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【一般質問振り返り】自転車を観光で終わらせない。地域経済と暮らしを動かす提案

2026/6/6

平成29年9月定例会では、私は「自転車を活用した魅力強化」と「中小零細企業振興施策」について一般質問を行いました。

この質問は、単に「サイクリングマップを作ればよい」という話ではありません。 自転車を、観光、健康、スポーツ、地域経済、子どもたちの安全、そして市内事業者の支援までつなげて考える内容でした。

当時の問題提起を、今あらためて振り返ると、東温市の地域資源をどう活かすか、そして地域の中でお金と人の流れをどうつくるかという、現在にもつながるテーマだったと感じています。


目次

  • 1. 当時、問題提起していたこと
  • 2. 自転車を「観光」で終わらせない視点
  • 3. 中小零細企業を地域経済の主役として考える
  • 4. この9年で見えてきたこと
  • 5. 今後の課題
  • 6. これからも大切にしたい視点

 


1. 当時、問題提起していたこと

この一般質問では、まず自転車そのものを大きく分類するところから入りました。

自転車と一口に言っても、通勤や通学で使う実用自転車、舗装路を速く遠くへ走るロードバイク、未舗装路や山道を走るマウンテンバイクなど、使われ方も目的もまったく違います。

また、自転車に乗る理由もさまざまです。

  • 日常の移動手段としての自転車
  • レジャーや余暇を楽しむ自転車
  • 健康づくりのための自転車
  • 速さや技を競う競技用の自転車

私は、自転車競技でインターハイに出場した経験があり、さらに愛媛県が推進していた四国一周サイクリングルートを、自分自身で約1,000キロ走って視察した経験もありました。

その経験をもとに、東温市の自転車活用は、単なる観光マップづくりだけではなく、もっと深く考える余地があるのではないかと提案しました。


2. 自転車を「観光」で終わらせない視点

当時、東温市には重信川河川敷沿いのサイクリングロードがありました。 子どもや初心者、ファミリー層が楽しむには、とても良いコースです。

一方で、スポーツタイプの自転車で走る場合には、少し違った課題があります。

  • 歩行者やランナーとの接触リスク
  • 一般道と交差する場所での減速や停止
  • ロードバイクにとって走りにくい路面状況
  • スポーツサイクリストがリピートしたくなる仕掛けの不足

そこで私は、ママチャリ向けのサイクリングコースだけではなく、スポーツサイクル目線のコース設定が必要ではないかと提案しました。

たとえば、次のような条件です。

  • スタートラインとゴールラインが明確であること
  • 信号や交差点で何度も止まらなくてよいこと
  • 30分以上、ペダルから足を離さず走れること
  • 路面状況がよいこと
  • 周回できるコースであること
  • 走るたびに自分の体力や健康状態を確認できること

東温市の中山間地域には、こうした条件に合う可能性のある場所があります。 地形や交通事情は、見方を変えれば大きな地域資源になります。

また、ロードバイクだけでなく、マウンテンバイク、ダウンヒル、シクロクロスなど、山間部を活かせる自転車競技やイベントの可能性もあります。

つまり、自転車は単なる移動手段ではありません。 東温市の地形を活かせば、健康づくり、観光、交流人口、地域経済につながる可能性があると考えていました。


3. 中小零細企業を地域経済の主役として考える

後半では、中小零細企業振興施策について質問しました。

東温市には、地元食材を活かした飲食店や、地域に根ざした小さな事業者があります。 こうしたお店や企業は、単に商品やサービスを提供しているだけではありません。

地域でお金を回し、雇用を生み、暮らしを支えている存在です。

当時、私は特に次の点を問題提起しました。

  • 市内飲食店への支援
  • 夜営業と交通の課題
  • 地産地消による地域内経済循環
  • 市内企業の広告支援
  • 紙媒体だけに頼らない情報発信
  • 行政発注における市内業者の受注機会

特に強く感じていたのは、「いいお店」「いい商品」「いい技術」があっても、知られなければ地域経済は動かないということです。

当時から、広告や情報発信の形は大きく変わり始めていました。 ホームページ、折り込み広告、紙のパンフレットだけでなく、テレビ、雑誌、口コミ、SNS、動画など、発信の方法は多様化していました。

だからこそ、市内の中小零細企業を育てるには、単なる補助金だけではなく、取材型の広告支援や、第三者による発信、メディア活用も必要ではないかと提案しました。


4. この9年で見えてきたこと

この質問から約9年が経ちました。

今振り返ると、自転車活用も、中小零細企業支援も、共通しているのは「道をつくる」という考え方だったと思います。

自転車であれば、実際に走る道があります。

しかし、地域経済にも道があります。

  • お店を知ってもらう道
  • お客さんに来てもらう道
  • 市内でお金が回る道
  • 市外から人が訪れる道
  • 行政の発注が市内企業につながる道

道が切れていれば、人もお金も流れません。

逆に、道が整えば、まちは動き出します。

この視点は、今の私が大切にしている「暮らしを整える」という考え方にもつながっています。


5. 今後の課題

今後の課題は、マップやパンフレットを作るだけで終わらせないことです。

自転車であれば、ただ地図に線を引くだけでは、人は何度も来てくれません。

大切なのは、走りたくなる理由です。

  • 安全に走れること
  • 走って楽しいこと
  • また来たいと思えること
  • 立ち寄りたくなるお店があること
  • 地域の人との交流があること
  • 自分の成長や健康を確認できること

中小零細企業支援も同じです。

商品やサービスが良いだけでは、十分ではありません。 知ってもらい、選ばれ、買ってもらい、また来てもらう流れをつくる必要があります。

そのためには、行政、商工会、観光物産協会、地域事業者、市民が、それぞれの役割を持ちながら、地域経済を動かしていくことが大切です。


6. これからも大切にしたい視点

この一般質問を振り返って、あらためて感じることがあります。

まちは、大きな施設や派手な事業だけで変わるわけではありません。

日々の移動、買い物、仕事、お店、道路、情報発信、行政の発注。 そうした一つひとつの流れを整えることで、少しずつ動き出します。

まちは、道を整えることで動き出す。
自転車の道も、地域経済の道も、つながって初めて人とお金が流れ始める。

自転車を観光だけで終わらせない。 中小零細企業を支援対象として見るだけでなく、地域経済の主役として考える。

この視点は、今も変わっていません。

これからも、暮らし、移動、仕事、地域経済を一つひとつ整えながら、人とまちがもう一度動き出せる仕組みを考えていきます。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

これからも、一般質問の振り返りを通じて、当時の問題提起と、今につながる課題を整理していきます。

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著者

束村 はるき

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