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政治記者が野党の相関図を図解!見えてくる問題とは?選挙ドットコムちゃんねるまとめ

2024/2/1

選挙ドットコム編集部

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2024年1月31日に公開された動画のテーマは……「野党の相関図、まとめてみました」

ゲストに朝日新聞政治部記者の今野忍氏をお招きし、野党の最近の動きや相関図、共闘の可能性について語っていただきました。

野党の共闘、どこが問題?

【このトピックのポイント】
・分断された野党、2015年以降の流れを振り返る
・たった1枚でわかる、野党の相関図
・低い内閣支持率、それでも勝ててしまう与党の現状を変えるには

最近、野党の動きが活発です。

・日本共産党で23年ぶりに委員長交代。女性初の委員長に就任したのは田村智子氏
・立憲民主党で辻元清美氏が代表代行に就任
・​​日本維新の会と教育無償化を実現する会​​が統一会派を結成

ますます関係性がごちゃごちゃし、わかりづらくなってきた野党の関係を、今野記者に整理していただきました。

2015年以降、野党再編の主な流れ

おおまかには、民主党の流れを汲む勢力と、いわゆる「第三極」と呼ばれる維新の党や希望の党が「くっついては離れ」という流れになっています。

2009年、鳩山由紀夫総理のもと政権交代の時には衆議院で308議席を獲得していた民主党。3年3か月を経て下野することとなった2012年衆院選では、わずか57議席にまで激減しました。

今野忍氏「恐ろしいですね、小選挙区で」

3年3か月の民主党政権では、子ども手当などのマニフェストが守られなかったことによる混乱のほか、東日本大震災への対応やその後の原発対応を迫られる中、橋下徹氏らによる維新の党、小沢一郎氏の分裂といったできごとがありました。

その維新の党は2015年、大阪組と非大阪組に分裂しました。江田憲司氏ら旧民主党系が民進党へ、大阪組はおおさか維新の会を立ち上げます。のちの日本維新の会です。

民主党と維新の会が一緒になった民進党は、蓮舫氏が代表に。しかし、国籍のことで批判を受け前原氏に代表交代したところで、希望の党が誕生しました。さらに、支援勢力で立憲民主党(昔の総評:公務員労働組合)と国民民主党(同盟:旧民社党系、自動車などの民間の労働組合)で分裂しました。

結党後わずか7か月で解散した「希望の党騒動」を経た後、国民民主党の半数以上が立憲民主党に合流したものの、玉木氏を中心とした20数名が残留。小さな国民民主党の中でも、さらに自民党に近づくことで政策を実現させたい玉木氏と、非自民・非共産で野党の共闘を掲げる前原氏との主導権争いがあり、現在に至ります。

今野忍氏「集合・離散を繰り返す野党。細かくなったような、先が見えないなという状況」

ということで、現在の野党の相関図をまとめました

そんな流れの中で、今野氏がまとめた主要な野党の相関図が紹介されました。

今野氏「簡単に言っちゃえば、どこも仲良くない」

仲の良いところがどこにもない相関図。MC陣は、まず図の中央にある立憲民主党に注目します。

「ミッション内閣を作ろう」と野党の結集を呼びかける立憲民主党・泉代表ですが……。

今野氏「なんでミッション内閣かというと、野党が割れたまま選挙をすると、(小選挙区だから)負けるんですよね。千葉5区補選を見てもらえばわかりやすい」

千葉5区補選では、自民党と公明党が1人の候補者を出しました。自民の票に公明党・創価学会の票が加わるのに対し、野党はそれぞれで候補者を出し、票が割れました。

2021年の衆院選では、立憲・共産・国民・れいわ・社民の野党5党が共闘し、289選挙区のうち、213選挙区で一本化できました。しかし、結果は59勝と惨敗。一本化しても勝てませんでしたが、「ばらばらにしたらもっと勝てなかったかもしれないし」というのが今野氏の見立てです。

一本化したことで、麻生氏に「立憲共産党」などと言われる問題もありました。また、共産党は選挙だけでなく、閣外でも協力をし、野党で連合政府の樹立を呼びかけています。

対する「ミッション内閣」というのは、「要するに維新と国民民主に向けて呼びかけている」ものだ、と今野氏は解説します。

憲法改正は脇に置き、立憲・泉氏が共闘を呼びかける政策課題はこの2つになります。

・ガソリンの値下げに関するトリガー条項
・教育の無償化

しかし、泉氏の呼びかけに対して「ゼロ回答」の両党。

まず維新馬場代表は、立憲とは選挙協力をしない、立憲を潰してから自民と戦うというスタンスを明らかにしています。国民民主の玉木氏も、まず憲法や安全保障の一致が必要だという考えを示し、泉氏と逆の立場を取ります。

他方、共産党は、憲法改正を唱える自民・公明・維新・国民民主を「悪政4党」と名指しし、維新と国民民主へ厳しい態度を取りながら、立憲民主へは「抱きつき」を示すという状況です。

MC伊藤由佳莉「実際、選挙の時に考えられる枠組みというと」

今野氏は、立憲と共産がある程度選挙協力できるかどうかと予測します。

ただし、選挙協力によって小選挙区の候補を降ろすことになる共産党にとってはうまみがないのも事実です。小選挙区に自党の候補を立てることでポスター貼りなどの活動ができるので、小選挙区の活動が少なくなると、比例票も獲得できなくなってしまうのです。

MC伊藤「共産党は地べた(小選挙区)で活動したいということですね」

そして、国民民主は自民党に接近しつつありますが、自民党のとある幹部からはこんなコメントもあったとか……

MC伊藤「両想いになれるとしたらここ(自民党と国民民主党)だと思ったんですが……」

国民民主党から分裂した教育無償化を実現する会は、日本維新の会と統一会派を結成しました。やがて合流する可能性が高いと今野氏は予想します。

国民民主党は成り立ちから鑑みて、立憲と合流するのは難しいと思われます。維新と立憲の第1野党の争いが今後どうなるか、野党が力を持ったところで自民と渡り合っていけるかは……。

岸田政権の低い支持率でも、勝ててしまいかねない与党 現状を変えるのは?

今野氏は、自民党が獲得する票数が有権者数の4分の1で、その獲得数で、3分の2の国会議席が獲得できてしまうと指摘します。

民意が自民を支持していなかったとしても、現状のように野党が分断されていては、現在の選挙制度では自民党が選挙に勝ててしまうのです。

今野氏「支持率20%の岸田さんが選挙をやったら、普通に考えたら惨敗するんじゃないかと思うけど、実はそうでもなくて。野党はどれもつながってないじゃないですか。」

新党設立の動きはどうなっているでしょう。

今野氏は、7月に都知事選がある小池百合子氏を挙げたものの、希望の党での一件があったためか「新党の話はなかなか出てこない」と指摘します。

MC伊藤「最後に、今野さんが注目する関係軸はどこですか?」

今野氏は立憲と国民民主の軸に注目します。

今野氏「万が一共闘すると一気に景色が変わりますよね。情勢を変えますよ。右で憲法改正だし、立憲だったらリベラルだし」

選挙協力だけでもしっかりして、終わったら連立政権くらいは考えてもいいよとなれば、一気に変わるだろうと予測しつつ、歴史を振り返るとどんな連立があっても不思議ではないと期待します。

野党も大事です。ぜひご注目ください!

動画本編はこちら!

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2023年に年間1億PVを突破した国内最大級の政治・選挙ポータルサイト「選挙ドットコム」を運営しています。元地方議員、元選挙プランナー、大手メディアのニュースサイト制作・編集、地方選挙に関する専門紙記者など様々な経験を持つ『選挙好き』な変わった人々が、『選挙をもっとオモシロク』を合言葉に、選挙や政治家に関連するニュース、コラム、インタビューなど、様々なコンテンツを発信していきます。

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