
YouTube「選挙ドットコムちゃんねる」では、毎週選挙や政治に関連する情報を発信中です。2025年4月16日に公開された動画では、ゲストにJX通信社代表の米重克洋氏をお招きし、SNSの情報の偏りについての最新の意識調査の結果を分析しました。

今回の選挙ドットコムとJX通信社の定例意識調査では、「エコーチェンバー現象」に関する調査を実施しました。
MC中山智貴「『エコーチェンバー』とは、どのような現象ですか?」
「エコーチェンバー」は、閉じた音が反響する小部屋の中で起きる現象という意味です。SNSでは、自分の趣味や思考に合う人同士のコミュニティの中で、同じような意見の人に囲まれると、違った意見や多様な意見が耳に入りづらい現象が起きやすくなります。
米重氏はエコーチェンバーのことを「自分の考えや意見がタコツボ化して、同じような意見の人たちに囲まれてしまうこと」と解説。「その手前で情報収集がタコツボ化してしまうのを『フィルターバブル』という言い方をする」と補足しました。

1つめの質問は「YouTubeやSNSで表示されるコンテンツ」についてです。
Q.あなたは、YouTubeやSNSを利用している際に、特定の政党や政治家のコンテンツのみ表示されていると感じたことはありますか?
選択肢は「感じたことがある」、「どちらとも言えない」、「感じたことはない」の3つで調査を実施しました。最も多い答えは「感じたことはない」でした。
この結果について米重氏は、ネット上で政治のコンテンツをあまり見ない人や高齢層などのYouTubeやSNSをあまり見ない人も回答者に含まれるため「感じたことがない」割合が比較的高く出たと解説しました。
一方、「感じたことがある」と自覚している人が2割前後います。
米重氏は「これはこれで結構多い数字」とコメントしました。
選挙の投票率は50〜60%くらいです。その中で政治への関心が高くネットから情報を得る2割の人が情報に偏りがあると感じているのは「決して小さい割合ではない」との考えを示しました。

2つめの質問は「YouTubeやSNSで見たいコンテンツ」についてです。
Q.あなたは、YouTubeやSNSを利用する際、自分と違う意見よりも、自分と同じ意見の動画や投稿ばかりを見たいと思いますか?
選択肢は「見たいと思う」、「どちらとも言えない」、「見たいとは思わない」の3つで調査を実施。「見たいと思う」はとても少なく、「見たいとは思わない」という人の方が多い結果でした。
米重氏はこの問いでは「情報の偏食は良くない」という社会的な規範意識がある人が「多様な意見も見たいと思っていますよ」と答えた可能性もあるため、結果を数字通りに受け取れないとの考えを示しました。
米重氏「実際の行動で見ると、自分が見たいものばかり見ている人は多いんじゃないかな」
例えば、投票については、投票に行った方がいいという社会規範があります。そのため「投票に行きますか?」という調査では「行く」と答える人が8〜9割に。しかし、実際の投票率は5割程度です。結果的に「3割ぐらいの人が嘘ついてるみたいなことはよくある」と米重氏。「いかに人間の心理を世論調査で解き明かすのが難しいかがわかる」と苦笑しました。

2つめの質問は「大手メディアの偏り」についてです。
Q.あなたは、選挙において新聞・テレビなどの大手メディアの報道が特定候補に偏っていると感じたことはありますか?
選択肢は「偏っていると感じたことがある」、「どちらとも言えない」、「偏っていると感じたことはない」の3つで調査を実施。
「偏っていると感じたことがある」が4割弱、「偏っていると感じたことはない」が2割弱の結果でした。
米重氏は、マスメディアの報道に対する不信感や偏りに対する疑いの目を持っている人たちがいることを示す結果だと指摘。これは「最近の世論を読み解く上で、キーポイントになる論点」と語りました。
心理学には「敵対的メディア認知」という言葉があります。
これは、中立に作られてる報道であっても、右に寄ってる人や左に寄ってる人から見たらどちらかに偏ってるように見えるという心理的な状態のことです。
最近、デマやフェイクニュースの拡散、フィルターバブルやエコーチェンバーの弊害として若い世代や現役世代に「敵対的メディア認知」を持っている人たちが増えてるのでは?という議論や研究が盛んに行われています。「マスメディアの報道は偏向してるよね」と二言目には話す人の根底の心理には、敵対的メディア認知が見て取れると米重氏は指摘しました。
全ての人は何かしらの偏りを持っていて、マスメディアも完全なる中立ではないかもしれません。しかし「なるべく中立公平にやるための基準や検証をしている報道機関と、それが全くないインフルエンサーの意見で「どちらの情報や意見に重きを置くかは、よく考えた方がいい」と語りました。

MC中山「SNSだけに情報を求めに行くと、自分の好きな情報だけが並んでいて、結果的に自分自身が大きく偏ってしまう可能性があるのですね。では個人としてどのような対策ができるのでしょうか?」
米重氏は、SNSは自分が欲しい情報にどんどん最適化されるアルゴリズムの働きがあることを知った上で情報で向き合うことが必要であり、情報を受け止める時には事実と意見を切り分け、整理して自分に取り込む心がけがいるとコメントしました。
今後、参院選や都議選に向けて、さまざまな情報が飛び交うことが予想されます。
偏った情報につからないような対策を自ら講じていくことが、特に大切な期間になります。
米重氏「ヘルシーな情報収集を上手くできるような心がけをみんな考えていくといいかなと思いますね」
日本の50代以上はフィルターバブル&エコーチェンバーを知らない?国際比較から読み解けるものは?
選挙ドットコムちゃんねるは毎週火曜日から日曜日に公開!
ぜひ高評価とチャンネル登録をよろしくお願いいたします!
【有権者の心に響く第一印象を。選挙ドットコムで、あなたの情報を掲載しませんか?】
選挙ドットコムの政治家情報ページには、顔写真やSNSアカウントへのリンクなどを完全無料で掲載いただけます。
有権者の皆さまにとって、こうした情報は候補者一人ひとりを知るための大切な第一歩になります。
ぜひ、あなたのページを充実させて、有権者の皆さまとの距離をぐっと縮めてみませんか?
情報掲載をご希望の際は、こちらのフォームよりお送りください。皆さまからの情報をお待ちしております!
※申請は「政治家・候補者本人」または「政治家・候補者本人から承諾を得ている方」に限ります。承諾がない場合は掲載できませんこと、予めご了承ください。
この記事をシェアする
選挙ドットコムの最新記事をお届けします