2025/5/31
「アイスランド大統領と考える ジェンダー平等のつくりかた」のパネルディスカッションに参加しました。

ハトラ・トーマスドッティル大統領はアイスランド2人目の女性大統領です。環境問題、ミスインフォメーション、紛争等課題が多い今、リーダーシップを考え直そう(rethink the leadership)というテーマでスピーチ、コメントを頂きました。「人と人との繋がりでパワフルなリーダーシップを発揮する」ロールモデル的存在です。ただアイスランドでは一足飛びにジェンダー平等になったわけではなく、それは「ジャーニー」だった、とも話されていました。

10年前にはアイスランドでも13歳に「起業家、教師、大統領の絵を描いて」と言ったら「男性起業家、女性教師、男性大統領」の絵が描かれたのだそうです。潜在的な意識や思い込みは、日本でも課題だと私は思っています。
一方でアイスランドのジェンダー平等を語る時に欠かせないのは、1975年10月24日の出来事です。国中の女性の9割が仕事や家事を休んだ日。それを「ストライキ」と呼んだ人もいたし「休日」と呼んだ人もいたそうですが、職場でも家庭でも女性が休んだことで、バスは走らず、銀行も学校も開けず、女性が機能しなければ何も機能しないことを示した日となりました。大統領自身はこの時7歳で、お母様のお誕生日パーティーの準備をお父様やおじさまたちがされていたこと、おばさまの「私たちは、自分たちが大事な存在であると示したいから」という言葉も覚えているそうです。政策とリーダーシップと共に、社会のうねりも時に必要であり、連帯の力を重視している事例と感じます。
そして、この日から5年後、世界で初めて民主的に選ばれた女性大統領、ビグディス・フィンボガドッティル大統領が誕生します。16年間の任期中、ある男の子が将来の夢を聞かれて「男子も大統領になれるの?」と答えた、という有名な逸話も生まれました。
ジェンダー平等に向けた活動を進めると「女性をフィックスさせよう」との声が上がる時がありますが、「女性の仕事の仕方を今の仕組みに合わせて変えるべきなのではなく、システムを修正させる」のだ、という話も印象的でした。自民党でも、メンター制度を通じて女性の新人候補にメンターをつけましたが、そのシステムを見ていた男性新人候補たちからもメンターをつけて欲しい、という要請があり、男女問わずメンター制度の対象とすることしました。女性の候補者育成、または女性議員の割合向上のための施策として始めたものが、システムとなり全ての候補者をサポートする仕組みとなった事例だと思います。
議員がクリエイティブであることを求めるのであれば、新しいことを研究したり、思考したり、人に会ったり、出かけたりすることも重要でしょう。ワークアンドライフバランスを考えれば、政治の現場はあまりにも魅力に欠け、民間から移ることはできない、という人もいるでしょう。
「政治とは何か」「リーダーシップとは何か」を「考え直す」時が来ているのではないか、というハトラ・トーマスドッティル大統領のメッセージは、日本の政治の現場の持続可能性を考える上で大変示唆に富むものであったと感じています。
ハトラ大統領は「日本はG7国であり、目標を設定したらそこに向かって進んでいく力もある。必ず成し遂げられると思う。メディアも過去ではなく未来にフォーカスしていって欲しい」という言葉を私たちに送られました。大学生なども多く参加され、未来に向けた1歩を踏み出すパネルになったと思います。

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