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次の総理はダレだ!?本日決定!民進党は躍進か凋落か。

2016/9/15

選挙ドットコム編集部

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いよいよ本日15日、民進党の次の代表が決まります。今回の選挙は、蓮舫氏と前原誠司氏と玉木雄一郎氏の3者の間で戦いが繰り広げられています。
蓮舫氏は民主党政権時代に行政の「仕分け」で有名になり参議院東京選挙区ではトップ当選を果たした人物で、前原氏は過去に民主党の代表も務めた人物です。いずれも民進党の顔と言って良いでしょう。そして玉木氏は、政権交代ブームに沸いた2009年衆議院総選挙で民主党から出馬して初当選した若手ですが、自民党が政権交代を果たした2012年総選挙でも選挙区で勝利した元財務官僚の実力派です。

毎日新聞などの事前調査によれば、国会議員の約半数を支持を得ている蓮舫氏の代表就任が先行のようです。
日本と台湾の「二重国籍問題」が新聞やテレビなどでも大きく取り上げられており、その点がどのように影響するかも見どころです。
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対立の原点は、様々な政党が合流したという点

民進党代表選挙と切っても切れないのが、民進党のルーツで、今回の代表選にも大きな影響をもたらしています。
民進党の母体は、1996年に結成された民主党と、2014年に結党された維新の党の2つです。民主党は新党さきがけや新進党、維新の党は結いの党などが合流して作られているため、現在の民進党には様々な政党にルーツを持つ政治家が集まっています。そのため、リベラルから保守まで、財政支出の拡大論者から削減論者までを抱えています。
今回の代表選では野党共闘や憲法改正への賛否という点に関して、各候補者がどのように党を集約するかが問われていると言って良いでしょう。
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長島昭久氏撤退。役者不在で盛り上がらない争点

しかしながら、今回の代表選ではこうした対立は、思った以上に顕在化していません。その象徴が、代表選に立候補を表明していた長島昭久氏の撤退でした。長島氏は、9条を含めた憲法改正に積極的で共産党を含む野党共闘を強く否定する保守派でした。その長島氏が立候補に必要な推薦人を集められなかったということは、こうした保守的な政策アイデアが民進党の内部では、それほど受け入れられてないことの表れでしょう。
同時に、長島氏に対抗するようなリベラルな候補者(野党共闘の推進や護憲を強く訴える候補)は、今回、そもそも立候補を表明してすらいません。このように、「保守的な候補 VS リベラルな候補」という図式が成り立っていないため、代表選の争点が明確になっていません。
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争点は野党共闘・憲法改正・福祉の充実の3つ

対立候補が不在で、明確化されていない争点ですが、大手メディアでは野党共闘・憲法改正・福祉の充実の3点を争点として扱っています。各候補の主張は以下の通りです。

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野党共闘については、前原氏は「リセットすべき」、玉木氏が「一線を画す」として否定的である一方、蓮舫氏も「耳を傾けたい」とするのみで判断を留保しています。
憲法改正については、いずれも改憲論議への参加に積極的です。玉木氏は詳しい説明をしていないものの、蓮舫氏が地方自治、前原氏が9条の改正を掲げています。とはいえ、それぞれの改憲について目立った論戦が繰り広げられているわけでもありません。
いずれの候補も再分配の必要性(福祉などの充実)を主張している点では同じです。特に、教育や職業といった「人への投資」の強化に力点を置いています。しかし、その財源については、蓮舫氏が行政改革を主張し、前原氏が消費税増税に含みを持たせるなど、温度差があります。しかし、その点について突っ込んだ議論が行なわれているわけではありません。

論戦なき選挙戦と二重国籍「問題」

以上で見てきたように、今回の代表選では突っ込んだ議論がほとんどなされていません。特に、かつて民主党を分裂させた原因となった、消費税増税やTPPといった問題については、放置されたままになっています。2019年には消費税増税の問題が再び問われることになりますが、こうした問題を放置することは将来に禍根を残すだけでしょう。
こうした状況に輪をかけたのが、蓮舫氏に浮上した二重国籍「問題」でした。蓮舫氏は日本国籍を取得しているので法律上は問題がないはずですが、疑惑への対応をめぐり主にインターネット上で炎上してしまいました。結局、連日のワイドショーで話題を集めたのは主にこの点についての蓮舫氏の対応であり、もともと少ない論戦がさらに少なくなってしまいました。

代表選は13時に行われます

何が争点化よくわからない選挙戦ですが、事前の調査では、蓮舫氏が先行しています。蓮舫氏はすでに社会党出身者グループ、保守派の細野豪志氏のグループと、党内の幅広い勢力からの支持を取り付けています。一方で、前原氏については、撤退した長島氏や山尾志桜里政調会長や福山哲郎幹事長代理が支持を表明していますが、派閥を単位とした広範な支持にはつながっていません。玉木氏も支持者集めに苦戦しています。
代表選は、本日の13時より行われます。選挙ドットコム編集部は党大会に参加し、リアルタイムで状況をお伝えする予定です。

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2023年に年間1億PVを突破した国内最大級の政治・選挙ポータルサイト「選挙ドットコム」を運営しています。元地方議員、元選挙プランナー、大手メディアのニュースサイト制作・編集、地方選挙に関する専門紙記者など様々な経験を持つ『選挙好き』な変わった人々が、『選挙をもっとオモシロク』を合言葉に、選挙や政治家に関連するニュース、コラム、インタビューなど、様々なコンテンツを発信していきます。

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