2026/7/13
千年以上の歴史を持つ祇園祭は、京都はもちろん日本を代表する祭りの一つです。
多くの方は、山鉾巡行の華やかな姿を思い浮かべるかもしれません。しかし、祇園祭の魅力は決して巡行だけではありません。7月1日の吉符入から31日の疫神社夏越祭まで、およそ1か月にわたって数多くの神事や行事が行われ、その一つひとつに長い歴史と意味があります。
私は京都市会議員として活動する一方、菊水鉾では囃子方として、また西御座錦神輿会の一員として渡御に携わっています。
議員として祇園祭を支える立場でもありますが、それ以上に、一人の担い手として祭りに参加しているからこそ感じる魅力があります。
私がぜひおすすめしたいのは「宵山」です。
夕暮れになると山鉾町には提灯が灯り、祇園囃子が町中に響き渡ります。歩いているだけで京都の夏を五感で感じることができる、特別な時間です。
各山鉾にはそれぞれ異なる歴史や由来があり、美しい懸装品や豪華な装飾も見どころです。昼間とはまったく違う幻想的な雰囲気の中で町を歩いていると、「千年以上続く祭りの中に自分もいる」という不思議な感覚になります。
そして、祇園祭最大の見どころといえば山鉾巡行です。
前祭では23基の山鉾が都大路を進みます。特に長刀鉾を先頭に始まる巡行や、交差点で巨大な鉾が方向転換する「辻回し」は迫力満点で、毎年多くの歓声が上がります。
一方、後祭では11基の山鉾が巡行し、前祭とは異なる落ち着いた雰囲気を楽しめます。人出も比較的ゆったりしているため、一基一基をじっくり見たい方には後祭もおすすめです。
私は毎年、菊水鉾で囃子方を務めています。
何気なく耳にする「コンチキチン」という音色ですが、その一音一音には長い歴史があります。何度演奏しても、「今年も祇園祭が始まった」と身が引き締まる思いになります。
祭りの期間中、多くの観光客の皆さんが足を止めて耳を傾けてくださる姿を見るたびに、祇園祭が京都だけではなく、日本中、そして世界中から愛されている祭りなのだと実感します。
もう一つ、ぜひ見ていただきたいのが神輿渡御です。
八坂神社の中御座・東御座・西御座の三基の神輿が氏子地域を巡るこの神事こそ、祇園祭の中心です。
・中御座(八坂神社の主祭神の素戔嗚尊(すさのをのみこと)が奉祀されています)
・東御座(素戔嗚尊の奥様である櫛稲田姫命(くしいなだひめのみこと)が奉祀されています)
・西御座(素戔嗚尊の御子神である八柱御子神(やはしらのみこがみ)が奉祀されています)
威勢の良い掛け声とともに神輿が進む姿には、山鉾とはまた違った迫力があります。神様が神輿に遷られ、氏子地域を巡ることで疫病退散や無病息災を祈る――それが祇園祭の本来の意味です。
私が所属する西御座錦神輿会でも、多くの担ぎ手や関係者が力を合わせ、この伝統を未来へつないでいます。
祇園祭は華やかな舞台の裏で、本当に多くの人たちが支えています。
山鉾町の皆さん、保存会、神社関係者、神輿会、囃子方、地域の方々など、数え切れないほど多くの人が何か月も前から準備を重ね、一つの祭りをつくり上げています。
こうした人々の思いが受け継がれてきたからこそ、千年以上もの間、祇園祭は続いてきました。
京都には世界に誇れる文化があります。その文化は建物や祭具だけではなく、「人」が受け継いでいるものです。
市会議員として京都の伝統文化を守り育てること、そして菊水鉾の囃子方、西御座錦神輿会の一員として祇園祭を支えること。その両方の立場から、この素晴らしい祭りの魅力を、これからも多くの皆さんに発信していきたいと思います。
今年の祇園祭では、ぜひ前祭の宵山や山鉾巡行だけでなく、神輿渡御、そして後祭にも足を運んでみてください。
きっと、これまでとは違う祇園祭の魅力に出会えるはずです。
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ホーム>政党・政治家>かとう 昌洋 (カトウ マサヒロ)>千年の伝統を受け継ぐ祇園祭――担い手だからこそ伝えたい、その本当の魅力