18歳選挙権についてシリーズで伝えている「ニュース シブ5時/NHK」の特別講座。「これを知ればみんな投票に行きたくなるかも?」と題した5日放送分では、“知ってビックリ”世界の選挙事情を公開。その驚きの内容をご紹介しましょう。
番組では、まず主な国の直近の国政選挙“投票率”を比較。オーストラリアがダントツ1位!アメリカは意外にも日本より低いという結果がわかりました。
オーストラリア 93%
ブラジル 80%
ドイツ 71%
チュニジア 67%
イギリス 66%
インド 66%
韓国 54%
日本 52%
アメリカ 42%
ゲストに迎えたオーストラリアの女性ルイスさんいわく、投票に行くと楽しみがあるのだとか。なんと、バーベキューをしながら投票するのが恒例になっているそうです。オーストラリアの選挙は、小学校の広い敷地を利用してお祭りのようなイベントとして行われるんですね。もちろん、選挙そのものはまじめに考えるけれど、ソーセージやお菓子、カップケーキなどが売られていると思うと楽しい気分で行けるので、みんなが楽しみにしているそうです。
確かに、これならみんなが投票に行きたくなるかも!
実は、オーストラリアには他にも投票率が高い理由があります。それは、「投票に行かないと罰金を取られる」というもの。投票は義務!という考え方なので、行かないとおおよそ1,600円の罰金が科されるのだとか。
投票を義務化している国は他にもあります。選挙に行かないと、シンガポールでは「選挙権剥奪」、ベルギーでは「罰金・公民権剥奪」、そしてボリビアでは「投票した証明がないと3か月間給料を受け取れない」という恐ろしい罰則が待っているんです。
よほどのことがない限り、「行かなきゃ!」と誰もが思いそうなルールですね。
※授業を担当した「若者と政治をつなぐ」をテーマに全国で出前授業などを行っている
原田謙介氏(NPO法人ユースクリエイト代表)。
投票を「義務」と考えるか「権利」と考えるかで、投票率をアップさせるための手段が変わってくることがわかりますが、果たしてどちらが正解なのでしょうか?
この番組に出演していた高校生からは、こんな声があがりました。
<義務派>
投票を義務にすれば、政治を知らざるを得ない状況になるのではないか?
<権利派>
義務にしたら意味がない。選挙に対してひとりひとりの思いはぜったいに違う。だから、行っても行かなくても自分の考えた重い1票を入れることに意味があると思う。
また、別の高校生からは、「芸能人が来ているならいくかも!」という声も。
皆さんご存知の通り、日本の「選挙権」は参政権の中のひとつで“権利”と定められています。3月31日には参議院において、投票率を増やすための対策「駅やデパートなどへの投票所を設置」などの公職選挙法改正案が可決されたばかり。今後、実際に投票率がアップするのかどうか、結果を見ていくことになります。
日本の場合は、義務化を考える前に、もっと「投票率アップのためにできること」を考えていく必要がありそうですね。
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