小池百合子東京都知事が政治塾を開講することが発表されました。その名も「希望の塾」。既にホームページが開設され、10月30日の開塾式に向けて受講生の募集が行われています。
本日都議会で初めての所信表明。 都政に対する基本的姿勢を述べました。 来週各党、会派からの代表質問。さて、「政治の学び舎」の受付を開始。かねてより述べていました『希望の塾』 https://t.co/FjwxcuJ2Jh です。 志の高い老若男女の皆様のご参加をお待ちします。
— 小池百合子 (@ecoyuri) 2016年9月28日
小池氏が目指す東京大改革を目指して都政や基礎知識を専門家から学び、政策の提言ができる人材を育成するとのことです。
政治塾とは、「政治家の養成を目的とする私塾(コトバンクより引用)」です。
政治家になるために必要な知識を得て、経験を積み、政治家になる素養を育む「政治家の学校」であると言えるでしょう。
講義内容にはトップに立つ人物(「希望の塾」なら小池百合子氏)の思想・理念が反映されており、各政治塾のトップによる入塾課題の審査や面接等を経て入塾者が決定します。
「希望の塾」ホームページのトップには「東京大改革を目指して、都政を学ぶ。」とありますが、実際に行われる講義はどのような内容なのでしょうか?
ホームページによると、講義内容は大きく分けて以下の二本立てとなります。
・「都政改革」に関する具体的テーマについて
・「基礎学習」として地方自治制度、財政・税、待機児童、福祉・医療、議会・選挙制度
半分を都政改革についてが占めるということで、ターゲットは東京都議を目指す人のように見えます。
現在の都議会には敵も多い小池氏ですが、「希望の塾」を通して力をつけた味方を増やし、改革を進めていくねらいがあるのでしょうか。
「希望の塾」の開講期間は10月30日~翌年3月までとなっており、2017年7月に予定されている次回の都議選立候補予定者にぴったりな時期になっています。
応募資格は非常にシンプルで、18歳以上の日本国籍保有者であり、「希望の塾」の理念に賛同している人であること。この条件を満たしていれば、他の政党に所属していてもOKです(ただし事前の申告が必要となります)。
受講費についても小池氏らしく女性に配慮した割引が設けられています。
一般男性:5万円
女性応援特別価格:4万円
学生応援特別価格:3万円(※25歳以下)
入塾にはホームページから、または郵送で入塾課題に回答することが必要です。〆切は10月20日!興味のある方はお早めに。
【入塾課題】
1. 志望動機(400文字程度)
2. あなたが考える「都政改革に必要なこと」(800文字程度)
政治塾と聞いて多くの人が思い浮かべるのは松下政経塾ではないでしょうか。松下政経塾は故・松下幸之助氏が設立した政治塾で、当選回数10回を誇る逢坂一郎議員(自民党)、首相経験者でもある野田佳彦議員(民進党)らを輩出した政治塾です。
ただ、松下政経塾は塾生が寮生活をし、お金をもらいながら4年間勉強をする場所。満22歳~満35歳という年齢制限もあるほか、兼職は禁止されており、学生や普段政治活動をしている人が参加できるものではありません。“ガチ”の政治塾であると言えるでしょう。
小池氏の「希望の塾」は、政党や学校に籍を起き、日頃の活動をいつも通りに行いながら参加できるスタイルの政治塾となります。小池氏の既成の都政を壊し改革する理念に共感した人の政治参加を促せるよう、わざと低いハードルにしたのでしょうか?
小池氏以外にも政治塾を開講した政治家は多数います。
被選挙権を持つ25歳以上の人であれば国籍は問わないという点が特徴的です(現役国会議員は除く)。第一期生には定員400名程度のところ3300名以上からの応募があり、選考を経て888名が第一期生となりました。
入塾課題の論文のテーマは「日本に於ける政治・行政の課題と、それに対する自らの解決案」又は「あなたが考える地方(地域)再生策」について(6000字以内)。「希望の塾」と比較するとハードルが高いですね…
参加受講料:12万円/年
塾長は滋賀県の知事を務めていた嘉田氏ですが、小池氏が都政を大きく打ち出したのとは異なり、地域に限らず地方政治への参画を促す講義内容が充実した政治塾です。小池氏の「希望の塾」と同じく学割が用意されており、若者も参加しやすいカリキュラムとなっています。特別顧問はジャーナリストの田原総一朗氏。ただし、授業のカリキュラムを見ると、平成26年までの更新しかありません。現在は塾生の募集も行われていないようです。
参加受講料:45,000円/年(学生は半額)
小沢一郎政治塾(小沢一郎衆議院議員)
生活の党と山本太郎となかまたちの小沢一郎氏が開講する小沢一郎政治塾はなんと17期目。松下政経塾とならぶ政治塾となっています。定員は30名と少なく、少数精鋭の政治家候補・各界のリーダー候補が育成される模様。前期・後期に分かれており、前期の受講生の中から進級審査に合格できた人のみが後期に進級できる仕組みになっています。また、費用は「実費」となっており、他の政治塾と比べて安い点がポイントです。
参加受講料:集中講義2回分の研修実費/年
他にも、民進党の代表選に名前が上がっていた長島昭久衆議院議員も過去に政治塾を開いていたようです。
小池氏にとって初めての政治塾開講となる「希望の塾」。東京都知事選、そして都知事になってからも小池氏が訴える東京都政の大改革に賛同し、都政を変えてみたいと思う方は是非応募してみましょう!
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