熊本市議会は本日26日の本会議において、熊本市議の北口和皇(きたぐち かずこ)氏に対し、議員資格はないとする議案の採決を行い、全会一致で可決しました。この結果、北口氏は熊本市議を失職しました。
熊本市議会は、北口氏が組合長をしていた市漁業協同組合に熊本市から多額の業務が委託されていたことを問題視し、これが地方自治法で禁止されている行政に影響力のある議員の兼業を禁止し、議会運営の公平性を確保する規定に抵触すると判断し、今回の議案の採決に至りました。
北口和皇氏は1958年4月11日、熊本県生まれで現在59歳です。必由館高等学校を卒業し、1991年の熊本市議会議員選挙で初当選します。その後、1995年・1999年・2003年・2007年・2011年・2015年と、これまで7回連続で当選を果たしています。直近の2015年の熊本市議会議員選挙では、定数11議席に16人が立候補し、北口氏は10番目の得票数となる3,606票を得て当選しました。
失職前は、総合的都市活性化に関する特別委員会委員、熊本市議会決算特別委員会委員、スポーツ振興特別委員会委員、熊本市議会教育市民委員会委員などに就いていました。
2015年3月、熊本市食肉センター廃止に関する調印式で、関係者の1人が欠席したことに腹を立て、大声を出して調印式を中止させた「業務妨害」により、11月27日に熊本市議会は、北口和皇氏に対し辞職勧告決議を全会一致で可決しました。
また、2016年12月5日、熊本市議会は市に不当な要求を繰り返し「業務妨害」をしたとして、2回目の辞職勧告決議を全会一致で可決するなど、職員に対するパワハラ行為も問題視されていました。
北口氏への辞職勧告はこれまで3度に及び、勧告に応じず市会議員の活動を継続していましたが、本日の本会議で失職しました。
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