
7月15日公開の「選挙ドットコムちゃんねる」では、選挙ドットコムとJX通信社による最新の意識調査結果を、JX通信社代表の米重克洋氏が徹底解説!国会最終盤で政局の風が吹き荒れる中、与野党の支持構造はどう変化したのか。高市内閣の支持率下落の裏にある「有権者のマインド変化」、そして「議員定数削減」や「副首都法案」といった国会で議論されている注目テーマへの世論のリアルな評価に迫ります。
【調査概要】 調査は令和8年7月11日(土)と12日(日)に実施。日本国内の18歳以上の方を調査対象とし、有効回答数は電話調査で1027件、インターネット調査で1347件を取得(いずれもJX通信社との共同実施)。各数値は小数第2位以下を四捨五入しています。
「あなたは普段、どの政党を支持していますか?」と聞いた結果が以下の図です。
全体としては「小動き(横ばい)」の傾向が続いていますが、政権与党である自民党の支持率は前月比で約2ポイント下落しました。
野党勢力でも目立った上昇は見られず、全体的に大きな変化はありません。
その中で、今回の調査では「れいわ新選組」の支持率が電話調査で急上昇する動きが見られました。この動きについて米重氏は、直前に山本太郎代表の辞任や党名変更の話題があったものの、ネット調査の支持率や参院選比例投票先では全く動いておらず、他社の同時期の世論調査でもこのような急増は見られません。世論の構造変化というよりは、「単月で見た時のノイズ(異常値)が出た可能性が高い」と分析します。
次に、「あなたは、次に行われる参議院選挙の比例代表で、どの政党に投票しようと思いますか?」と聞いた結果が以下の図です。

比例投票先でも、支持率のトレンドと同様に自民党が電話で約3ポイント、ネットでも同様に下落しており、じわじわと支持を減らしている傾向が確認できます。

自民党がダウントレンドにあるものの、野党各党がその受け皿として機能している様子は見られません。米重氏は「政権与党への期待や支持は下がっているけれども、『受け皿があんまりない』という状況が続いている」と現在の構図を解説しました。
「あなたは、高市内閣を支持しますか」と聞いた結果が以下の図です。
内閣支持率は電話調査で50.4%と、前月比で約6ポイントの急落となりました。逆に不支持率は約6ポイント上昇し、34.9%となっています。高市政権発足以降、じわじわと支持率が下がり、不支持率が上がるトレンドが鮮明になってきました。
さらに注目すべきは、支持層の内実における「地殻変動」です。内閣を「強く支持する」と答えた岩盤支持層の割合は、発足直後の約40%から下落を続け、今月は23%と、ついに4分の1を割り込みました。
以前の調査でも、支持理由が「政策への期待」から「他の人よりまし(消極的支持)」へとシフトしていることが示されていましたが、その傾向がさらに強まっています。米重氏は年齢層で見れば若い世代を中心に、「無党派層や野党支持層などで高市内閣に期待をしていたような人たちが少しずつ離反し続けている」と解説します。
今回の調査では、国会最終盤で大きな論点となった2つの法案についても、有権者の賛否を尋ねました。
「自民党と日本維新の会は、与野党の協議で結論が出ない場合、1年後に衆議院の比例代表のみ45議席を減らす定数削減法案を準備しています。野党は、与党に有利な削減案だとして法案の審議に反対しています。あなたは、この法案に賛成ですか、反対ですか?」と聞いた結果が以下の図です。
米重氏は通常の世論調査で「議員定数の削減」について尋ねると、大抵は7割近くが「賛成」と答えるのが通例ですが、今回の調査では賛成が約5割にとどまった点に着眼します。
これは設問文に「野党側の反発(与党有利な削減案であること)」という直近の政治的対立の背景を盛り込んだため、有権者がより慎重に判断した結果だと考えられます。
賛成派・反対派それぞれの主な理由は以下の通りに分かれました。

賛成理由では、「議員にかかる経費が多すぎると思うから」が電話・ネット調査で約4割、「政治家や国会に不満・不信感がある」(電話20.7%、ネット13.0%)が多く、政治のパフォーマンスと成果に対する不信感が主な動機だと考えられます。

一方の反対理由としては、「特定の政党に有利になる可能性があると思うから」が電話・ネットともに最多で4割前後、「多様な意見が国会に届きにくくなるから」が続きました。小選挙区に強い政党に有利に働くことへの懸念や、民主主義の多様性を担保すべきという懸念が伺えます。
「国会では、『副首都構想』に関する法案が議論されています。 この法案は、東京への政治・行政・経済などの一極集中を見直し、大規模災害などで東京の首都機能が十分に働かなくなった場合に備えて、東京以外の地域に首都機能を補う『副首都』を整備することを定めています。 あなたは、この法案に賛成ですか、反対ですか?」と聞いた結果が以下の図です。

こちらは賛成意見(強く賛成、どちらかと言えば賛成)が約55%と、反対(強く反対、どちらかと言えば反対)約17%を大きく上回る結果となりました。
ただし、「わからない・答えない」という回答も約3割に上っています。制度の理念自体には賛成する傾向がみられるものの、まだ国民の間で具体的な中身や何が起こるのかの理解が進みきっていない現状も示唆する結果となりました。
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