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七夕は首都決戦!どうなる都知事選?現役政治部記者コンビが立候補者の横顔を赤裸々に語る 選挙ドットコムちゃんねるまとめ

2024/6/6

選挙ドットコム編集部

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2024年5月31日に公開された動画のテーマは「七夕首都決戦!東京都知事選続々立候補」。

現役政治部記者コンビとしておなじみの朝日新聞・今野忍氏と産経新聞・水内茂幸氏が約1ヵ月ぶりに登場。5月27日に東京都知事選に出馬表明した蓮舫氏と現職の小池都知事を中心に、人となりやエピソードを紹介します!

【このトピックのポイント】

  • 蓮舫氏「小池都政をリセット」発言に水内氏が憤慨?
  • 現職が負けたことのない都知事選。小池都知事の立候補は?
  • 「現職の負けなし」「一番最後に出た候補が勝つ」都知事選の構図とは

蓮舫氏「小池都政をリセット」発言に対し、ゲストの両氏は……

蓮舫氏の出馬会見を聞いた水内氏は「話も聞かないうちにって蓮舫さんに怒られるかもしれないけど……素朴に聞いた感想ではがっかりした」と切り出します。

水内茂幸氏「裏金議員、政治とカネの自民党を絶対に許さないというなら東京都知事じゃなくて、国会でがんばればいいのに。9月の立憲民主党の代表選で代表になって、自民党を追い落とすために頑張ってればいいじゃないか。都政とどう関係あるんだろう」

水内氏は、小池都知事が自民党の支援を受け共闘しているようだから、それを負かすというロジックなのだろうが、首長として、都民の暮らしの前に出すロジックではないと憤慨します。

今野氏も、記者会見の第一声で裏金議員の指摘を行ったことに違和感があると述べます。しかも、

今野忍氏「無所属で出馬する、反自民、非小池都政の姿勢という会見場所が立憲民主党の本部。その中で無所属、無所属と言われても……」

出馬会見の翌日、共産党の小池晃さんらと会合。共産党も全力支援するという声があったことも紹介。

水内氏は、野党キャップ時代にインタビューした時、蓮舫氏が「私はバリバリ保守よ」との発言があったと暴露。「なんで共産党かよ、という素朴な疑問」とコメントします。

蓮舫氏が都知事選立候補を表明したのが5月27日。前日の目黒区の都議補選で小池都知事が応援した候補が敗れ、静岡県知事選で自民候補が敗れたことが原因と言われます。さらにさかのぼれば4月の衆院3補選で不戦敗を含め、自民党が立憲民主党の候補に全敗したことも。

しかし今野氏は、選挙直前の金曜日には、幹事長や選対委員長との調整が進んでいるという話があったらしいとの情報を明かします。

今野氏「目黒で決めたというのは決定打であって。じゃないと選挙結果が日曜日に出て、月曜に記者会見できないですよ」

水内氏「3補選の時だって、東京15区の出口調査とか見ると、無党派層で維新に行くような票が、けっこう立憲の酒井さんに流れていた部分がありますよね。無党派層を呼び込める勝算もあるのかなという感じ」

立憲民主党では、都知事選に関して情勢調査も内々に行っていた数字を踏まえ、自信を持っているという話もあるそうです。

MC伊藤由佳莉「立憲民主党では選考委員会も開いて複数の候補が挙がっていた中で蓮舫さんに決められたのは、選挙に勝てる人として選ばれたポイントがあるんですか?」

8年前の小池都知事の立候補時を始め、都知事選の度に名前が挙がる蓮舫氏。ゲストの両名は、蓮舫氏が立憲民主党の切り札であり、キラーコンテンツだと口をそろえます。

水内氏「確実に勝てそうな時を狙ってきているのかな」

今野氏は、次回の衆議院議員選挙から、東京都の選挙区が増えることを指摘。(23区で4増市町村で1増)仮に都知事選で蓮舫氏が敗れたとしても、くら替えで衆院選に出馬できるという保険があるとコメントします。

今野氏「でも、記者会見では自民党の批判に終始し、公約は『今度考えます』でまったく出てこなかった。水内さんがっかりしたのはそれは確かにその通り」

水内氏は待機児童対策や学校給食無償化など、「7つのゼロ」に代表される小池都政の成果にも着目します。

水内氏「蓮舫さんのXでは『いい政策は引き継ぐ』という発言がありながら、ちょっとレッテル貼りしすぎている部分もあるのではないか」

今野氏「東京都は財政があるからできるというところもあるんだけど」

MC伊藤「蓮舫さんというと、追及する場面が印象深いのですが、取材では」

蓮舫氏と直接やり取りをする機会がある水内氏は、「蓮舫さんにショートメールを打つとすぐ帰ってくるのよ」と、蓮舫氏の少し違う側面を紹介します。

今野氏「野党の論客だからこそ、舌鋒鋭いところがどうしても切り取られちゃうからね」

今野氏は、蓮舫氏が国籍問題などに対しても、自民党の議員ともコミュニケーションを取って活動しているという姿を紹介しました。

小池さんはいつ立候補を表明する?自民党との付き合い方は

対して、受けて立つ小池知事。立候補表明を噂された5月29日開催の東京都議会定例会では、立候補を明言しませんでした。後からの立候補が有利といわれる都知事選。小池都知事にはどういう戦略が想定されるでしょう。

水内氏は「蓮舫氏の出馬を見て、立て直そうという気持ちがあるのでは」と推察します。

ゲストの両名は、小池氏と自民党の距離感の難しさを指摘します。

今野氏「裏金問題や不記載の問題で自民党が叩かれ、やる選挙、連戦連敗ですから。岸田総理の地元、広島県府中町長選挙でも自民党推薦候補(川上氏:自民、公明、連合広島、前町長が推薦)が負けてましたからね」

水内氏は、自民党の組織票と、都議会では国政以上に自民党に協力する公明党の組織票にはメリットがあると指摘します。

水内氏「自民党にステルスで応援してもらう環境をどう作るか」

今野氏「都知事選は現職が負けたことがないんですよ、一度たりとも」

MC伊藤「小池知事にとって負けられない戦いと」

ここで水内氏が若手記者だった頃の、小池氏と自民党本部で遭遇したエピソードを語り始めます。

水内氏「あ、小池さんだーって思って、水内です、よろしくお願いしますって僕、駆け寄って、名刺を渡したんですよ。そしたら小池さん、ちらっと見た後に名刺を受け取ってもらえなくて」

水内氏「もう一度お願いしますって言ったら小池さん、『お腹空いた』って大声で、立ち去られたっていう。俺ね、そんな対応されたの初めて。なんて人だって」

今野氏「僕も割とぺーぺーの頃、会館の部屋入っていったら、小池さんが書いた本に、頼んでないのに直筆のサインまでしてくれて。僕わりと心証いいですよ」

政治的なセンスでは小池さんの右に出る者はいないと言われる小池氏。自民党とはどう距離を取っていくのでしょう。

自民党との向き合い方が注目されますが、自民党都連の会長は……

今野氏「自民党の都連会長は萩生田さんですからね、よりによってザ・裏金。3位でしたっけ。2700万円。この人と握手して頑張りますってのはなかなかキツいと思いますよね、この時勢」

萩生田光一氏は、八王子市長選で小池氏とかなり濃密に話していたと報じられています。不記載の問題で処分を受けても、都連会長を継続するのは、小池都知事との窓口として代えがたいからと推察します。

国政と違い、地方では都議会と向き合わなければなりませんが、都議会は都ファ・自公で8割くらい議席があります。蓮舫氏にも、自民党との向き合い方が試されるとお二方は予想します。

「後出しじゃんけんが勝ってきた」2024都知事選の構図は?

今回の都知事選は、早くも小池さんvs蓮舫さんの構図が固まってきたように見えるとも言われますが、ゲストの両名は首を振ります。

今野氏「まだわからないですよ。まったく違う第3者が出てくるかもしれない。前に舛添さんとか鳩山邦夫さんとか出てきた時、最後に石原慎太郎さんがばーんって来たんですよね。あれが元祖後出しじゃんけんで圧勝をかっさらっちゃって。ああいうこともあるかもしれない」

水内氏は、産経新聞の分析記事を紹介します。

水内氏「過去5回の都知事選で勝った人がどのくらい前に出馬表明をしてたかっていうと、平均で11日くらいだった。まだ時間的にはあるかなって」

収録時点での、蓮舫氏以外の立候補者は次の通りです。

  • 石丸伸二:安芸高田市長
  • 田母神俊雄:元航空幕僚長
  • 桜井誠:日本第一党・党首
  • 清水国明:タレント
  • NHKから国民を守る党は15人公認 など

この中でゲストの両名が気になるのは、やはり石丸氏。補選の特番で同席した後、夜中に飲みに行ったのだそうです。好青年だと高評価ですが……

今野氏「ぼそっと、『やっぱ東京は刺激が多いですね』って(笑)。思えばあの時、あいつは(出馬を)決めてたんだろうなあって思うと」

水内氏「そう言ってて、都知事選ってのが」

今野氏「スケール違うよね。家族旅行か転職活動かと思ったら都知事選かよって」

田母神俊雄氏や桜井誠氏は、過去の東京都知事選にも立候補経験があり、特定の層の支持を受けています。

今野氏「首都決戦だから、いろんな人が出ておもしろいよね」

水内氏「都知事選、こうじゃなきゃって気がしますよね」

今野氏「衆院の解散総選挙と同時に……できるわけないか、きっしーに今。前は『七夕ダブル選』の可能性があったんですよ。でもごめんなさい、今の状態はねえや」

告示まで1か月を切った東京都知事選にご注目ください!

水内氏がインタビュアーを務めた『一片冰心 谷垣禎一回顧録』が5月29日に発売されました。2009年、自民党が政権を失い野党総裁となった谷垣氏は、3年3か月で政権を取り戻すまで、党の立て直しに努めました。

当時の話はもちろん、今の政治状況や文化論、宏池会の流れをくむ岸田総理についても辛口のエールを送っていただき、水内氏曰く「読みごたえのある本」に仕上がったとのことです。

あわせて、野党時代に谷垣氏を幹事長や副総裁として支えた大島理森・元衆院議長や、次世代のホープとして注目される小林鷹之・元経済安全保障担当相との対談も収録。ぜひお読みください!

動画本編はこちら!

都知事選まで1ヵ月。政治部現役記者が裏側や候補者エピソードを紹介!

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2023年に年間1億PVを突破した国内最大級の政治・選挙ポータルサイト「選挙ドットコム」を運営しています。元地方議員、元選挙プランナー、大手メディアのニュースサイト制作・編集、地方選挙に関する専門紙記者など様々な経験を持つ『選挙好き』な変わった人々が、『選挙をもっとオモシロク』を合言葉に、選挙や政治家に関連するニュース、コラム、インタビューなど、様々なコンテンツを発信していきます。

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