2026/8/30
北方対策担当大臣として、昨日は根室で、北方領土の元島民と後継者の皆様との交流会・意見交換会に参加し、本日は洋上慰霊式に参列しました。

あいにく海が荒れ、船を出すことができなかったため、岸壁に停泊した「えとぴりか」の甲板上から、北方四島に眠る方々に祈りを捧げました。
元島民の方々から伺ったお話が、今も胸に残っています。
旧ソ連兵が銃でドアを破り、突然自宅に入ってきたこと。
恐怖の中、船の荷物に身を隠して島を脱出したこと。
そして、
「もう一度だけでも、ふるさとの島の地を踏みたい」
という切実な願いです。
元島民の皆様の高齢化が進む中、北方墓参の再開は、一刻も早く実現しなければならない人道上の問題です。
今回、もう一つ強く心に残ったことがあります。
10代、20代を含め、若い後継者の方々が多く参加していたことです。
祖父母の思いを受け継いでいくことについて尋ねると、「それが血縁者としての務めです」
という力強い言葉が返ってきました。
その言葉を聞き、北方領土への思いを受け継ごうとしている若い世代のこの「灯」を、絶やしてはならないと改めて感じました。


そして、それを元島民やそのご家族だけに委ねるのではなく、より多くの国民の皆様に北方領土について知り、考えていただく機会をつくっていくことも、政治の大切な役割だと思います。
今月13日には、プーチン・ロシア大統領が北方領土を初めて訪問しました。政府としては直ちに強く抗議し、北方領土は我が国固有の領土であるという一貫した立場を改めて示しています。
北方領土をめぐる情勢が厳しさを増す中だからこそ、難しい状況にあることを理由に、この問題への関心や解決を願う思いが薄れてしまうことのないようにしなければなりません。
むしろ、このような厳しい時だからこそ、私たちは歴史と事実に立ち返り、北方領土は我が国固有の領土であるという日本の立場を、世代や地域を超えて共有し、国内外に粘り強く発信していくことが重要だと考えています。

国民の皆様一人ひとりが、北方領土問題に関心を持ち続け、平和的な解決を願う、強い世論が必要です。日本国内に諦めや分断が広がることは、結果として日本の立場を弱めることにもつながります。
だからこそ、長年にわたって全国で続けられてきた北方領土返還要求の署名活動は、今も大きな意味を持っています。
この署名活動は1965年に始まり、全国各地の皆様に支えられながら、これまでの累計で9,400万人に達しています。日本国民が北方領土問題に関心を持ち、その解決を願い続けていることを示す大切な意思表示です。
ぜひ、より多くの皆様に、この運動に参加していただきたいと思います。
【北方領土返還を求める署名活動はこちら】
https://hoppou.go.jp/activity/downloads/signature.html
同時に、その思いを次の世代へつないでいく新しい取組も進めています。
今年度は、富山県で、船舶「えとぴりか」を活用した中高生の宿泊研修を実施しました。北海道だけでなく、全国の若い世代に北方領土の歴史や元島民の思いを知ってもらい、自分自身で考えてもらう機会を、これからさらに広げていきたいと思っています。
北方領土問題の解決には、長い時間と粘り強い取組が必要です。
元島民の皆様の「ふるさとに帰りたい」という願いを受け止め、その思いを次の世代へつなぐ。そして、北方領土は我が国固有の領土であるという日本の立場を、国内外にしっかりと伝え続ける。
その積み重ねが、北方領土問題の平和的な解決につながると信じています。
北方対策担当大臣として、これからも力を尽くしてまいります。

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