2026/4/29
広報あしやの5月号がポスティングされていました。JR芦屋駅南地区の再開発について、市民ワークショップの案内が掲載されています。
この事業は、これまで議会で繰り返し議論されてきました。議会の判断には反対してきたものの、全体としては「事業費が高すぎる」として縮減を求めた経緯があります。しかしその後、現在では計画は元鞘に戻る形になり、市議会の判断の結果、金額だけが大きく膨らんでいます。これは議会の判断ミスと言わざるを得ず、議会は大いに反省しなければならない判断です。
同事業の総事業費は、令和7年12月時点で約277億円と報告を受けています。最終的に議会が予算を認めた令和4年2月時点の総事業費は約170億円であり、この数年で大きく膨らんでいます。
この試算は昨今の中東情勢などを踏まえたものではなく、今後さらに変動する可能性がありますから、事業費はまだ膨らむ可能性さえ孕んでいます。
僕は、元々この事業には賛成の立場で、推進すべきの立場を取っています。議会が縮減を求めた折にも、計画通り進めるべきだと、議会の判断に反対してきた経緯があります。
しかし、議会が「高すぎる」と指摘した状況よりも、更に加速度的に事業費が膨らんでいます。さすがに、これまでと同じ前提で議論を続けることは難しい状況になっています。
都市計画の承認を受けているものであり、大幅な見直しはできないまでも事業費を更に縮減する方法はないかについても模索しなければならない状況ではあると考えます。
現在の計画では、再開発ビルの1フロアを市が取得し、公益施設として整備する方針となっています。その費用だけでも十数億円規模にのぼります。
平地の空き地が非常に少ない芦屋市において、再開発ビルの1フロアはこれ以上ない一等地です。この間の議論においては、一等地に公益施設を保持することには一定の合理性があると認めてきた経緯もあります。
ただ、やはり駅前ビルのフロアは一等地と言えども土地ではなく床です。単独所有ではなく区分所有の一角となりますので、未来永劫、芦屋市が変わらず保持し続けることができる物件でもありません。将来的には、建物全体の状況に左右される資産となり、維持コストだけが残るリスクもあります。事業費リスクが非常に高まっている状況においても、合理性が残る判断とも言い難いものがあります。
また、公益施設として求める「集える場所」「にぎわいの創出」といった機能は、必ずしも公共でなければ実現できないものではありません。民間でも同様の機能は十分に担うことが可能です。何なら、民間のほうが得意な領域とも言えます。
だからこそ、規模を最小限にして、かけるコストも最小限にするなどの検討も必要になってきます。
今回の広報では、「こんな施設があったらいい」という前向きな議論が強調されています。しかし、事業費の増加や市の負担については十分に示されているとは言えません。
本来は「どれだけの費用がかかるのか。それは芦屋市の予算規模のうち、どれほどのウエイトを占めるのか」といった情報を共有した上で、市民の意見を聞くべきだと思います。
その前提がないまま無邪気に「一緒に考えましょう」と呼びかけるのは、フェアなプロセスとは言い難いと感じています。
再開発そのものを否定するものではありません。むしろ、今でも推進の立場です。しかし、条件が大きく変わった以上、判断も見直す必要があります。
ギリギリまで、何とか効率よく業務を進められるような議論を行うのが議員の責務だと感じています。
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