2026/8/1

2018年、私は区議会で、子どもたちの熱中症対策と避難所機能の向上という二つの視点から、学校体育館・武道場へのエアコン設置を求めました。新宿区は翌2019年度に新規事業として予算化し、2020年度末までに整備。2025年5月時点で、新宿区の公立小中学校の体育館・武道場は45施設すべてに空調が設置されています。
新宿区議会議員の川村のりあきです。
「災害級の暑さ」という言葉が広がった2018年の夏。エアコンのない学校体育館では、授業や部活動に参加する子どもたちが熱中症の危険にさらされていました。しかも体育館は、災害時に地域の皆さまが身を寄せる避難所でもあります。
真夏に大規模災害が起きたとき、冷房のない体育館で避難生活を送ることになれば、命に関わります。学校体育館の空調整備は、教育環境の改善であると同時に、防災対策そのものです。
2018年は、災害と猛暑が相次いだ年でした。
6月の大阪府北部地震では、小学校のブロック塀が倒壊し、登校中の児童が亡くなる痛ましい事故が発生しました。7月には記録的な猛暑が日本列島を襲い、学校や避難所の暑さ対策が待ったなしの課題となりました。
日本共産党新宿区議会議員団は8月、区長と教育委員会に「酷暑から区民の命と健康を守るための緊急申し入れ」を行いました。さらに9月の北海道胆振東部地震では、道内全域が停電するブラックアウトが発生し、災害時の電源確保という課題も突きつけられました。
こうした状況を受け、私は2018年9月20日の新宿区議会第3回定例会で、防災・猛暑対策を取り上げました。
ブロック塀の緊急点検や除去助成の拡充、停電を想定した災害時の電源確保とともに求めたのが、小中学校の体育館・武道場へのエアコン設置です。子どもたちの熱中症を防ぐだけでなく、「避難所となる体育館の環境を改善する」という防災の視点から提案しました。
災害から逃れてきた方が、避難生活の暑さで体調を崩してしまう――そのような事態を防がなければなりません。避難所で命と健康を守れる環境を、平時から整えておく必要があります。
新宿区は2019年度予算に「屋内運動場の空調設備整備」を新規事業として計上しました。予算額は1億4,162万7千円です。
区の資料には、事業の目的として「児童・生徒の熱中症対策」「安全な教育環境の整備」「災害時の避難所としての機能向上」が明記されました。私が議会で求めた教育と防災の二つの視点が、区の事業に位置づけられたのです。
整備は2019年度と2020年度の2年間で進められました。
当初資料では「2020年度を目途」とされ、その後の区の学校施設個別施設計画でも、2020年度末までに空調整備を完了する見込みとされました。文部科学省の2025年5月調査では、新宿区は体育館・武道場45施設のうち45施設に設置済みで、設置率100%となっています。
一方、文部科学省の調査によると、全国の公立小中学校の体育館・武道場への空調設置率は、2025年5月1日時点で22.7%です。避難所に指定されている学校でも23.7%にとどまっています。
東京都全体では92.5%まで進んでいますが、全国では今なお4施設に1施設にも届いていません。新宿区が2019年度から2年間で整備に踏み切ったことは、子どもたちと避難する区民の命を守るうえで、大きな前進でした。
体育館にエアコンが設置されても、避難所環境の課題がすべて解決したわけではありません。停電時にも空調を動かすための電源、トイレ、プライバシー、要配慮者への支援、福祉避難所の充実など、取り組むべき課題は残されています。
2026年7月の熊本地震では、停電によって空調を使用できず、指定避難所の開設が難しくなった地域や、冷房のある教室を避難スペースとして活用した地域があったと報じられました。こうした事例からも、空調設備の整備に加え、停電時の電源確保や代替スペースの運用を平時から具体化しておくことが重要です。
私は新宿消防団員として25年活動し、阪神・淡路大震災、東日本大震災、能登半島地震などの被災地支援にも携わってきました。現場で得た教訓を区政に生かし、避難所環境の改善と地域防災力の向上に引き続き取り組みます。
📌 これまでの歩み
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https://www.city.shinjuku.lg.jp/content/000255247.pdf
https://www.city.shinjuku.lg.jp/content/000305164.pdf
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/2024/mext_00002.html
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik26/2026-07-31/2026073101_01_0.php
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