2026/8/23
旭川市議会におけるハラスメント防止に関する取組
https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/council/6600/6610/d082593.html
旭川市では議会基本条例の第19条にハラスメントの防止について定めています。
1議会及び議員は、ハラスメントが個人の尊厳を不当に傷つけ、人権侵害に当たることを認識し、ハラスメントの防止及び排除に努めるものとする。
2ハラスメントの防止及び排除のために議員が果たすべき責務その他必要な事項は、別に定める。
この第2項にあるように
「旭川市議会ハラスメントの防止等に関する要綱」が別途定められています。
富士市議会基本条例にも同様の規定が必要なのではないかと思い、この要綱について調べました。
(目的)
第1条この要綱は,議員間のハラスメント及び議員による市長等に対するハラスメント
の防止及び排除のために必要な事項を定め,市民から信頼される品格ある議会の実現に
資することを目的とする。
(定義)
第2条この要綱において,次の各号に掲げる用語の意義は,当該各号に定めるところに
よる。
⑴ 市長等市長その他の執行機関及びその補助職員並びに議会事務局の職員をいう。
⑵ ハラスメントパワー・ハラスメント,モラル・ハラスメント,セクシュアル・ハ
ラスメント,妊娠,出産,育児又は介護に関するハラスメント,ジェンダー・ハラス
メントその他の個人の人格若しくは尊厳を害し,精神的若しくは身体的な苦痛を与え,
又は個人の職務環境を害する行為をいう。
(議長の責務)
第3条議長は,議会におけるハラスメントの防止及び排除に努めるとともに,議員によ
るハラスメントがあると認めるときは,迅速かつ適切に必要な措置を講じなければなら
ない。
(議員の責務)
第4条議員は,市民全体の代表者として常に高い倫理観を持ち,ハラスメントが個人の
尊厳を不当に傷つけ,人権侵害に当たることを認識し,ハラスメントの防止及び排除に
努めなければならない。
2 議員は,ハラスメントが行為者の意図とは関係なく生じ得ること及び議員と市長等が
職務遂行上の対等な立場にあることを自覚し,誠実かつ公正な職務の遂行に努めなけれ
ばならない。
3 議員は,自身によるハラスメントがあると疑われたときは,自ら誠実な態度を持って
事実を明らかにし,説明責任を果たさなければならない。
4 議員は,他の議員がハラスメントに当たる行為を行っていると認められる事態に遭遇
したときは,当該議員に対し厳に慎むべき旨を指摘するよう努めなければならない。
(会派代表者の責務)
第5条会派の代表者は,当該会派に属する議員がハラスメントに当たる行為を受けてい
る,又は行っていると認められるときは,必要な措置等を講じ,その解決に努めなけれ
ばならない。
(研修等)
第6条議長は,ハラスメントの防止及び排除を図るため,議員に対し必要な研修等の実
施に努めるものとする。
(調査等)
第7条議長は,議員又は市長等から,議員によるハラスメントに関する苦情の申出がな
されたときは,当該申出に係る事実関係を調査し,公正で客観的な立場から問題の処理
及び解決を図らなければならない。
2 議長は,前項の規定による事実関係の調査並びに問題の処理及び解決のため必要があ
ると認めるときは,旭川市議会ハラスメント調査委員会を設置し,調査及び協議を依頼
することができる。
(公表等)
第8条議長は,前条の規定による調査の結果,ハラスメントがあったことを確認したと
きは,当該ハラスメントを行った議員の氏名の公表その他の必要な措置を講ずるものと
する。
2 議長は,前項の規定によりハラスメントを行った議員の氏名を公表しようとするとき
は,旭川市議会ハラスメント調査委員会の意見を聴かなければならない。
(被害者への配慮)
第9条議長は,前条第1項の規定によりハラスメントがあったことを確認した場合にお
いて,同項の措置を講じてもなおハラスメントを受けた者(以下「被害者」という。)
の職務環境等に重大な支障が生じていると認めるときは,その解消を図るよう配慮する
ものとする。この場合において,被害者が執行機関の職員であるときは,当該機関の長
等に必要な配慮をするよう要請するものとする。
(旭川市議会ハラスメント調査委員会)
第10条旭川市議会ハラスメント調査委員会の組織及び運営に関し必要な事項は,議長
が別に定める。
(議長職務の代行)
第11条議長が第7条の規定による調査の対象となったときは副議長が,議長及び副議
長が共に当該調査の対象となったときは年長の議員が,この要綱に規定する議長の職務
を行う。
(プライバシーの保護)
第12条 議員は,ハラスメントの被害者及び関係者のプライバシーの保護に十分配慮し,
当該ハラスメントに関し職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後
も同様とする。
(委任)
第13条この要綱に定めるもののほか必要な事項は,議長が別に定める。
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この要綱には「ハラスメント相談窓口」がどこになるのかという定めがない。
議長に相談すれば良いというのかもしれないが、議長が当事者であった場合、被害者は何処に申し出れば良いのか?
その意味で、被害者救済の実効性が低くなったしまう。
例えば、東海市議会ハラスメント防止対策指針にあるような、
「議会事務局内にハラスメント相談窓口を設置する」という条項が必要ではないか。
また、同指針には
「刑法等の犯罪行為の構成要件に該当する犯罪事実の存在が強く疑われる場合には、被害者に対し警察への被害届の提出を促す等、司法による解決を考慮する」
とある。この一文もハラスメント防止に役立つだろう。
旭川市議会ハラスメント防止等に関する要綱の第9条(被害者への配慮)と第12条(プライバシーの保護)は以下のように一つにまとめることが可能。
「議長は、前条第1項の規定によりハラスメントがあったことを確認した場合において、ハラスメントを受けた者(以下「被害者」という。)のプライバシーの保護に十分配慮し、同項の措置を講じてもなお、その職務環境等に重大な支障が生じていると認めるときは、その解消を図るよう努める。この場合において,被害者が執行機関の職員であるときは,当該機関の長等に必要な配慮をするよう要請するものとする」
※第12条の書き方では、加害者のプライバシーも守られるように読めてしまいます。
刑法には、公共の利益に関する場合の特例が定められており、公人である議員が加害者となった場合にその秘密まで暴露される覚悟を持つべきです。これを保護する規定をおくことは、刑法230条の2と相反し、無効です。
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