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埼玉県民の皆様へのメッセージ【後編】補正予算と新型コロナウイルス感染症に関する経済支援(大野元裕・埼玉県知事ブログ)

2020/5/8

選挙ドットコム編集部

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埼玉県知事の大野元裕氏が、自身のブログで埼玉県の新型コロナウイルス感染症に関する経済支援などの取り組みを紹介しています。

大野氏のブログ全文は以下の通り。

埼玉県民の皆様へのメッセージ【後編】補正予算と新型コロナウイルス感染症に関する経済支援

埼玉県知事の大野元裕です。

ゴールデンウィークも終盤に差し掛かりました。このゴールデンウィークは首都圏1都3県で外出の自粛をお願いする「いのちを守るステイホーム週間」と定めています。最後の1日となりましたが、ご自身と大切なご家族、愛する人を守るために外出の自粛をお願いいたします。

新型コロナウイルス緊急対応策(第1弾〜第3弾)

さて、埼玉県では新型コロナウイルス感染症の影響で経済活動が大きな危機に瀕しています。それを打開するために埼玉県では、第4弾目の経済対策のための補正予算を発表いたしました。

これまでには計3弾の経済対策を実行してまいりました。第1弾目は経済規模で言えば8千万円、そして第2弾目が4億5千万円、そして第3弾目が30億5千万円です。これまでの補正予算では、医療体制の整備や制度融資の拡充、そして新型コロナウイルス感染症の影響が大きい業種に対する支援を行ってまいりました。

第3次補正予算(4段目の経済対策)

そして、4月30日に埼玉県議会では第4弾目となる経済対策の510億円規模の第3次補正予算を可決いただきました。この補正予算は大きく分けて2つの柱で成り立っています。

1つ目は新型コロナウイルス感染症対策や医療現場対策の充実です。

例えば療養をいただくホテルの借り上げや、防護・マスクといった医療関係者に対する感染防止のための用具の配布、 PCR 検査センターの設立などです。PCR検査はこれまで保健所か病院を通して行われてきました。PCR検査センターの設立によって、PCR検査を郡市の医師会によって運営をしていただくことが可能になります。

2つ目は経済対策です。埼玉県の経済界からは、悲鳴とも言うべき声が私の所にも寄せられています。経済界からの「経済支援をとにかく一刻でも早く行ってほしい。そして少しでも良いから資金が欲しい。」といったお声に応えて、第3次補正予算では制度融資と給付金の大きく2つの経済対策を設けました。

なお、この第3次補正予算は埼玉県の補正予算としては、歴史上最大規模の補正予算となります。

中小企業・個人事業主等への支援

経済対策の概要をご説明いたします。埼玉県は第3弾目の経済対策では関東圏でも最も低利で、しかも借りやすい3つの制度融資を用意いたしました。

しかし、実際にご利用いただいた方から「制度融資の認定にすごく時間がかかる」といったお声が寄せられました。実際に調べてみると、認定に最大で1週間を要する市町村がありました。そこで各市町村にお願いを行ってご協力をいただき、現在では最大でも2日で認定される状態になりました。

埼玉県では国が設けた無利子の融資、返済の猶予期間が3年から5年に延び経営安定資金・経営あんしん基金などの3つの制度融資を用意をさせていただきました。制度融資の総額は3600億円から8000億円へと拡充をさせていただきました。

埼玉県では、経済を3つのフェーズでは考えています。1つ目はこういった制度融資を活用して運転資金を確保し、企業を存続させていただくこと。2つ目は雇用です。人を切ってしまうとなかなか経済活動の再開は難しいです。雇用を雇用調整金やあるいは様々な支援の拡充によって維持していただくこと。3つめは新型コロナウイルス感染症の影響が少なくなった時にスタートアップができることです。埼玉県では、こうしたフェーズを応援できるように補正予算を組みました。

埼玉県の中小企業・個人事業主支援金の特徴

経済対策についてもう少し詳しく説明いたします。まずは、中小企業・個人事業主に対する支援金についてです。新型コロナウイルス感染症の様々な悪影響があらゆる業界に及んでいます。 特に中小企業主や個人事業主の方への影響は大きいです。また、埼玉県内の企業は約99.8%が中小企業です。中小企業を守ることが埼玉県の経済を守ることを意味しています。

だからこそ我々は可能な限り「幅広く弾力的な支援金」を準備いたしました。休業のお願いする以上、それに対する保証が必要です。この休業措置は政府が決めた法律や政令に基づいて行われたものであって、本来的に保証は政府が行うべきだと我々は考えています。しかしそういった法律議論をしている間に、多くの中小企業が潰れてしまいます。埼玉県では、法律議論を差し置いてでも経済対策を行うことが必要だと考えました。

埼玉県の「中小企業・個人事業主支援金」は支援額のベースが20万円です。そして、複数の事業所がある方には、さらに10万円を配布いたします。

この支援金が他の都道府県と大きく異なる点は「幅広く弾力性に富んだこと」です。具体的にお伝えすると、まず支援対象の業種や休業理由を問いません。

自粛をお願いしていない事業者もこの支援金の対象となります。それだけではありません。身の回りの環境によって休業せざるを得ない事業者の方もいます。他にも、お店を開けたのに1円も売り上げがなかった事業者の方もいらっしゃることでしょう。こうした休業に協力していただいた事業者の方、休業せざるを得なかった方、1円の売り上げがなかった方も支援金の対象となります。

申請方法も対面でやると新型コロナウイルス感染症の感染拡大が懸念されます。ですので原則、電子申請で、しかもなるべく簡単にします。

例えば休業したことを証明するめんどくさい資料、あるいは書面は要りません。インターネットに掲載した休業のお知らせのスクショで問題ありません。あるいは、お店の前に張り出した張り紙の写真でも結構です。

休業のカウント方法も柔軟性を持たせました。

この休業等に伴う支援金の制度を発表したのは4月17日です。発表日より前には、労働法に従って皆さんは7日間の内で最低1日は休んでます。だから17日より前は2日間休んだと自動的にカウントさせていただきます。

あるいは店舗販売からデリバリー変えなければならなかった飲食店の方々は、そのデリバリー営業の日は0.5日休んだというカウントにさせていただきます。

そして支援金の申請には、他の都道府県では月の8割以上の休業、つまり25日以上の休業を必要としているところがありますが、埼玉県では7割(20日)とさせていただきます。

さらに他の都道府県では、こうした支援策を発表した翌日から21日連続で休業しなければ給付金を受け取れないところもあります。しかし、埼玉県では支援策を発表した4月17日から遡って4月8日を基準日として、そこから5月6日の間で休業日をカウントします。

あるいは50%以上売り上げが減らないと支援金を受け取れない都道府県がありますが、埼玉県ではそういった条件を設けません。

苦しい思いをなさっている中小企業・個人事業主に一刻も早く支援金をお届けることが目標だと考えてください。

テレワーク導入への独自の支援

そしてもう一つ。事業所のよっては「テレワーク・在宅勤務をしたいけれども、なかなか導入ができない」という所もあると思います。

テレワークのソフト面については、埼玉県では NTTドコモさんにご協力をいただいております。あるいは通信環境については政府の補助があります。

ただし、通信費やパソコンなどのハードウェアについては、実は誰も補助してくれません。そこで埼玉県では、テレワークの導入方法のご指導とともに、通信費やパソコン等の端末機器の導入などの支援も行います。

埼玉県業種別組合応援金

また業種別組合によっては、本当に大きな影響を受けている組合があります。しかし、工夫次第では収入が上がる業種別組合もあると思います。そうした業種別組合に対して、1団体あたり最大500万円の「埼玉県業種別組合応援金」を支給いたします。優れた取り組みを埼玉県は最大限応援をさせていただきます。

また、新型コロナウイルス感染症を悪用するような商売を埼玉県では厳しく取り締まっていきます。「新型コロナウイルス感染症を何とかしたい」と思って様々なサービスを提供なさっている方々がいらっしゃいます。しかし、反対にこの状況を悪用している者もいます。

買占め・価格上昇の監視

埼玉県では、緊急事態宣言が出た直後から市場のモニタリングを行っています。埼玉県民の皆様から専用の窓口に通報をしていただいた情報を基に調査をした結果、マスクを不当な価格で販売している所が6件もありました。これらの所には警告を行い、この高い価格での販売を止めていただきました。これからも厳しく不当な取引については監視を続けてまいります。

ゴールデンウィーク中の電話相談窓口

ゴールデンウィークも終盤となりました。このゴールデンウィークは、埼玉県庁の職員が県民の皆様からのご相談やご意見を電話の向こうで待ってます。

例えば県民サポートセンターでは、感染症にかかったのではないか、発熱が続いているが医者に行った方が良いか、こういったご相談も受け付けています。心配に思う方は画像の電話番号までご連絡ください。24時間対応で受け付けています。

あるいは、先ほどの中小企業や個人事業主に対する支援についてのお問い合わせも受け付けております。

是非、埼玉県民で一丸となって、この新型コロナウイルス感染症対策を進め、ウイルスを封じ込め、皆様の命とご家族、愛する方の命を守っていきましょう。 

 

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2023年に年間1億PVを突破した国内最大級の政治・選挙ポータルサイト「選挙ドットコム」を運営しています。元地方議員、元選挙プランナー、大手メディアのニュースサイト制作・編集、地方選挙に関する専門紙記者など様々な経験を持つ『選挙好き』な変わった人々が、『選挙をもっとオモシロク』を合言葉に、選挙や政治家に関連するニュース、コラム、インタビューなど、様々なコンテンツを発信していきます。

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