2026/8/22
※2026年8月23日 追記
公開後、「後段に出てくる『所得制限』というのは高所得者は対象外になるという意味か」というご質問をいただきました。
大事な論点なので補足します。一言で「所得制限」と書きましたが、中身は3つに分かれ、高所得者を対象外とする「足切り型」は避けるべきだと考えます。
一つ目は足切り型です。
年収がいくらを超えたら対象外、と線を引く形。児童手当の旧特例給付がこれにあたります。
二つ目は逓減型です。
一定の所得を超えると控除額が段階的に減っていく形。ゼロになる断崖がありません。
三つ目は控除率の傾斜型です。
足切りはせず、控除率そのものを所得に応じて変える。アメリカのCDCTCは対象費用の35%から20%へと下がっていく設計で、高所得でも一定率は残ります。
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冒頭で述べた通り、このうち足切り型は絶対に避けるべきだと考えます。
理由は制度の目的と矛盾するからです。
この措置は働き続けられるようにするためのもの。ところが線を引くと、その手前で残業や昇進を断る動機が生まれます。
年収の壁で繰り返してきた失敗と、まったく同じ構造です。
就労を後押しする制度に、就労を止める段差を作る。避けたいところです。
実務的には二つ目か三つ目、つまり緩やかな逓減が妥当だと思います。
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あわせて、本文で挙げた「控除上限」は所得制限とは別物である点も補足しておきます。
こちらは対象にできる費用そのものの上限です。年間いくらまでの利用料を対象とするか、という天井で、所得に関係なく全員に同じようにかかります。
逆進性を抑える手段としては、実はこちらのほうが効きます。
高所得層ほど利用額が大きくなるので、天井を置けばそこで自動的に頭打ちになるからです。
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優先順位を整理すると、こうなります。
まず還付付きの税額控除にすること。そして対象費用の控除上限を検討すること。
そのうえで、必要があれば、所得に応じた緩やかな逓減を加えること。
足切り型の所得制限は、この中では最も筋が悪いのでNG。
年末の大綱に向けた議論では、ここまで書き分けて提起していければと考える次第です(省庁からの提案がどこまで遡上に乗るかは不透明ですが)。
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