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道路公園施設包括管理業務委託。なぜ決裁と異なる内容で前払金が支払われたのか

2026/6/25

5月28日に公開された監査報告の中では、前払金として5,000万円が支払われていたことが書かれています。また、令和7年4月1日に市長決裁を受けた際の前払金は2,000万円であったのに対し、実際には5,000万円が支払われていたことにも触れられています。

結果的には、令和8年1月に修正決裁を行うことで、監査報告では「治癒された」と整理されています。しかし、一連の経緯は行政の契約事務の在り方として非常に問題のある行為であると考えています。

今回の一般質問では、前払金に関する疑問についても確認しています。

「前払金」の制度が導入された理由

道路・公園課は令和4年に「街路樹等包括管理業務委託」。令和5年に「道路及び公園施設等包括管理業務委託」。そして令和7年に「道路公園施設包括管理業務委託」を行っています。

令和4年、令和5年の包括管理業務に関する仕様書では、前払金の制度そのものが設けられていませんでした。しかし、令和7年の仕様書において、急に前払金制度が導入されています。この3つの包括管理は、業務範囲は異なるものの基本的には同じようなスキームで行われている業務委託になります。まず、なぜこの制度を設けたのかを質しました。

市によると、前払金制度は、令和6年度のサウンディング調査で「管理センターの開設や運営など、業務開始時にまとまった費用が必要」との意見があったことを受け、市内部で協議し導入したとのことでした。

5,000万円という金額はどのように決まったのか

次に、5,000万円の前払金の金額根拠について質しています。

市は、この金額は仕様書で定めた範囲内で受託者と協議して決定したものであり、見積書などの提出は求めていないと答弁しています。

前払金を支払うことにリスクはないのか

業務委託料については、前払金に対するリスクヘッジについての法令はありません。しかし、工事契約の場合には、地方自治法施行令附則第7条において、保証会社による保証が必要というような規定が設けられています。

市に対し、この法令の意図するところは何かを質したところ「前払金を支払った後に契約が履行されなかった場合、市に損失が生じるリスクがある」という答弁がありました。つまり、市は前払金によって生じるリスクの存在を理解しています。

確かに、法令上の規定がない以上、担保としての保証を引き受けてくれる保証会社がいるかどうかわからないという事情は理解します。だからと言って、前払金を支払うことによるリスクがゼロになる訳ではありません。

明確な「担保」を設定することは難しいにしても、リスクを認識しているのであれば、受託者から示された金額をそのまま受け入れるのではなく、少なくとも見積書などを提出させ、5,000万円という金額が本当に必要なのかを確認すべきではなかったのかと質問しました。

個人で高額な前払いを行う場合でも、相手から示された金額をそのまま支払うのではなく、その根拠を確認するのが通常ではないでしょうか。

しかし、「なぜ見積書を求めなかったのか」という問いに対して、市から明確な説明はありませんでした。

決裁と異なる契約はなぜ締結されたのか

もっとも大きな問題は、市長決裁とは異なる内容で契約が締結されたことです。

これに対し、市は、市長決裁時には前払金2,000万円で協議が進んでいたものの、その後5,000万円に変更となり、契約締結決裁には協議途中の古い支払予定表が添付されたまま決裁が行われたと説明しました。その後、5,000万円の契約を締結し、後日、追認決裁を行ったとしています。

この答えには疑問が残る

しかし、この説明には疑問があります。

通常、契約は市長決裁を受けた契約関係書類一式を用いて締結するものだと考えています。しかし今回は、決裁時に承認された書類とは異なる契約関係書類一式が使用され、そのまま契約が締結されています。この点こそが、最も理解できない部分です。

また、仮に市の説明どおり、古い資料を誤って使用したのだとしても、契約締結時や前払金の支払い手続きの際に決裁時の書類を確認していれば、決裁内容との相違には気づけたはずです。

結果として、市長決裁とは異なる内容で契約が締結され、その内容に基づいて前払金まで支払われました。契約から支払いまでの一連の手続きの中で、決裁関係書類との照合が十分に行われず、その間違いが見過ごされたことには違和感を感じます。

重要な案件であるとの認識

さらに、この事業は令和7年度予算可決時に市議会の附帯決議が付されています。また、複数回の住民監査請求が出されており、結果として住民訴訟にも発展しています。

これらは全て契約事務が行われた令和7年4月以前に起こっている事柄です。市としても、これらの事情を受け、慎重かつ確実な対応が求められる案件であることを認識していたと答弁しています。

「これは重大な案件だ」と認識しているのであれば、確認に確認を重ね、絶対に間違いがないように徹底するのが一般的だと思います。にもかかわらず、決裁と異なる契約が締結され、そのまま前払金まで支払われています。一連の契約事務は、あまりにも慎重さを欠く対応ではなかったのかと指摘しました。

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