2026/5/29
福島県郡山市の磐越自動車道で、北越高校(新潟市)の男子ソフトテニス部の部員1人が死亡したマイクロバス事故は、単なる交通事故ではありません。 私は、この事故の背景に「制度の空白」と「責任の所在の曖昧さ」という構造的問題があると思っています。報道によれば、事故バスは旅客運送に必要な「緑ナンバー」ではなく、自家用車と同じ「白ナンバー」のレンタカーであり、国交省が「白バス行為」(道路運送法違反)に該当するか調査を進めています。将来ある若者の命が失われたこの悲劇を、「運転手個人の問題」として幕を引いてはなりません。
◆「白バス」行為と道路運送法の空白
問題の核心は、バスを手配した蒲原鉄道の営業担当者が「有償運送」に相当する行為を白ナンバー車で実施した可能性にあります。道路運送法は、他人の需要に応じ有償で旅客を運送する場合、原則として緑ナンバーの許可が必要と定めています。 この規定を潜脱するかたちで、学校行事の移動手段として白ナンバーのレンタカーが常態的に利用されてきた実態があるとすれば、制度の欠陥は深刻です。北陸信越運輸局が高校・レ
ンタカー会社・蒲原鉄道の三者から任意で資料提供を受けているとのことであり、事実関係の解明が急がれます。今回の事案を機に、「費用を抑えるため白ナンバーで済ませる」という慣行が全国の学校現場で横行していないか、実態調査を行うことも政府の責務です。
◆責任の所在が曖昧な「三者関係」の危うさ
今回の事故では、契約書上の借受人は北越高校でありながら、実際にバスを手配したのは蒲原鉄道の営業担当者であり、両者の主張が平行線をたどっています。学校・運行会社・レンタカー会社の三者間で責任の所在が曖昧になるこの構造は、事故発生時に誰がどの責任を負うのかを不透明にし、被害者救済をも困難にします。保険の適用範囲や緊急時の連絡体制が学校側に十分伝わっていなかった可能性も高く、制度的な手当てが不可欠です。過去の請求書に「レンタカー代」の記載があったとする報道もあり、こうした形態での移動手配が学校にとって常態化していたとすれば、問題の根は一校にとどまりません。
◆国交省・文科省の連携、そして立法措置へ
金子国交大臣は学校教育活動における移動時の安全確保について文科省と連携して検討する方針を表明しました。当然の対応ですが、省庁間の「検討」にとどまらず、国会が立法措置として制度を整備することが不可欠です。
私は中道の立場から、①部活動等の学校行事における有償輸送に関する道路運送法の適用基準の明確化、②学校がレンタカーを利用する際の契約主体・保険・安全管理責任の一元化を定めた指針の法令化、③個人による代行運転に係る新たな資格・免許要件の整備、の三点を早急に国会の議題とするよう強く求めます。
◆命を守るための制度改革を
「将来ある生徒が悲惨な事故で二度と亡くなることがないよう」という国交大臣の言葉は、政治全体の責任として受け止めなければなりません。予算不足から安全が現場任せになっている学校部活動の移動実態を直視し、規制の実効性と現場の利便性のバランスを取りながら、スピード感を持って制度改革を実現することが私たち政治家の使命です。
悲しみを繰り返さないために、今こそ国会が動かなければなりません。
~スタッフ日記「いざいざ熊野」
「修行門」を越えてからの山道は、想像以上に過酷なものでした。この日だけで、およそ2000メートルを登り、1500メートルを下る行程。大峯奥駈道の険しさを、開始早々に思い知らされることになります。足場の悪い山道をひたすら進み、気づけば会話も減っていきました。
周囲に聞こえるのは、鳥の声と、自分たちの息遣いだけです。日が暮れる直前、なんとか天川村へ滑り込むように到着しました。
空腹も限界に近く、閉店間際の定食屋へ駆け込み、ようやく温かい食事にありつけました。すると店主の方が、「泊まる場所はあるのか」と声をかけてくださり、懇意で営んでいるキャンプ場にテントを張らせてもらえることになりました。
今振り返ると、この工程が
旅の中で最も険しい一日だったように思います。
ただ、その時はそんなことを考える余裕もなく、テントに入ると泥のように眠りました。
翌朝、まだ薄暗い時間帯に太鼓の音で目が覚めました。音のする方へ向かうと、そこは「蛇之倉七尾山」という修験道場。ちょうど朝のお勤めが始まっており、成り行きでその場に加わらせてもらうことになりました。
読経と太鼓の音が山に響く、独特の空気感。その後は朝食までご一緒させていただき、天川村の人の温かさにも触れることができました。
そしてその日の深夜、天川村と深い繋がりを持つ大峰山寺の戸開式へ向かうため、再び山を登ることになります。
…第3話へ続く。
(チャーリーブラウン)
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