1月20日11時から六本木ニコファーレにて、解党したみんなの党の所属議員だった松田公太参議院議員が代表を務める新政党『日本を元気にする会』(にっぽんをげんきにするかい 略称:元気会)の設立記者会見が開かれた。
先日のニュース発表以降、最高顧問に就任するアントニオ猪木氏のインパクトが強すぎるために、イロモノ的な評価を受けていたが、猪木氏がロンドンに出張していたこともあり、主要議員(山口氏はインフルエンザの疑いのため欠席)の想いや仕組みのアピールに焦点を当てられた会見でもあった。
特に代表の松田公太氏は実弟の死をきっかけに法整備への憤りを持ったことを披露し、「なぜ政治は国民の叫びを生かせないのか」と強く訴えた。また、自ら日本で起業したタリーズコーヒーの経営において、社員やフェローの声を聞いて集合知を経営に活かしてきたことから、「重要な案件に関しては政治も国民の声を直接聞くべきだ」との考えを持ち続け、今回その想いを「直接民主主義政治の実現」という形で政党にする道を選んだ。
実際の仕組みはこのようになる。
ここで重要なのは、たとえば賛成6で反対4という割合になったとき、実際の議員による国会での投票も、3対2になるようにするということで、松田氏はこの「比率賛否に応じた割合投票」を最も強く主張していた。
メディアの質疑応答で、筆者は2点質問した。
・実際の候補者は何を政策に書くのか、例えば原発再稼働は絶対反対だと思っても「議論の結果によっては賛成のこともある」と但し書きを入れなければならないのか。
・統一地方選に対する取り組みは?
前者に関しては、候補者は党の基本政策をまず認めるところから始まり、個別の案件について自分の意見がある場合は、議論の過程においてもそれを主張し、最後の最後で国民の声を反映させる。
後者の質問に対する答えは、候補者を立てる予定だが、全国ではなく、まずはピンポイントで地域を限定する(首都圏とか)から始めるということだった。
前者に関しては、たとえば議員のうち3人が賛成、2人が反対という意見だったとして、会員投票の結果2が賛成、3が反対となったら、ひとりは自分の考えと違う投票を行わなければならない。その他、おそらく細かな問題はいろいろとあるだろう。
「議論の過程が公開されることが大事だ」といった説明があったが、おそらく本質はここではないか。住民投票に詳しいジャーナリストの今井一氏は、以前「住民投票の良い所は、それにより住民が勉強し議論するようになることだ」と語ったことがあった。情報を右から左に流してしまうのではなく、一旦自分のこととして受け止めて、勉強し、議論する。
今後も細かな問題は山のように出てくることが予想されるが、「世界初」というものは誰も予想しなかった難問が出てくるものなので、そこを「集合知」によって乗り越えていくことができれば、憲政史上初の試みとして他党にも影響を与えていかれるかもしれない。
メディアの質疑では他にも
・ポピュリズムに対してはどう考えているか(ニコニコ動画)
・アントニオ猪木氏が参加することのなった経緯(報知新聞)
・党を今後拡大させていくためのプロセス(日経新聞)
・会員となる母集団の範囲(規模)はどのようなものを考えているか(日経新聞)
などの質問が出た。
目標会員は100万人だそうである。
また、衆院選にはいずれ候補者を立てていこうと考えているが、主に参議院の改革を目指しているということだった。原則として党議拘束はかけない。
第2部は、堀江貴文氏や津田大介氏などネットの著名人が参加したトークセッション「ヤングカリスマ座談会」と、議員と夏野剛氏や佐藤大吾氏が登壇したトークセッション「日本を元気にする会 徹底解剖」が行われた。
日本を元気にする会
役員(国会議員)
松田公太 / 代表 兼 幹事長
山田太郎 / 政策調査会長 兼 幹事長代理
井上義行 / 国会対策委員長
山口和之 / 広報委員長
アントニオ猪木 / 最高顧問
公式サイト
https://nippongenkikai.jp/
Facebook
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Twitter
https://twitter.com/nippongenkikai
ザ選挙 高橋茂
(写真、文章)
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