2026/8/22
奈良市で開かれた「空き家再生リフォームコンテスト2026」に、審査員として参加してまいりました。奈良女子大学と奈良教育大学の3チームが、実際に空き家となっている物件の再生プランを競う催しです。
驚いたのは、学生たちが机の上で図面を眺めるだけで終わらせなかったことです。草木に覆われた現場に自ら足を運び、傷んだ床や雨漏りの跡を確かめた上でプランを練り上げていました。私も若いころ土木技術者として現場に立ちました。図面と実際の構造物との違いを体で知ることが、ものづくりの出発点です。その一歩を踏み出した3チームに、心から敬意を表します。
提案の中身も見応えがありました。広い敷地の古い家を選んだチームは、母屋を小さな図書室や子どもたちの勉強部屋、お年寄りが集まる場として地域に開き、離れを住まいにするという新しい暮らし方を描きました。囲炉裏のある客間を生かし、荒れた畑を家庭菜園として復活させる構想も加えられていました。
古い家が持つ良さと、いまの暮らしに求められるものとを、丁寧につなぎ合わせた案です。
この催しの何よりの特徴は、選ばれたプランが絵に描いた餅で終わらないことです。主催した地元の会社が資金と職人の技を出し、実際に工事を行って形にします。自分の考えた案が現実の町に建つ。これほど得がたい経験はありません。
◆全国386万戸、奈良は全国平均を上回る
空き家の問題は、もはや一部の地域の話ではありません。誰も使う予定のない空き家は全国で386万戸あり、この20年で約1.8倍に増えました。奈良県では住宅全体に占める割合が7.7%と、全国平均の5.9%を上回っています。
放っておけば建物は傷み、倒れる危険や火事の心配が生まれ、周りにお住まいの方の暮らしを脅かします。奈良市でも、山間地など人の減った地域だけの話ではありません。多くの方が訪れるならまちでも、歴史を刻んできた古い町家が次々と壊されています。一度失われた町並みは、二度と戻りません。国も本年3月、住まいに関する国の基本計画を見直し、相続で空き家になった住宅を若い世代や子育て世帯の住まい、地域の集まる場として生かす方向を打ち出しました。今回の学生の挑戦は、この国の方針と同じ道の上にあります。
◆使える仕組みを、地域へ
空き家を生かすための仕組みも整いつつあります。市町村が地元のNPOや会社を相談役として指定できる制度があり、本年3月末で全国123の市区町村が指定していますが、奈良県内では曽爾村だけです。この相談役を置いた市町村は、国の補助を受けやすくなる仕組みにもなっています。また、相続した古い家を売る際に税を軽くする特例もあり、こちらは来年末までの期限が定められています。使える仕組みがあっても、知られていなければ意味がありません。制度を地域の現場に届けることこそ、政治の仕事だと考えます。
空き家は負担ではなく、地域の資産です。若い人の知恵と、それを受け止める地元の事業者、そして背中を押す行政。この3つがそろえば、空き家は町を元気にする力に変わります。今回のコンテストは、その手応えを確かに感じさせてくれるものでした。奈良から、新しい流れを起こしてまいります。
~スタッフ日記「自転車の青切符」~
皆さんの住んでいる地域では、自転車の行き来は頻繁でしょうか? 交通手段として車やバスが主流の地域もあれば、自転車や電車が主な地域もあります。
私が暮らしている地域は、とても自転車が多いところです。自動車と自転車、そして歩行者が同じ道路を行き来し、特にお子さんを乗せて自転車を走らせている親御さんもおられるので注意していました。
ですが今年の4月、横断歩道を渡っていた際、並走してきた自転車をよけきれず、正面衝突してしまいました。幸い、私が転倒しただけで、相手にはなにもなかったようでした。自動車との事故であれば警察に届ける意識があったのですが、その時は驚きもあり、そのままやり過ごしてしまいました。その後まもなくして知ったのが、2026年5月の道路交通法改正です。
16歳以上を対象とした自転車の「青色切符(反則金制度)」のスタートです。最初は「青切符」というどこか大らかな響きの言葉が何のことか分からなかったのですが、調べるうちに、自動車の駐車違反のように、反則金を払えば裁判にならず前科もつかない仕組みだと知りました。
対象となるのは、「ながらスマホ」、「イヤホン着用」、「並走」、「傘差し運転」など、日常でよく見かける運転です。
事故を経験した私から見ても、こうした運転は周囲の歩行者や車両だけでなく、運転している本人にとっても本当に危険だと感じます。青切符がきっかけとなり、避けられるはずの接触事故が減っていくことを願っています。(ななリターンズ)
The post 第1238 空き家は地域の負担か、資産か first appeared on 馬淵澄夫(まぶちすみお)奈良県第1区 前衆議院議員.
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