども用手洗いカウンターなども整備されており、いわゆる「おもてなしトイレ化」が進んでいることが確認できました。
災害時のトイレについては、通常の水道・下水・電気が止まった場合に備えて、マンホールトイレ、簡易トイレ、組み立て式トイレ、携帯トイレ、仮設トイレなどを想定しているとの答弁がありました。
また、くみ取り業者との協定もあり、大規模災害時に備えた対応も考えられていることが確認できました。
つまり、公園トイレだけに頼るのではなく、複数の手段で災害時のトイレ機能を確保する考え方が示されました。
未来型コンパクトシティーについては、東温市はすでに比較的コンパクトな市街地を形成しているとの認識が示されました。
市街地は、野田地域の西部市街地、愛大医学部周辺の中央市街地、川内支所周辺の東部市街地という3つのブロックで形成されており、今後も公共交通ネットワークの維持・活性化とあわせて、コンパクトなまちの集合体として進めていく考えが示されました。
一方で、行政主導で大型複合施設を整備する構想はないとの答弁でした。
ただし、民間開発による市街地再開発などが構想される場合には、道路や公園などの公共施設整備について支援する考えが示されました。
空き家対策については、東温市老朽危険空家除却事業として、危険な空き家の除却に対し、1戸あたり80万円を限度に補助する制度があることが示されました。
また、移住・定住の観点から、老朽空き家を撤去した後に新築し居住する場合の支援策についても、検討しているとの答弁がありました。
これは、空き家を単なる管理問題として見るのではなく、移住・定住の受け皿づくりとして考える重要な視点です。
さくらの湯のトレーニング設備については、機器の多くが平成10年の開館当初に整備されたものであり、経年劣化や故障、交換部品の不足などにより、修繕が難しくなってきている状況が確認されました。
設備更新については、指定管理者が備品を購入・リースできる協定内容があることから、自主事業として実施可能かどうか、指定管理者に提案したいとの答弁がありました。
また、スラックラインについても、かすみの森公園での活用や子どもたちへの普及の動きが紹介され、低コストで広がる新しい地域活性化策として可能性が示されました。
今後の公園トイレ整備では、洋式化率だけでなく、実際に誰もが使いやすいかどうかが大切です。
公園トイレは、まちの印象を左右する場所であり、災害時には命と尊厳にも関わる場所です。
今後は、観光、防災、福祉を横断した公共トイレ整備として考えていく必要があります。
大型施設やアリーナ構想は夢のある話ですが、行政が単独で進めるには、財政、土地、周辺商業への影響など、大きな課題があります。
これから重要になるのは、巨大な建物をつくるかどうかだけではありません。
市民が日常で移動しやすく、買い物、医療、仕事、学び、遊びにつながりやすいまちの形を整えることです。
未来型コンパクトシティーとは、単に高層ビルや大型施設をつくる話ではありません。
暮らしの移動距離と不便を減らし、日々の生活を支えるまちづくりとして考えていく必要があります。
空き家問題は、単純に「空き家を活用しましょう」だけでは進みません。
所有者の事情、相続、仏壇、リフォーム費用、解体費用、土地利用の制限など、複数の課題が絡み合っています。
必要なのは、空き家を住める状態に戻すための道筋づくりです。
空き家はあるのに、住める家がない。
このズレを埋める制度設計が、今後さらに重要になります。
さくらの湯については、古いトレーニング設備をどうするかだけでなく、施設全体をどう位置づけるかが今後の課題です。
機械を新しくするだけでなく、温泉と健康づくり、子どもや親子の居場所、高齢者の軽運動、ストレッチや体操、スラックラインのような新しい体験型スポーツなど、さまざまな活用の可能性があります。
大切なのは、古くなった設備をただ残すことではありません。
市民の健康づくりと交流につながる施設として、今の時代に合う形へ整え直すことです。
令和元年9月定例会の一般質問は、ひとことで言えば、古くなった公共施設やまちの仕組みを、令和の暮らしに合わせて再設計する質問でした。
公園トイレは、清潔さだけでなく、観光と防災の問題です。
コンパクトシティーは、大きな施設をつくるかどうかだけでなく、日々の暮らしの動線をどう整えるかの問題です。
空き家対策は、空き家の数ではなく、実際に住める状態へどうつなげるかの問題です。
さくらの湯設備は、古い設備を残すのか、更新するのか、別の使い方へ転換するのかという、公共施設の未来の問題です。
共通するのは、「今あるものを、今の時代に合う形へ整え直す」という視点です。
これからも、身近な暮らしの中にある不便や違和感を見逃さず、市民の皆さんが安心して暮らせるまちづくりに向けて、現実的な提案を続けていきます。
令和元年9月定例会 一般質問テーマ
公園トイレについて/未来型コンパクトシティー構想について/空き家空き店舗対策について/さくらの湯設備について
この記事をシェアする
ホーム>政党・政治家>束村 はるき (ツカムラ ハルキ)>令和元年9月定例会を振り返る|公園トイレ・空き家・公共施設を、令和の暮らしに合わせて整える