民進党の新たな代表を決める代表選は8月21日に告示され、前原誠司氏と枝野幸男氏の2名が立候補しました。投開票は明日の9月1日行われる臨時党大会で実施されます。
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今回は蓮舫前代表の辞任に伴う代表選となりました。蓮舫氏は「いったん身を引き、新たな執行部に強い党を作ってもらうことが最善策と考えた」「自分自身を見つめ直す必要があると感じた」と辞任の理由を述べました。
各党によって代表選の有権者の定義は異なりますが、民進党の場合、代表選に投票できるのは民進党に所属している議員・党員・サポーター(ただし日本国籍を有する者)です。
◯国会議員・地方議員・党員&サポーターがそれぞれポイントを持っている
◯1回戦で過半数のポイントを集めた候補者がいる場合はその候補者が当選
◯最多ポイント獲得者が過半数のポイントを集めていない場合は、国会議員の投票による決勝戦が行われる
という仕組みで投票が行われ、前回は蓮舫氏が代表に選ばれました。
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前原氏は京都市左京区出身、現在55歳です。京都大学法学部卒業後、財団法人松下政経塾に第8期生として入塾、政治家の道を志しました。1991年、京都府議選の左京区選出から立候補し、28歳で初当選を果たしました。1993年には衆院選に旧京都1区から立候補し初当選、その後も8期連続で当選を果たしています(2000年から京都2区選出)。
党内では代表を務めた経験もあり、民主党政権においては内閣府特命担当大臣 防災担当、国土交通大臣、内閣府特命担当大臣 沖縄及び北方対策担当 観光立国・海洋政策・宇宙開発担当、外務大臣、などを歴任しました。
今回の代表選にあたり、野党4党の選挙協力については「政策が違う4党が協力し合うのは違和感があるが、合意事項は4党が協力して取り組んでいる。その重みはしっかりと受け止めた上で見直したい」と述べています。また、安倍政権打倒について「地域性を考慮して政権交代を実現する方法を大所高所に立ち考える」としました。憲法改正については「議論を行っていく」としながらも、5月3日の安倍首相による改憲日程は「早急・拙速な話だ」と批判しています。
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枝野幸男氏は栃木県宇都宮市出身、1964年5月31日生まれで現在53歳です。宇都宮市立峰小学校、宇都宮市立陽東中学校、栃木県立宇都宮高等学校、東北大学法学部を卒業後、24歳で司法試験に合格し弁護士となりました。
政治家としての道を歩み始めたのは、1993年の日本新党の候補者公募に合格したことがきっかけでした。旧埼玉5区から衆院選に立候補、29歳で初当選を果たしました。1995年から薬害エイズ問題の真相究明・責任追及の一員となり、翌96年には被害者への謝罪・和解の実現のため菅直人厚生大臣(当時)の支えとして働きました。
枝野氏の姿がメディアに最も登場したのは2011年の東日本大震災時の対応ではないでしょうか。当時、最年少で内閣官房長官を務め、東京電力福島第一原発事故の対応に当たりました。
今回の代表選では「一刻も早い原発ゼロを目指す」と主張。自民党とは明確な違いを持つ方針を打ち出しました。また、憲法9条改憲は「安保法制で憲法違反部分を消さなければ議論の余地なし」と否定的な立場を取っています。沖縄県の辺野古新基地建設には「県民の声を無視した強引なやり方だ」と批判し、止めるべきだと主張しました。
今回の代表選における争点は安倍政権が目指す憲法改正への対応、次期衆院選に向けた野党共闘などが挙げられます。前原氏・枝野氏には野党共闘に対する温度差があり、また憲法改正に対する姿勢の違いが票の分かれ目と考えられます。
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