本日、自民党総裁選挙の立候補受付が午前8時から8時半まで行われ、安倍晋三総理大臣以外に立候補の届け出がなく、安倍総理が無投票で再選されることが決まりました。最後まで立候補を模索していた野田聖子前総務会長は午前8時から記者会見し、総裁選への立候補を断念すると表明しました。
【安倍晋三衆院議員の自民党総裁当選が決定】 自民党総裁選挙管理委員会は8日、総裁選の告示に伴い立候補の受付を実施。立候補者が安倍晋三議員1名だったため、総裁公選規程第24条に則り、総裁選挙の投票を行わず、当選者に決定しました pic.twitter.com/UiaB6Can7r
— 自民党広報 (@jimin_koho) 2015, 9月 8
野田氏は立候補受付が始まる中、記者会見で「この度、総裁選実現のために出馬を目指しましたが、私野田聖子の力及ばず、本日ただ今総裁選への挑戦を断念した」と述べ、「今後はより一層国民の皆様と共に歩み、開かれた信頼された自民党でありたい。そしてその担い手になるために、私自身さらなる精進を重ねていく。」と今の気持ちを述べました。
一方、再選が決まった安倍総理は無投票について「自民党はオープンな透明性を持った政党であり、今日総裁選を告示し、20名の推薦を得た議員が出れば、当然総裁選挙になった。3年前はそうだった。」と述べ、今回の再選について「9ヶ月前の総選挙の結果、そして今まさにその公約を進めている最中にあり、一致結束していこうという多くの議員の考え方の結果ではないか」と述べました。
自民党総裁が無投票で再選されるのは2001年の小泉純一郎総理以来14年ぶりで、立党以来、安倍総理で7人目となりました。総裁の任期は、2018年9月末までの3年間となります。
野田氏は総裁選立候補に度々意欲を見せ、総裁選での公約にあたる「所見」の下原稿を党本部に提出するなど、最後まで立候補の模索を続けていました。
4日には尾辻秀久元参院副議長が推薦人となる意向を固めたとの報道もありましたが、立候補条件である党所属国会議員20人の推薦人集めについては、依然厳しい状況が続いていたと思われます。
またネット上では「#野田聖子頑張れ」というハッシュタグのツイートが9月3日にピークに達し、総裁選に期待する声も見られましたが、野田氏や応援者に対する批判的な反応も多く含まれるようになりました。
いずれにしても、今朝の立候補受付の時間帯には「野田聖子」、「総裁選」のワードが急上昇していたことから、総裁選の有無と野田氏の動向については同様に注目が集まっていたことが分かります。
今回総裁選が実施されていれば新しい投票制度が導入される予定でした。総裁選は党所属の国会議員による「議員投票」と地方議員を含む全国の自民党員などによる「党員投票」の合算で行われます。
これまでは「議員投票」は1人1票で400票ほどに、「党員投票」が300票で行われ、現在の議員数では国会議員の意向が強く反映される傾向にありましたが、党員票は国会議員票と同数と改められました。また有効投票の過半数を得る候補がいなかった場合の決選投票については、国会議員のみで行われていましたが、党員票も合わせる仕組みに変わりました。次回の総裁選からこの制度が運用される見込みです。
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