2026/4/17
袴田事件をはじめとする再審無罪事件が相次ぐ中、現行の再審制度が冤罪被害者の救済に十分機能していないことが改めて問われています。
政府は法制審議会の答申を踏まえ刑事訴訟法改正案提出にしてに向けて調整していますが、制度改革の「本丸」が骨抜きにされようとしていることを、国民と国会に広く訴えなければなりません。
◆政府案の二つの核心的問題点
私が考える今回の再審制度見直しにおける問題点は2つあります。
まず1つ目は、証拠開示命令の対象が限定的すぎる点です。再審制度における最大の課題は証拠開示です。
再審無罪となった事件の多くで、検察が手元に持っていた無罪を示す証拠が開示されなかったことが冤罪の根本原因となっています。
にも関わらず、今回の政府案における証拠開示命令の対象は限定的であり、「存在するはずの証拠」へのアクセスが保障されない構造になってしまいます。検察の手持ち証拠の全面的な開示義務付けこそが制度改革の核心であり、この点が十分に議論されていないことが大きな問題点です。
自民党部会における稲田朋美
議員の発言により、「抗告禁止」論議が注目を集めていますが、それは本質的論点から目を逸らすことになりかねないと思っています。
証拠開示なき再審改革は、改革の名を借りた現状維持にすぎません。
2つ目は、検察による不服申立て(抗告・特別抗告)の繰り返しです。検察官による不服申立てこそが、再審の長期化が続く再審請求審が10年・20年にわたり長期化する最大の要因です。
政府案ではこれを禁止せず、「運用上の配慮」や附帯決議による対応を落とし所としようとしている模様です。
しかし、運用への期待は制度的保障ではありません。法律の文言として抗告を制限しなければ、何も変わらないのです。
◆与党の動向と国会戦略上の留意点
現在、自民党政調において法案審査が進んでいますが、政府与党は以下のシナリオで乗り切ろうとしていると見られます。
これらは
そのものです。
国会での本格審議は6月の参議院にずれ込む見通しであり、野党にとって数少ない政策的見せ場となります。今この時点から問題の本質を発信し、議論の土俵を正しく設定しておくことが極めて重要です。
そのうえで、私たちが求めることは大きく3点です。
①.再審請求における検察手持ち証拠の全面開示義務化
…証拠開示命令の対象を抜本的に拡大すること。
②.検察官による抗告・特別抗告の法的制限
…附帯決議や運用への丸投げではなく、法律で明記すること。
③.附帯決議による「ガス抜き」を許さない国会審議
…与党が過半数割れの参院審議において実質的な条文修正を求めること。
◆実を得る議論を
冤罪は、国家が個人の人生を奪う最も深刻な人権侵害です。 そして証拠を持ちながら開示せず、抗告を繰り返して救済を遅らせることは、制度の不作為がつくり出す第二の加害にほかなりません。
不作為による無責任の連鎖をただす、この政治姿勢のもと、再審制度の真の改革を実現するために発信してまいります。
~スタッフ日記「番記者」
2024年から約2年間、国会事務所で秘書業務に携わりました。国会には多くのメディア関係の方々が出入りしていました。
私は新聞を読むことはあっても、どのように取材がなされ、記事になっていくかというプロセスは理解していませんでした。私の学生時代ですが、マスコミに就職希望の学生が一定数おり、倍率は極めて高かったと記憶しています。そんな難関をくぐり抜け、さらに研鑽を積んでいる姿にびっくりしてしまいました。
新聞記者の中でも、番記者とは特定の政治家に張り付いて日々取材する新聞記者のことです。比較的若い方で構成されており、それは、知力・忍耐力を要求されるためではないかと考えています。彼らの情報収集能力・把握能力はすさまじいものがあります。 私は日程調整を担当してお
り、党内の部会を把握していたつもりでしたが、先回りして指摘されることもありました。
不思議な光景ですが、議員会館内の廊下には立ちっぱなしで、たたずんでいる方をよく見かけました。20分 このようなやりとりがあった後、記者の実名が入った記事が速報となって出てくると感慨深いものがありました。 オールドメディアと言われながらも、取材を原点とした情報を社会に伝えていく姿に感銘を受けました。
(ななリターンズ)
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