2026/5/26
5月19日の文教児童青少年委員会で、練馬区立豊玉中学校の校舎等長寿命化改修について報告がありました。工事期間は令和8年11月から令和11年3月までの予定です。
豊玉中学校の校舎は昭和40年3月に建築され、すでに築61年が経過しています。今回の改修では、建物を築80年まで使用することを前提に、内装、外壁、空調、給排水、電気設備などを改修し、教育環境の改善と防災拠点としての機能強化を図るとされています。
区の説明では、令和8年11月から仮設校舎の建設を始め、その後、夏休みや冬休みも活用しながら順次改修を進めます。外構工事やグラウンド整備を終え、完成は令和11年3月の予定です。
委員会資料はこちらをご覧ください。
【資料1】練馬区立豊玉中学校校舎等長寿命化改修基本設計概要について

仮設校舎は軽量鉄骨造2階建てで、延べ床面積は約1,420㎡。普通教室、特別教室、配膳室などが設置される予定です。

(出典:練馬区)
委員会で確認したところ、現在の豊玉中学校の運動場面積は、東側のテニスコートを含めて約9,349㎡です。
しかし、工事期間中は約4,500〜4,800㎡まで縮小します。単純に言えば、校庭の使える面積がほぼ半分になります。
校庭は、体育の授業だけでなく、部活動、休み時間、学校行事、災害時の避難場所としても重要です。特に運動部にとっては、活動場所の確保が大きな課題になります。

(出典:練馬区)
区は、工事期間中の対応について、限られたグラウンドや体育館を使い、時間割を工夫して体育の授業や運動を行うと説明しました。
また、近隣に広い土地があるか調査しているものの、確保は難しいとの答弁でした。
しかし、長期間にわたって校庭が大きく制限される以上、学校現場の工夫だけに委ねるのは限界があります。
他区では、工事期間中の運動環境を守るための取組も進んでいます。江戸川区は、校庭利用が制限される期間に近隣学校や公園を活用すると方針に明記しています。
豊島区では、民間地を借り上げて仮校舎を整備し、複数校の改築に連続活用する計画です。世田谷区では、仮設校舎を設けない工事手法や近隣校との連携を検討し、杉並区では基本設計段階で代替運動場の確保やコスト縮減を明記しています。
練馬区でも、豊玉中だけの問題にせず、今後の学校改修全体を見据えた方針が必要です。
もう一つの課題は、工事費と工期です。
委員会では、中東情勢の影響による石油・ナフサ由来製品の価格上昇や、資材調達の不安定さについても質疑がありました。区は、現時点では適切な工期を設定していると答弁しました。ただ、学校施設の改修では、資材高騰や入札不調、工期の延長が起こる可能性があります。仮設校舎も含めれば、費用負担は決して小さくありません。
基本設計の段階だからこそ、概算事業費、仮設校舎費、物価高騰への備え、長寿命化と建て替えの費用比較などを、できる限り分かりやすく示す必要があります。
長寿命化改修は、必要な事業です。
しかし、必要な工事であっても、子どもたちの教育環境が後回しになってはいけません。校庭が半分になる中で、体育や部活動をどう守るのか。工事車両と生徒の動線をどう分けるのか。騒音や安全対策をどう行うのか。保護者や地域への説明をどう進めるのか。子どもたちが安心して学び、運動し、過ごせる環境を守るために、区には具体的な対策を求めていきます。これまでの訴えはこちらをご覧ください。
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